「Education」カテゴリーアーカイブ

せっかくマニュアルを作成したのに

本日の実習は、データを整理し発表するための基礎統計量をエクセルで計算させる、グラフを描く、ヒストグラムを描く だ。本来は統計学の演習でやることなんだが、この科目は2年次なのだ。生理学実習でt−検定などを使うので、待てない。教えないといけない。その第一歩なのだ。
高校でエクセルを使ったことがあるらしいが、はとんどリテラシーは無いに等しい。したがって、懇切丁寧なマニュアルを作成して配布したのだ。

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実際に、データを与え、標準偏差付き棒グラフとヒストグラムを描かせたのだが、なんと、学生はブラウザで、エクセルによる平均値の出しかたとかのページを検索して読んでいる。なんてこった。
なんでせっかくのマニュアルを使ってくれないのかね?課題の順番に説明してあるのに。

4月なのに雪だよ

4月に入って、新学期、第1回目の講義の日なんだけど雪だよ。4月の雪というのはそんなに珍しいことではないけど、バスが混んで、遅刻する学生が増えるんだよね。
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ま、1回めだからいいか。事務連絡のようなことが多いからな。

居眠り学生にペンケース投げつけ

読売新聞によると

長崎大の講師は2013年6月、講義中に私語をしていた学生に対し、必要以上に厳しく叱責し、居眠りをしていた学生にはペンケースを投げつけた。

毎日新聞によると

長崎大の講師が授業に資料を持参しなかった男子学生に「人に迷惑をかけるな」などと怒鳴ったうえ、居眠りをしていた別の学生にペンケースを投げつけるなどし、昨年7月に戒告処分を受けた。

授業中、隣の学生とおしゃべりしている学生に教師が持っているチョークを投げつけたなんてことはよくある話で、詳細あるいは実態は、これらの記事からはわからないけど、戒告処分はきつすぎるかもしれない。
居眠り学生に投げつけるのは、その講師の講義がおもしろくないからだろ。この講師は他にもなにかあるのかもしれない と思うけどどうだろ?
講義中、お喋りする学生は必ずいるわけで、今年の新入生にも出てくるだろう。最初が肝心で、1回目の講義では、まだ学生同士お互いによく知り合っていないし、どんな教師かわからないので、学生は緊張しているのでおしゃべりはないんだよね。2回目、3回目になると学生同士が親しくなってくるので、始めるんだよね。このとき、ボロクソに学生をけなすのさ。「ほら、そこの緑のジャケットを着ているおねーちゃん。」「あんたは、授業料を払っている友達から講義を聞く時間を奪っている泥棒なんだぞ!」とね。これを2回くらいやると、少なくとも管理者の講義では隣の友人とお喋りする学生はいなくなる。それでもおしゃべりするときは、立たせて、隣の友人に向かって「あなたの授業料を盗みました。すみません」と言えとするわけだ。後期の始めでもやるわけだけどね。寝るやつはいるけど、他に迷惑でないから、そして、損するのは寝るやつだから放置だな。管理者の授業は聞く価値があると自負しているけど、違うかもしれない。自負しなければやってられないしね。
しかし、授業中、寝ている学生を起こす手段として許されるのはどこまでだろうか?どこからパワハラになるのだろうか。新聞記事では
1)ペンケースを投げつける  × 戒告処分 になったわけだけど;
2)チョークを投げる
3)こら、起きろと学生の肩を叩く
4)こら、起きろと学生の机を叩く
5)こら、起きろと学生のそばに近寄り口頭だけで注意する
6)起きてくださいと肩を軽く叩く
7)起きてくださいとそばに寄って声をかける
8)起きてくださいと、該当者を特定せず、全員に向かって声をかける
9)寝ている学生がいるようだけど… と全員に言うだけ
10)無視
パワハラにならないための安全策は10)の無視だな。寝ているだけだから、前日のバイトがつらかったんでしょうね、ま、生理学を知らなくても国試通るからね、と優しいのが管理者なのだ。
「そこの緑のジャケットを着ているねーちゃん」 とか 「そこの、髪の毛の真っ赤かなお兄ちゃん」 と学生の氏名と顔が一致しないから指摘するわけだ。こういう表現はアカハラとか言われる可能性があるんだけど、全く気にしないのね。他にどうしたらいい? にーちゃん、ねーちゃん は放送禁止用語か? あ、TV放送でなく、授業か。
講義中寝ていいた結果、成績が素晴らしく良くて、管理者の授業は役に立たないとクレームがくるといいんだけどね。チョークを投げてる必要もないし、辞める口実(懲戒免職の原因かも)になるからな。
なんせモンスター・ペアレントは当然、最近はモンスター・グランドペアレントなんだからな。おじいちゃん、おばあちゃんは金持ちで暇を持て余しているからね。おばあちゃんの方が多いようだけど。
どうして、あんたの子供、孫は、100名中の2、3名なんだから、育て方が素晴らしかった か どうしようもなかった と自慢/反省しないんだろ?その100名中の98名に入らなかったのは素晴らしいのか、どうしようもないのかを判断できないのかな。
自分の子供・孫が素晴らしいと思ったら、いくらでも管理者の教育方法を批判してもいいけどね。うちの子供・孫はこうなんです といわれたって、家庭教師じゃなんだからな。
うちの孫は100名中2名の不出来だった。素晴らしい。管理者の講義だったらうちの孫は100名中の2名になって当然だ。あんな講義じゃ勉強する意味がない。という批判はいまのところないな。

