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雑誌記事のインタビューの依頼

日経BP社の日経NETWORKの編集者の方から「トラブルからの脱出」という連載記事に、DHCPが複数立った事件とその解決について記事にしたいからインタビューを受けてくれないかという依頼があった。
何年か前に、同じ事件があり、すでに記事になっていると教えたら、掲載されたのは2005年で、重複がないように調べたのが 2007年以降だったのでわからなかった、すんませんという返事だった。だからキャンセルだ。
20140421NikkeiNet
そうか、もう9年も前のことか。以来、何回も同じ案件が勃発して、もやは日常茶飯事なので、管理者が出て行くことはなくなり、他の職員が対応している。
しかし、このような分野は管理者のホントの仕事の分野じゃないんだよね。
で、ホントの分野でのインタビューを同じ日経BP社の「日経ヘルス」という雑誌から受けて、雑誌の連載記事になったんだけど、そしてこの雑誌の連載記事が単行本になったのだけど、謝礼などなく、単行本が送られてきただけだ。こっちの方が専門なんだけどね。
20140421sugoikarada

さって、風呂にも入ったし…

風呂、酒、飯 で今、第2ステップの酒だ。
日本テレビの事件記者とかいうニュース番組を見ている。笑点の続きだからだ。
日テレは、医学分野の識者43名にアンケートをとった。「STAP細胞はあるか?ないか?』というアンケートだ。数はわからないが、「ない」が最も多く、「ある」がそれに続き第3の意見もあるようだ。あくまでも、TVで見た限りだ。
日テレはアンケートの設定を誤った。医療系の識者とは誰だかわからないが(少なくとも管理者はカウントされてない)、サイエンスの分野に住む住人にはこのような質問をしたら、3様に分かれるのは自明だ。
大衆向けの番組だから「ある・なし」になるがこういう質問は科学者に対してあり得ない。天文学者100人に聞きました。UFOは存在する・しない? というレベルだからだ。
STAP細胞はある・あるとはいえない というような質問にしないといけない。
誰も「ない」とは言えないのだ。
ちなみに、今晩は、サーモンのオーブン焼きイタリア風、鯵のたたき、レバ刺し、納豆の油揚げ包みという、毎度の飲み屋メニューだ。

使途不明金

今年度も中年Hに非常勤講師を続けて引き受けてもらっている。
昼休み、中年Hは本来の専任教員となっている大学について「実習経費を立て替えているのになかなか支払ってくれない」とぼやいた。だから銀行口座に金が残ってないので支払いに困っているというのだ。
当然、銀行口座に金がないというのは、中年Hの給与、非常勤講師の給与から考えてあり得ないことであると議論になった。実はちゃんと別の口座もあって、そちらから銀行振込を行っている口座に金を移転するのが面倒で(手数料もかかるし)、口座に残金がなく、銀行からの自動振込ができなくなる可能性があるということだけだ。
また、例のごとく忙しいので金を使う暇があるわけがないと追求した。その結果、毎月、使途不明金が9万円あることになった。つまり、この9万円は、関係者がよってたかって使っていいい金だ。そのほうが、何に使ったか分からないことにならず、中年Hにとって無駄にならないことになる。ネットオークションで正確な時刻表示ができない腕時計を買うよりはるかに有意義だ。
関係者は使うことにしましょ。

USBメモリー

実習はADコンバータを使って、生理現象をパソコンで記録するのが主になる。またレポートはワープロや表計算ソフトを使って書くことになる。書くのは大学の学生共用のパソコンルームでだ。大学のパソコンの設定はサーバに個人フォルダが用意されているわけではなく、端末となるパソコンに保存されるから、同じパソコンを使わないと保存したデータを使えないことになる。同じパソコンがいつも空いているわけではない。したがってUSBフラッシュメモリーは学生にとって必須となる。
そこで、最初の実習で「USBメモリーを購入しなさい、8Gだって千円以下だからな。生理学実習だけでなく他の講義や実習でも使うから。」と伝えた。
今日、新聞の折り込み広告である家電量販店のチラシをみたら、もはやUSBメモリーは目玉商品にもなってない。もう普及しちゃって、単価が安いので家電量販店でも相手にしないんだな。
価格ドットコムでみたら8Gで250円てのがあった。送料のほうが高い。
2回目の実習でさっそく必要になったわけだが、持ってない学生が多数いた。なにを聞いているんだか。スマホでお父ちゃんに「USBメモリ必要だから買ってきて」と実習中に電話する学生がいたよ。スマホを使いこなすのは大学生だけど、行動は小学生並みだな。そのくらい自分で買いにいけよな。
来週の実習くらいから、実習室は幼稚園になるんだろうな。騒音計があるんだけど、実習室に設置するようになってないのでそのうち作成してみる。大型のディスプレイを付けるのだ。

