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Mailman-docomo問題

メーリングリストのdocomoユーザの誰か一人がメールアドレスを変更したり、受信拒否していると、同一リスト内の他のdocomoユーザにもメールが届かなくなっちゃう問題だ。このブログに何回か書いた。docomo 550 Unknown userMailman 普通配送メールを個人別にカスタマイズ
このような状況だとdocomo からの 550  Unknown userメールは;

<aaaa@docomo.ne.jp>: host mfsmax.docomo.ne.jp[203.138.181.240] said: 550
Unknown user eeee@docomo.ne.jp (in reply to end of DATA
command)
<bbbb@docomo.ne.jp>: host mfsmax.docomo.ne.jp[203.138.181.240] said:
550 Unknown user eeee@docomo.ne.jp (in reply to end of
DATA command)
<eeee@docomo.ne.jp>: host
mfsmax.docomo.ne.jp[203.138.181.240] said: 550 Unknown user
eeee@docomo.ne.jp (in reply to end of DATA command)
<gggg@docomo.ne.jp>: host mfsmax.docomo.ne.jp[203.138.181.240] said:
550 Unknown user eeee@docomo.ne.jp (in reply to end of
DATA command)
<hhhh@docomo.ne.jp>: host mfsmax.docomo.ne.jp[203.138.181.240] said: 550
Unknown user eeee@@docomo.ne.jp (in reply to end of DATA
command)

となる。
このとき、aaaa@docomo.ne.jp、bbbb@docomo.ne.jp、gggg@docomo.ne.jp、hhhh@docomo.ne.jp にはメールが配信されている。しかしmailman は配信できなかったとして、フラグを立てて、次回からは配信しなくなってしまう。共通しているのがeeee@@docomo.ne.jpだ。
どうやらeeee@docomo.ne.jpが受信拒否、あるいはもうなくなっちゃったメールアドレスなんだろうか。試しに eeee@docomo.ne.jpに別途メールを送信するとエラーメールが返ってこない。本当に無いでたらめのアドレス xxxx@docomo.ne.jp にメールすると 550 Unknown user xxxx@docomo.ne.jp が返ってくる。ということは、docomo は本当に無いメアドに対してはちゃんと返事をするようなので、もしeeee@docomo.ne.jpが犯人なら受信拒否しているということになるが…. こいつが犯人と決めつけていいのか、わかららない。
[ 追記 ]
どうやらeeee@docomo.ne.jpは犯人ではなかったようだ。メアドの変更も、受信拒否もしていない。別の一人のユーザが、スマホを紛失して、送受信停止処置していたようだ。連絡くれよな。したがってdocomoからのエラーメールではどのメールアドレスが有効でないのかはわからないことになる。困ったな。

必修でbe動詞教える大学、文科省が改善要求

必修でbe動詞教える大学、文科省が改善要求
読売新聞 2月12日(水)20時59分配信
文部科学省は12日、新設の大学や学部などの運営状況を調べた2013年度の調査結果を発表した。
中学校レベルの英語の授業で単位認定を行っていたり、教員数が大学設置基準を満たしていなかったりした266校に改善を要求した。

だって。大学進学率が50%を越えるんだから、しょうがないでしょ。できない学生が入学するんだから。大学の授業でbe動詞が使えるようになったら、いいじゃん、できないまま卒業させるより。