ノロウイルスと血液型

血液型と性格や疾患には関係がないと、講義してきたところだが、どうやらノロウイルスについては差があるらしい。赤血球表面に原因があるのではなく、腸の方で差があるかららしい。
血液型とは赤血球の表面にある糖鎖の違いで、この糖鎖は唾液中や消化管の表面にも発現している。この消化管表面に発現している糖鎖とノロウイルスとになにやら関係があるらしく。B型の人つまりB型の糖鎖があるとノロウイルスで障害が起こりにくいらしい。そのため保菌者となってしまうことがあるらしい。O型はB型糖鎖がないので感染しやすいという疫学的な結果がある。A型もO型同様だと思われるが論文のアブストラクトには書いてない。本文を読める環境にないから詳細はわからん。

Hutson AM, Atmar RL, Graham DY, Estes MK. Norwalk virus infection and disease is associated with ABO histo-blood group type. J Infect Dis. 2002 May 1;185(9):1335-7. Epub 2002 Apr 16.
[Abstract]
Some people are resistant to Norwalk virus (NV) infection; however, the factor(s) responsible for resistance or susceptibility to NV infection has not been identified. This study investigated the relationship between a person’s ABO histo-blood group type and the risk of NV infection and symptomatic disease after clinical challenge. ABO phenotypes were identified by using serum samples from volunteers who participated in an NV challenge study (n=51). Individuals with an O phenotype were more likely to be infected with NV (odds ratio [OR], 11.8; 95% confidence interval [CI], 1.3-103), whereas persons with a B histo-blood group antigen had decreased risk of infection (OR, 0.096; 95% CI, 0.16-0.56) and symptomatic disease (OR, 0; 95% CI, 0-0.999). This is the first report demonstrating an association between a genetic factor and the risk of NV infection and symptomatic disease.

今、騒ぎになっているコピペだけど、このように、はっきりコピペであることを示し、引用も書いてあれば問題ないのだ。
本文中に引用するときは;

ABO式血液型で分類されたO型の人はB型の人に比べノロウイルスに感染する確率が高い1)。したがって、ノロウイルス患者の嘔吐物を処理する人はできるならB型の人が実施するのがいい。
文献
1)Hutson AM, Atmar RL, Graham DY, Estes MK. Norwalk virus infection
and disease is associated with ABO histo-blood group type.
J. Infect. Dis., 185:1335-1337, 2002.

のように書く。つまり引用する論文の結論を短く一つの文にまとめ、その文の最後に引用文献の番号を付け、最後に引用した文献の一覧を書く。一覧の番号と本文中の番号は一致していないといけない。これが結構面倒で、博士論文を書くとき、この引用文献のリストをそろえるのが大変なのだ。著者の姓のアルファベット順に並べる必要があるからね。だから手を抜く奴がでてきて、コピペがばれて博士号を取り消しされちゃう(早稲田のリケジョの例ね。多分ね。審査員にもペナルティがあってしかるべきだね)。
管理者の頃はワープロなんかなかったから、大変だった。リバイスするたびに番号が代わっちゃうのだ。現在ではそのためのソフトもある。数万円のソフトだから、研究室で1本購入しておけばいいのだ。
以下の翻訳は管理者の責任となるのだ。
何人かの人々はノーウォーク・ウィルス(NV)感染に抵抗性がある。しかしながら、NV感染に対する、抵抗性あるいは感受性の要因はわかっていない。
この研究ではABO 血液型タイプと、NV感染および症状の関係を調査した。
ABO表現型は、この研究にに参加したボランティア(n=51)からの血清から判定した。
O表現型を持った人は、NVに(オッズ比:11.8; 95%、信頼区間:1.3-103)で感染する可能性があり、一方、B血液型を持った人は、感染する可能性(オッズ比:0.096; 95%、信頼区間:0.16-0.56)、および発症する可能性(オッズ比:o; 95%、信頼区間;0-0.999)は減少した。
遺伝因子と、NV伝染および発症の危険の間の関連性を実証する最初の報告書である。
オッズ比とは他のグループに比べ何倍感染しやすいかを示す値という意味で 1 なら同等つまり差がない、11.8 とは 11.8 倍感染しやすいという意味だ。
つまり疫学的にはO型の人はノロウイルスに感染しやすいということだ。

学会の懇親会

学会では研究分野毎に、すべてではないが懇親会が行われている。参加する人数が、その分野の盛衰を示している。幸い、管理者が参加する懇親会は毎年70名程度を前後して安定しているが、ほかの所は人数が少なくなっちゃったのがあるらしい。
懇親会は学会が開催される都市に距離的に近い大学のメンバーが幹事となる。会場の設定等は学会開催を請け負う業者が行うのでそれほど大きな負担にはならない。参加メンバーの確認と会費徴収と参加者リストの作成、会の進行くらいだ。10年くらい前、管理者が属する懇親会では参加会費が高くなり、学生が負担するのがつらく、参加者が少なくなってきた。会場はホテルの宴会場が用意されるので、どうしても高くなりがちである。懇親会では若い研究者を紹介し、プロモーションのきっかけにもなる場なので、若い学生の参加が必要なのだ。
管理者が幹事のとき、会員同士の連絡を行うとして、当時は誰もやってなかったメーリングリストを作成した。そもそも、懇親会とは国内の研究者相互で人事交流ができる、研究上の問題を解決するというのが目的でもあるのでメーリングリストはその目的に合致するのだ。
管理者が考えたのは、このメーリングリストに業者を入れ、1年間メーリングリストで広告を配信していいという規則だ。もちろん業者からは料金をいただくわけで、この金を懇親会の費用に当てることで、学生の参加費を下げることに成功したのだ。
それが代々続いていたのだか、最近、業者がこのようなところに宣伝広告費を支出するのが、利益相反とか、医の倫理に引っかかる可能性がでてきて、協力する業者がいなくなってしまった。学会誌に広告を出すのと違いがないように思うのだが。残念だ。
今回の鹿児島での学会でも懇親会があったのだ。もはや、管理者は年齢からいうと上から数えた方が早いことになってしまったのだ。それでも、遥か上の先輩が来ていたので最年長というわけではない。で、一人一人自己紹介をかねた挨拶があるわけだ。最高齢者の先生は、長年貢献してきたので敬意が払われているのだが、その挨拶が大変だった。普段から、行う挨拶が小箇条書きにするので、その通り、第1に… 第2に… というパターンではじまったのだが、第2で始まったときからはなにがなんだか分からなくなって、自分の研究歴を延々と話初めてしまったのだ。いつ終わるのかわからない。
管理者は久々に会った教え子と並んで着席していたので、その教え子に、管理者もああなったら横からマイクを取れと命じておいた。そんなことにならないように祈るだけだが。