顔写真の順番

赴任して3年目で初めて入試の試験監督を仰せつかった。これまでは面接員だったらからな。
筆記試験のとき、受験申請に使われた顔写真と出席している受験生の生の顔が一致するかチェックする必要がある。
受験生は教室の前から後ろへ受験番号順に座るのが普通だ。配布された顔写真は受験番号順に横に並んでいる。
前の職場では、顔写真ファイルは受験生毎に1枚だ。だから照合しやすい。
一方が縦で他方が横というのは照合しにくい。席順とか一人1枚にしてくれとクレームを付けたら、いまだかつてそのようなクレームはなかった とのことだ。
へ、なんとも思わないのかな?照合しにくいじゃん。これまでちゃんとチェックしてきたんだろうか?
どうやら次回の入試は、一人1枚ずつにしてくれるようだ。受験生の数が少ないからできるようだ。
「システムが横並びで出力されるからしょうがない」という。だったらシステムを変更しろよな。システムを作るやつは現場を知らないからな。
考えてみたら、受験申請のとき替え玉の写真を貼って、替え玉が受験したらわからないな。受験申請は郵送だし。写真が本人であるというチェックはできないのでは?申請したときの写真が学生証になるんだろうな。でも学生の顔は変容が激しい。大抵1年の夏休みを過ぎると、髪の毛が真っ赤になっちゃう。眼鏡をかけたりかけなかったりだし。高校でも赤毛を禁止してないだろ。
パスポートのときはどうだっけ?申請窓口に本人が出向くのが原則だな。係員がちらっと見るんだろうな。写真付きの運転免許書が必要だ。写真がない証書の場合、保険証などの2点が必要らしい。証明書を作るのに他の証明書が必要となるとどっかでちゃんとチェックができているという前提があるわけで、そのチェックを通り抜けると自由になっちゃうな。

朝一のコンビニ

管理者は朝が早い。あっちでは勤務地から10分のところのアパートに住んでいるのだ。こっちの大学に常勤だった時は夜10時以降の帰宅なんてのは、当たり前だったのだが、あっちでは、そんなに仕事がない。ヒラだし、研究をほぼ放棄しちゃったからな。だからどんなに遅くても9時には帰宅だ。夜中の10時には校舎の外部との出入り口は鍵がかけられちゃうし、0時をすぎると校門が閉まって車が通れない。新任の頃、そんなのは知らなかったからロック・インされちゃったことがあるよ。警備室の電話番号も知らなくてあせった。
夜、早く帰宅して、することといったら 酒、飯、寝る だ。夕食の用意なんか30分以内で終わっちゃうから9時にはベッドの中だ。
じじい だし、根が貧乏人だから朝早く起きちゃう。朝飯はない。だからシャワーを浴びて、すぐ出勤だ。途中コンビニに寄って、朝食と昼食を買う。今は、授業のない時期だから学食は開かない。だから昼食もコンビニで買うしかない。
朝一のコンビニでは、土木作業員がバンで乗り付けて朝食を買う、朝帰りの30代くらいの男が漫画を立ち読みしているだけだ。これが最も多い客種で、管理者のようなのはほとんどいない。もう少し遅くなると、出勤途中のサラリーマンがいるのだろうけど。
朝6時にコンビニで土木作業員に混じって弁当を買う大学教授て珍しい存在だろうな。
コンビニで漫画で時間をつぶすなんてことができないから、すぐ大学に向かう。6時にならないと開門しない。しばらく待つこともしばしばだ。
現地妻がいて小さい子供がいたら9時ー5時の勤務になるのかもしれない。しかし、ならないだろう。昔と同じだろうな。昔は週2回は徹夜実験のスケジュールで、平日は起きた子供と会うことがなく、週末だけという生活だったのだ。「また来てね」と子供に言われたこともある。
大学に来ても、授業の無い時期は閑散として、今の時期は寒い。人がいないから暖房している部屋が少なく校舎が暖まらないのだ。実習地訪問で教員は学生の実習先に行っちゃうのだ。大学院の無い大学て、こんなもんだろ。

公開DNS

Domain Name System(ドメイン ネーム システム、DNS)とは、人間にとって覚え易い名前を機械にとってわかりやすい数字に変換してくれるシステムだ。この機能を持つ機器をDNSサーバという。逆変換も行う。だからこの機械(サーバ)にexample.comのip address は?と聞くと123.123.123.123 と返事がくる。逆にip address で聞くとドメインネームであるexample.comを返してくれる。
わからないと、自動的により上のDNSサーバに聞きに行って返事をくれる。そこでもわからないとさらに上のサーバに聞きに行く。上のサーバとはm の場合はabc.example.comのDNSサーバで、さらに上はexample.comのDNSサーバ、そこでもわからないとac.jp のDNSサーバ、さらに上はjpのDNSサーバということになる。その上は?というと世界中に13台ある。13台といっても論理的にだ。管理しているのはほとんどが米国、スウェーデンとオランダと日本に1台ずつだ。
クライアント(あんたのことだ)がこのページを読みに行きたくてURLをブラウザで入力するとまず一番近いすぐ上のDNSサーバにip address を聞きに行く。ここに登録されているのは、あなたの所属するネットのDNSサーバで、ここに登録されていないと、その上のサーバに、そこでもわからないとさらに上のDNSサーバにと聞きに行く訳だ。それぞれのDNSサーバは自分の範囲のドメインネームは必ず登録してある。mの場合はabc.example.comのDNSサーバに登録してあるのだ。でわからないときは最上位のDNSサーバに聞く訳で、最上位のDNSサーバは jp だったらjpのDNSサーバに、そして jp のサーバはcom だったら comのDNSサーバに、さらにexammple.com だったらexample.comに、そしてdef.example.comだったらdef.example.comのDNSサーバに聞きに行き、そこでabc.def.example.com のip address は123.123.123.123 だとわかる訳だ。
このようなTree構造になっているので、最上位のDNSサーバをルートサーバ(根っこのサーバ)というわけだ。
だれがどう考えたって、何億とあるユーザからの問い合わせがルートサーバに行ったら大変だ。たいてい、途中のサーバが、これまで問い合わせのあったドメインネームを一時的に記憶している。だからルートサーバまで問い合わせることはほとんどないだろうけどそれでも全世界をカバーするのでルートサーバの負荷は大きい。
もしドメインネームとip address の対応を変更すると、途中のDNSサーバに記憶されている昔の名前がなくならない限り最新の情報が返ってこない。しばらく時間がたって記憶が更新されないと遠方からの問い合わせに昔の名前が返って来て接続できないことになる。めったに変更できないわけだ。
スマホを買って新しく契約したとき、電話番号が誰かが使っていたものだと、その誰かの知り合いから電話がくることになる。その知り合いの電場番号簿が更新されないかぎり間違い電話になるわけだ。これと同じだ。
管理者の携帯の場合、もらった電話番号の以前の持ち主は、その筋の人から借金をした人だったらしく、怖いお兄さんから「借金を何時返す?」という脅しの電話が何回かあった。楽しんだよ。
閑話休題。で、DNSに話をもどすとユーザからの問い合わせが殺到したら返事に時間がかかる。しかし、自分の所属するネットのDNSサーバに問い合わするのが普通だ。そのDNSサーバはそのカバーする範囲からの問い合わせにしか答えないのが普通だ。よそからの問い合わせに答えていられないからな。とすると、自分が使っているDNSサーバの能力が低くてすぐ過負荷になると、URL  を入力しても、なかなかページがでてこない。だからといって自由に使えるDNSサーバなどめったにないからしょうがない。ところがGoogle が提供しているようで
8.8.8.8
8.8.4.4
というip address のDNSサーバは誰でも使っていい。あっちの大学はネットが遅いので、このgoogle提供のDNSサーバに変更してみた。問題ない。ちと早くなったかもね。

混乱に拍車をかける

2ついっぺんにやったら混乱した。その反省を踏まえてやったのが3ついっぺんにだって。
何を考えているんだろうね。日光の猿軍団はすぐ反省するけどね。演技だけど。
誰が考えたって、どんな理由があるにしろ、能力がないのだから次からは一つずつでしょ。
具体的な事はここに書けないけど….

むかつく

言い出しっぺは管理者だったのだ。そしたら、他の人からも「それだったら私たちも要求がある」ということになった。ここまではいいよ。しかし、管理者等の人数が少ないので、管理者の要求の優先順位が下の方に押しやられ、結局、要望に掲載されないことになってしまった。
いままで何もしてこなかったくせに、管理者が言い出したら、それに便乗しやがって、くそ!!
これって、むかつくよなぁ。
具体的な事はここに書けないけど….