とほほ…空しいな

3年生に特別講義と称する国試対策の講義をすることになった。大学であって予備校じゃないのだから基本的に国試対策講義なんてやりたくないのだが、しかたがない。国試合格率が学生募集の大きなポイントだからな。私立大学は学生がこないと潰れちゃう。
昨年も実施したのだが、どのような講義が効果的なのかわからない。
3年生はまだ国試の問題/正解/解説に露出されていない、解いたことがない、というわけでまだ国試対策の勉強を行う意識になってない。実は2年生、3年生の2年間に渡って毎週メールで国試過去問とその正解・解説をすべての学生の携帯に送付していたのだが、学生のほうに意識がないから迷惑メール並みの扱いだったのだろう。だから3年終了時にカテゴリ—別に集めた国試過去問の解説をやってもあまり意味がない。
1年次に実施した講義のうち、学生にとって苦手と思われる分野の講義を再度やることしかいまのところアイデアがない。解剖学のM先生は、1年次に30回講義したわけだが、特別講義として21回もぶっ続けで実施する。管理者はそんなのいやだ。大学なんだし、再度同じことをやりたくない。
そこで、1年次に実施した中間試験、期末試験を再度課してみた。どの分野が学生が苦手にしているかという調査も兼ねるわけだ。どちらもマークシートで100問ずつ合計200問だ。1年次のときは100問を1時間もあればほとんどの学生が終了して退室していった。早い学生は30分で終えていた。だから200問90分あればいいかな?と思ったが、学生の答えるスピードが遅い。45分たっても50問くらいしか解けていない。というわけで、急遽、試験時間は2時間に延長したのだ。それでも、何人かは時間切れで回答しきれていなかった。
その結果だ。1年次と3年次(今回)両方の試験を受けた学生83名の結果を解析した。これとは別に留年生が15名いた。
なんと、1年次の平均点が71点だったのが3年次には45点、26点も下がってしまった。2年前より得点が増えた学生は一人もいない。
1年次の得点と、3年次に減った点数の相関を調べた。1年次に成績のよかった学生はそれほど点数の低下がないのでは?と思った訳だ。ところがなんと;
20140227compare_1&2grade-1
綺麗な相関がある。つまり1年次のとき高得点だった学生は2年経過して3年生になって全く同一の試験を受けると、得点の低下が激しい。つまり1年次の高得点は1夜漬けの勉強の結果で、高得点は勉強の成果ではあるものの、全く頭に残っていないのだ。1年次得点の低い学生はnativeのままで勉強をしなかったから点数が低いのであって、その後の2年間も勉強せず現状維持なので、再度試験を行っても大きな点差にならなかったのだ。
この一夜漬けは頭に残らないという証拠は、留年生の成績と比較すると出てくる。留年生は管理者が赴任する前に1年次に生理学の講義を受けた学生なので、今回の試験は彼等にとって初めての問題である。n の数が大きく異なるが…
20140227compare_1&2grade-2
 
Student’s のT 検定で有意の差がでない。つまり、現役(1年次に管理者の講義を受講し、3年次で同一の試験を受けた学生)と初めて同じ試験を受けた学生とに差がないのだ。
2年間で、1年次に習った生理学は綺麗さっぱりなくなってしまったのだ。
空しいな…..  とほほ。
再度、勉強したら26点は上がるはず…と慰めるしかないか。
この結果は目白大学紀要に掲載したものを引用しています。

Mac OSX 10.9 Mavericks でrootユーザを有効にする

どうしてもターミナルで sudo を行いたい。Mavericks ではデフォルトで root になれないようになっている。Apple Support で調べると;

1) 「ユーザとグループ」環境設定を開いて「ログインオプション」をクリック
し、カギのアイコンをクリックしてロック解除します。必要に応じてパスワー
ドを入力し、「ロックを解除」をクリックします。
2) 「ネットワークアカウントサーバ」セクションで、「接続」または「編集」を
クリックします。
3) 「ディレクトリユーティリティを開く」をクリックします。
4) カギのアイコンをクリックしてロックを解除してから、管理者名およびパスワ
ードを入力します。
次のいずれかを実行します:
5−1)「編集」>「ルートユーザを有効にする」と選択してから、「パスワー
ド」および「確認」フィールドにルート・ユーザ・パスワードを入力します。
5−2)「編集」>「ルートユーザを無効にする」と選択します。
5−3)「編集」>「ルートパスワードを変更」と選択してから、新しいルート・ユ
ーザ・パスワードを入力します。

となっている。5)がわからない。「編集」ボタンがウインドウの中に無い。2)の「接続」または「編集」ボタンはウインドウの中にある。5)の「編集」とはメニューバーにある「編集」なのだ。
もうちょっと一言加えてくれればいいのに。 例えば 「次のいずれかを実行します:」 を「メニューバーの編集から次のいずれかを実行します:」にしてくれればすぐわかったのに。
本家の英語版を直に日本語にしたからだな。
「5.Do one of the following:」 を「5.Choosing Edit from Menubar, do one of the following:」にしてくれればよかったのだ。
こういうところをマニュアルを作るときに注意する必要がある。操作がわかっている人がマニュアルを作る訳だが、初めての人には言葉足らずとになってしまう。だからといって、くどくど書くと、長過ぎて逆にわかりにくいことになる。
管理者の作成する実習書は、どっちかというと後者の長過ぎるパターンになっているな。むずかしいところだ。学生からは「書いてないからわからない」と「くどくど長過ぎて読めない」というクレームが来るのだ。
実習書に書いてあるのに教員に聞きにくる。聞きに来た学生の実習書を見ると。その操作の指示文にマーカーで色がついている。なんてこった。読んで理解し重要部分をマークするというのが本来の姿なのだが、マークするのになれてしまい、重要と思われる部分を探してマークするという操作が主になってしまっているのだ。読んだつもりになっているのだ。

再試

定期試験で不合格だと再試になる。管理者の担当科目は、再試の問題を25題公開し、その中から5問を出す。記述式だ。25問をあらかじめ解けばいい。つまり勉強する具体的な目標がはっきりしているわけだ。
回答を試みて、管理者あるいは同僚などの他の教員、またはクラスの中でできの良い学生に添削をしてもらえばいいのに、そのような学生は皆無のようだ。定期試験ができなかったんだから、自分だけで試みた回答が正解かどうかわからないだろうが。
昨年は一人だけ同僚に添削をしてもらったらしい。その子は、当たり前だが、再試で合格となった。25問くらい、回答を覚えることはできるだろうに。自分で実際に鉛筆を持って書くと大抵覚えることができる。他の科目も再試になったとしても、日程も20日以上あるんだから十分な時間の余裕がある。
再試になった学生のリストが回ってきた。97名のうち67名がなんらかの科目が再試だ。多くは1科目あるいは2科目だが、5科目も再試対象になった学生もいる。管理者の再試問題は公開しているから漠然と該当科目を勉強する必要がない。楽なもんだ。
各問20行以内の記述とした。試験時間は60分。1問目を回答してるのを見ていたら、1問を回答するのに10分近くかかるようだ。ちと、時間がたりないかな?という心配は杞憂になった。すべての学生が60分待たずに提出したのだ。おかしい。すべてをちゃんと記述するにはもっと時間がかかるはず…. なんてことはない。数行しか記述しないのだ。普通は、心配なので、自分の知っている事すべてを書くものだが、そのような学生はいなかった。だから再試験対象者なんだろうけど。
5問中2問が満点、2問が0点という学生がいた。25問全部を解かなかったわけだ。あきらかに山を張ったのだ。危険な賭けだ。
で、先ほど、中年H担当の科目と一緒に再試を実施し終了した。人数が少ないから、中年Hと管理者のクラスの再試は一緒にやってしまったほうが面倒が無い。中年Hが再試を指定した学生が、再試験終了後、管理者のオフィスに来た。
管理者:「用事はなに?」
学生:「わからない」
管理者:「ドテ」
なんだか試験結果が心配でたまらないのだが、何をどうしたらいいのか自分でもわからないらしい。なんてこった。再試験対象者だけのことはあるな。
[ 追記 ]
中年Hに、担当学生の回答用紙を採点するために郵送したのだが、どうやら中年Hの住む某所は、先週末の大雪で陸の孤島になっているらしく、「佐川急便は、集配遅延または集配不可、日本郵便は、半日〜数日の集配遅延、ヤマト運輸は問題ない」とのメールが来た。中年Hはどこにも出かけられず、アパートの前の通路の雪かきでヒマをつぶしているらしい。冷凍庫には、スーパーの閉店間際に購入した半額弁当がいくつも凍らせてあるに決まっているから飢え死にはしないだろ。