もう二度と生理学実習なんかやるもんか

生理学実習のアンケートをとってみた。期末試験のときに実施したから、回収率は A学科100% (97/97名)、B学科93%(63/68名)と各学科の1年生全体の意見を反映していると結論できる。
「もう生理学実習は二度とやりたくない」という質問に対する答えは;
A学科:20140203PTEndTerm_Lab_Survay 
B学科:20140203OTEndTerm_Lab_Survay
であった。さて青と緑の、もうやりたくないという学生の比率がかなり異なる。一方は 1/4 の学生が、他方は半分以上だ。つらい目にあったのがB学科だ。
「レポートを書くのがつらかった?」という質問に対する答えはA学科は90%が、B学科は87%が Yes と答えている。差がないというべきだろう。
実習内容と実習書は全く同一。A学科のほうが人数が多いので1班あたりの人数がB学科より多いことがあった、同じ実習室で実施するので空間の余裕はA 学科のほうがない=つまり悪い環境だった。
実習中の教員はA学科が管理者とN先生とTAのK君。B学科は半分のクラスが中年Hと管理者とN先生とTAのK君で、のこり半分のクラスが中年HとTAのK君で管理者とN先生は一部のみ(会議があるので途中まで)。
レポートの採点はA学科が管理者とN先生が、B学科は中年H。
つまりB学科は中年Hの影響がより多く反映していると考えていい。
ということは、生理学実習をもう二度とやるもんかという学生がB学科に多い原因は、おのずから…..

エクセルのグラフの色の順番を変更する

エクセルでグラフ、たとえば円グラフを作成するとき、デフォルトの色の順番が気に入らない。
アンケートは大抵、「はい」「どちらかというとはい」「どちらともいえない」「どちらかというといいえ」「いいえ」とか5段階の選択肢がある。このとき 「はい」から「いいえ」の色を虹に揃えて赤橙黄緑青にするとか、あるいは逆にと青緑黄橙赤なんかの順がいいのではないかというわけだ。
Mac の Excel 2011  の話だ。
第一の問題は、MacではデフォルトでLibraryフォルダが見えない。そこで、各ユーザのライブラリフォルダを可視化しないと以下の操作が難しい。
ターミナルを起動し
chflags nohidden ~/Library
を実行する。
リボンの「ホーム」のタグで右端に「テーマ」がある。右のタイルのアイコン20140131excel_themeから好きな配色を選ぶ。
しかし、好きな配色はないだろう。
Powerpoint を起動する。リボンの「テーマ」を選び、右のほうの「テーマオプション」から「配色」をクリックする。
20140131Powerpoint_theme
 
一番下に「新しい配色パターンの作成…」があるのでクリックする。
20140131Powerpoint_theme-2
 
アクセント1〜6の色を「色の変更」から変更する。名前を付けて保存すると「テーマオプション」の「ユーザ定義」に現れるようになる。
このユーザ定義ファイルは /ユーザ/[ユーザ名]/Library/Application Support/Microsoft/Office/ユーザテンプレート/個人テーマ/Theme Colors/ に .xml という拡張子が付いたファイルである。ものすごく深い所にある。この拡張子のファイルはExcel でそのまま使えない。
Powerpoint で配色を今作ったユーザ定義にして、テーマの保存をクリックする。
保存先を聞いてくるが、デフォルトの拡張子は.thmx になっている。なってなければフォーマットからスライドテーマ(.thmx)にして保存する。
Excel に戻って、リボンの「ホーム」「テーマ」の「テーマ」のプルダウンメニューから「テーマの参照」を選び、先ほど保存した.thmx ファイルを指定する。グラフの色の順番はアクセント1〜6の順になるだろう。
一度、参照ファイルを指定すると、今度はユーザ定義にそのファイル名の設定が出現するので次回からは、いちいち参照ファイルを探す必要がなくなる。
しかし、面倒だな。
ユーザテンプレートのフォルダのエイリアスを作ってデスクトップに置けばアクセスが早くなる。