電波時計を合わせる

入試監督にあたったら腕時計の時刻合わせが必須だ。試験会場が異なるとき、開始と終了の時刻が異なるのはまずい。許される誤差は1分以内だろう。試験時間の、たとえば60分間をきっちりと守る方が重要だ。今時、60分間の誤差が1秒以上ある腕時計を使用している奴は皆無だ。しかし例外がいて、それは中年Hだ。中年Hの腕時計はアナログ、ゼンマイでみてくれだけでネットのオークションで購入したやつで、自動巻なのに巻いてくれない代物だ。どこがいいのかそのセンスが疑われる代物だ。中国やベトナムで売っている500円の偽ブランド時計のほうがまともに動く。
最近は多くの時計が電波時計だ。電波状況が良ければ一日数回、時刻を合わせてくれる。管理者の腕時計もそうだ。しかし、時刻合わせができてないと単なるクオーツ時計で、最大で1ヶ月15秒程度狂っちゃう。電波時計が時刻合わせできているかどうかは、見た目わからない。
試験会場である教室には出欠管理システムがあって、学生証がフェリカカードなので、学生証を端末に近づけることで出席が記録される。当然時計があるわけで、端末の液晶画面には時刻が表示されている。管理者の腕時計とこの端末の時刻表示を比べたら、管理者の腕時計の方が3秒くらい進んでいる。このくらいの時間差は入学試験の実施に問題があるわけではない。
出欠管理システムとは入力端末とサーバがネットワークを組んでいて、サーバがどっかにあって一括記録しているシステムだ。ネットワーク・サーバは、stand alone でない限り普通はインターネットで時刻合わせを毎日実施している。したがって、電波時計であるにも関わらず、管理者の腕時計のほうが時刻合わせができてないと判断したのだ。
自宅は鉄筋だから、福島のおおたかどや山標準電波送信所の 40kHz の標準電波JJYが室内に届かない。だから夜中に腕時計は時刻合わせできる環境にない。昼間も、多くは鉄筋のビルの中だから時刻合わせに失敗している可能性がある。だから管理者の腕時計がずれているのだと判断したのだ。
パソコンは、defaultでどっかのtime server にアクセスしているので、パソコンの時計の誤差は1秒以内だ。確認できるるサイトは独立行政法人情報通信研究機構の日本標準時だ。パソコンと管理者の腕時計をくらべたら一致している。はて?出席管理システムの時計が狂っているのでは?
自宅の電波時計は、勿論室内に置いてあるので、電波が届かず時刻合わせできていない。15秒くら進んでいた。ではどうやって時刻合わせしたらいいのだろうか。電波を受信できる場所で、時計を強制電波受信モードにする必要がある。しかも、2,3分放置する必要がある。室内のどこが電波を受信できる場所かはすぐにはわからない。室外に持ち出せば受信できることがわかっているのだが…
というわけでネットでなにかいい方法がないかな?と探してみたら;
シチズン9ZZ005-008 [ACウェーブテラー 電波時計用ブースター] てのがある。これは電波の中継器だ。1万6千円もする。このブースターは電波を受信できるところに設置しないといけないが、我が家の室内のどこで受信できるかわからない。このような状況でこの価格では購入するのは冒険だな。
C7L361 Internet接続 NTP対応時計 てのもある。これはNTPでネットワークから得た時刻情報を電波にして発振する機械だ。インターネットに接続して使うものだ。1万3千円くらいする。電波時計の近くに置いておけばいい。それでも高い。
お手軽で一番安いのは;
電波時計用JJYシミュレータである。これはWindowdsのアプリで、発想がすばらしい。NTPで得た時刻情報を、オーディオ出力にしちゃうのだ。オーディオ出力は20kHzまでしか再生しないが、歪みが生じると高調波が生じる。この高調波が40kHzになるような音を出力させるのだ。音量を最大にすると歪むので高調波がより多く出現する。これを利用するのだ。スピーカーコードとかイヤホーンコードにこの音を流す=電流が流れると電波がでてきちゃうのでこれを電波時計が拾えばいいという仕組みだ。なんせ「ただ」だ。たいていヘッドフォンとかイヤホンはころがっているしな。パソコンの音声出力に外部スピーカーをつなげているというのも普通だ。
やってみた。

20140218Clock

 
パソコンのオーディオ出力に外部スピーカーをつなげてあったからそのスピーカーの側面に電波時計を並べてたてて、マニュアルにしたがって、最大に出力させて、電波時計を強制受信させたら2分程度で時刻合わせができた。音量を最大に設定しても、そもそも、再生できる周波数ではないので音は出ない。とはいうものの、時刻情報がエンコードされている部分でパルス音が、小さくポツポツと出てくる。スピーカーのコーン面に平行に並べたらだめだった。飛ばす電波が微弱だからだ。電波時計のアンテナの向きとスピーカーの位置関係が関係するのでアンテナの位置、向きを調べてやればいいのだが、裏蓋をあけてアンテナを探すのも面倒だからな。試行錯誤といってもコーン面と平行か垂直かだけしか選択するところがないからな。
NTPを使うので誤差は最大で1秒くらいでてくるだろう。しかし、そんな単位で仕事しているわけじゃないからな。
再度、出席管理システムの時計がずれていることを確認して、ちくってやろ。明後日、関係する会議があるからな。
[ 追記 ]
確認したら3秒出席管理システムの時計がずれていた。ついでに事務の秘書のPCの時計も調べたら7.5 秒狂っていた。こちらはActive Directory の配下にあるらしい。Active Directory のドメインサーバの時計が狂っているからだ。