酸化ヘモグロビン

理学療法・作業療法の第47回国家試験から午前 65問
呼吸生理について誤っているのはどれか。
1.強い不安があると呼吸は促進される。
2.O2 の運搬は酸化ヘモグロビンが行う。
3.嚥下反射が起こると呼吸が一時停止する。
4.血中 CO2 分圧が増加すると呼吸が抑制される。
5.呼吸中枢は吸息中枢と呼息中枢とに分かれている。
厚労省の正解は2と4、つまり選択肢2と4は誤った文であるとしている。
選択肢1:運動したわけではないのに、強いストレス下にあると心拍数は増え、呼吸運動が盛んになるのは経験したことがあるだろ。好きな異性(人によっては同性でもあるかもしれない)の前では、心臓がバクバク、呼吸が荒くなるだろ?これだって一種のストレスだからな。この問題の解説ではないが、同様の問題が民間業者の模試で出ていて、その解説に「交感神経活動の増加をもたらし、これが呼吸中枢に作用して呼吸運動が盛んになる」とあった。大きなひどい最低の間違いである。交感神経は末梢神経で、中枢神経系に直接作用することはない。呼吸中枢のある延髄内に交感神経が伸びて行く絵なんかみたことないだろ。ストレスが視床下部を介して呼吸中枢と交感神経に作用して呼吸運動を促進し、交感神経活動を増やすのだ。交感神経→呼吸中枢という直列関係にはない。ストレス→呼吸中枢、ストレス→交感神経系という並列関係なのだ。
選択肢2:この選択肢は問題だ。酸化ヘモグロビンとはメトヘモグロビン(methemoglobin)のことである。酸化ヘモグロビンは通常赤血球内にあっても総ヘモグロビンの1〜2%でほとんど無視できる量である。酸化ヘモグロビンは酸素と結合する能力はない。だから誤った文であるということになる。しかし体内にほとんどない物質を選択肢に挙げるというのはおかしい。病気でメトヘモグロビンが多い場合があるが、この場合は正常なヒトを前提としているのが明らかだ。「O2 の運搬は酸化プルトニウムが行う」といっているのに等しい。引っかけ問題だとしたら尚悪い。悪意のある問題と言える。
ヘモグロビンが酸素を運搬する。これはだれもが正しいと認める文章だ。酸素と結合したヘモグロビンは酸素化ヘモグロビン(オキシヘモグロビン oxyhemoglobulin)という。なぜ酸素化という言葉を使うかというと、酸素との結合が共有結合でないからである。水素が酸素と結合して水ができる。このとき大きなエネルギーが出る、だから水素ガスは空気中の酸素と結合して爆発するという危険物質なのだ。炭素が酸素と結合して二酸化炭素になるときも同じだ。熱と光という形でエネルギーが放出される。これか酸化だ。逆に水や二酸化炭素から酸素を取り出す(還元)ためにはエネルギーが必要となる。水を分解し水素ガスと酸素ガスをつくりだすためには電気分解を使う。つまり電力というエネルギーが必要となる。つまり酸化とは酸素とほかの分子とで共有結合を作ることで、この結合はしっかりしていて、なかなか切断できない。
これに対して酸素と結合したヘモグロビンは、pH(水素イオン濃度)が下がる(酸性に傾く)、周囲に二酸化炭素が多い、温度が高くなるなどのわずかな変化で容易に酸素を放出する。酸素はヘモグロビン分子にちょいと腰掛けているような状況なので酸素分子はすぐ飛び出しちゃう。共有結合ではないのだ。だから酸化ではなく酸素化ヘモグロビンというのだ。酸素と結合していないヘモグロビンは、脱酸素化ヘモグロビン(デオキシヘモグロビンdeoxyhemoglobin)という。酸素との結合を問題とする記述の時使われる。ヘモグロビンに等しい。
しかし、教科書やネットの情報ではこれが混乱している。酸素化ヘモグロビンを酸化ヘモグロビンとしている教科書がある。だから選択肢として不適切だと思えるのだ。トートラ人体解剖学生理学原著7版は酸化ヘモグロビンとしている。トートラ人体の構造と機能第4版は両方が併記されている。大抵の教科書は酸素化ヘモグロビンあるいは混乱を防ぐためオキシヘモグロビンとカタカナ表記だ。
管理者は、この問題を作った人を疑っているのだ。国試には結構おかしな問題がある。毎年、不適当な問題が必ずと言っていい程ある。
作問者の頭には「O2 の運搬は酸素化ヘモグロビンが行う。」という問題だったのではないかと管理者は疑うわけだ。もしこのような選択肢だったとしても、問題だ。
ガス販売会社がお得意様に酸素ガスをボンベに詰めて、配達するとしてみよう。バイクを使うとボンベは1本しか配達できない。このような状況では、「酸素の運搬はバイクが行う」という文は正しいだろう。しかし「酸素の運搬は酸素化バイクが行う」だと、ちとわからない。正しい文かもしれない。事実、酸素化バイクが酸素ボンベを配達しているからな。酸素化バイクはさらにもう1本の酸素ボンベを運ぶことができないので、もう運べないので誤った文かもしれない。
問題は、ヘモグロビン分子は4分子の酸素を運ぶことができることにある。ヘモグロビンには酸素が結合していない。酸素化ヘモグロビンの定義に酸素分子の数は含まれていない。1分子のヘモグロビンは1〜4分子の酸素を運べるのだ。
ガス販売会社が配達に軽トラックを使っているとし、この軽トラックには4本まで酸素ボンベを積むことができるとする。このとき「O2 の運搬は酸素化軽トラックが行う」という文があったときこの文は正しいかどうかわからない。1本の酸素ボンベを積んだ軽トラックも4本の酸素ボンベを積んだトラックも酸素化軽トラックなのだ。つまり「酸素の運搬は軽トラックが行う」は正しいが、「酸素の運搬は酸素化軽トラックが行う」は、酸素ボンベ1〜3本積んだ軽トラックはさらに酸素ボンベを積み込む事ができるから正しいだろう。4本のボンベを積んだ軽トラックはさらに酸素を運ぶことはできないから誤りかもしれない。どちらにしろ酸素化トラックは1〜4本の酸素ボンベを配達するのだから正しいとも言える。
つまり、酸素を4分子持った酸素化ヘモグロビンは酸素をさらに運ぶ事はできないが、1〜3分子を持った酸素化ヘモグロビンはさらに酸素を運ぶ事ができるのだ。
だから選択肢がもし「O2 の運搬は酸素化ヘモグロビンが行う。」となっていたら正しい文が誤った文なのかわからない。
選択肢3:あたりまえだろ。嚥下しているときに呼吸運動も生じたら、食物が気管に入っちゃう。誤嚥ということだ。嚥下反射は同時に呼吸中枢に作用して呼吸運動を一時停止させる。その神経回路はいまだ明らかにされていないが、常識で考えたら正しい文であることはわかるはずだ。高齢者ではこの呼吸中枢と嚥下反射の連携がうまくいかないので誤嚥が生じうるのだろう。あるいは中枢での連携は問題ないが、咽頭や喉頭の筋群の収縮・弛緩がうまくいかなくなっているのだろう。後者の方だろうな。
選択肢4:呼吸運動が何のために行われるかがわかっていれば、簡単な問題だ。受験生をバカにした問題だと言える。「呼吸運動に最も影響を与える血液ガス成分は二酸化炭素である。酸素ではない。」というのは、管理者の1年次の講義で何回も言った。管理者の講義を聞いていたら容易に解ける問題だ。
選択肢5:こいつも問題だ。古い教科書には「呼吸中枢は吸息中枢と呼息中枢」の2つから成ると書いてあるだろう。しかし、最近の教科書には書いてないはず。呼吸運動は吸息運動と呼息運動がシーソーのように交代している。だからそれぞれを仕切る中枢があると理解し易い。理解し易いということと実態とは必ずしも一致しない。延髄の単一ニューロンレベルでみると、確かに吸息時にのみ活動するニューロン、呼息時にのみ活動するニューロンがそれぞれ延髄内で少し場所を変えてそれぞれグループを成している。だらからといって、それぞれが吸息中枢と呼息中枢であるということはできない。吸息が開始するメカニズムと呼息が開始するメカニズムは異なり、それぞれが独立しているわけではない。吸息から呼息へスイッチするニューロンもあるらしい。この辺りのメカニズムは近年、解析が進んでいる。その結果として吸息中枢、呼息中枢という2つの中枢の相互作用で呼吸運動が決まるという概念はなくなりつつあり、吸息ニューロンと呼息ニューロンが互いに相互抑制で結合していることが呼吸運動がシーソーのように行ったり来たりするメカニズムの一端であるという考えかたになりつつある。まだ教科書にわかり易く掲載するところまで研究が進んでいないので、最近の教科書では延髄に呼吸中枢があるとだけ記載されているのだ。つまり延髄さえ問題なければ呼吸運動を持続することができるからだ。だから、選択肢の「分かれている」というのは正しいと言えば正しいがまだ解決されていないので選択肢としてふさわしくないのだ。作問者は高齢者なので古い概念がまだ頭の中に残っているのだ。勉強していないからな。