データの仮置き

仮説に沿った実験を行い、論文を書く、学会発表のスライドやポスター発表の図を作るとき、ここに、このようなデータ(図)が必要だとするのは当たり前だ。仮説を支持する証拠の図は発表時点で存在するのが当たり前だ。なければ発表できないからな。
そのため、論文の下書きの際に、発表済の論文の実験データを切り貼りして仮置きにするというのはありえない。NHKのクローズアップ現代で、東大の加藤の論文捏造の過程を放送している。リンクはYoutubeだからそのうちなくなるかも。
このような、仮置きの図を誤ってそのままで投稿したと言い訳するのが多い。これはありえない。仮置きする図は、あったとしても手書きのメモだ。何故あえて時間をかけて昔の電気泳動の写真を綺麗に切り貼りする?そんな面倒なことはしていられない。だから、はっきりしている。過失ではなく、見栄えをよくするための改鼠、無いデータを創作する捏造だ。いいわけは嘘だ。
仮説を証明する図は、たいてい複数あるわけで、そのうちどれがいいかという議論はする。そのうちのどれか一つを仮置きすることはある。論文投稿準備の最後に、この図のここがきちゃないけど、他の例はある?こっちのほうが平均値よりちと反応が大きい・小さいけど誤解を招くようなゴミがないから論文の図に使おう とかはある。
証明しようとした実験から、証明する証拠が得られない図だったら、仮説が誤りであることを悟るわけだ。だから実際のデータを仮置きすることはあっても、想像の図を作成することはない。作成しても鉛筆書きとかだ。小保方の博士論文のように、他所様のサイトの図をコピペするなんてありえない。
管理者の分野では、電気泳動の写真はないが、同じ実験を異なった個体で10も20も実施する。その結果をすべて1枚の模造紙に貼り付ける、A3版に印刷してセロテープでつなげる、などして壁一面に貼るわけだ。もちろんいろいろな計測も行い、平均値を求めておくのだ。そして、その平均値から、もっとも典型的と思われる反応の図を選ぶわけだ。これは論文を書く前の実験データがかなり集まった時点での話だ。それ以前では、こんな結果になるのでは?という絵を議論でホワイトボードに書いたりすることはあっても、論文の絵にすることはありえない。
得られた結果が必ずしも同一でないことだってある。どっちが正しいのか議論するわけだ。どっちも事実なわけで、どっちも正しいのだが、なぜこうなっちゃたかを、この実験はxxという条件で行っなってしまったとか、実際に実験をした学生と議論するわけだ。

1年経過して

始めSTAP細胞のニュースを聞いて、思ったことは「そんな馬鹿な」だった。管理者の頭は、ジジイだから昔に習った生物学が基本で、その後の発展を系統だって重ねて構築された知識で埋まっているわけではない。
管理者の頭にあったのは、動物と植物の決定的な違いは脱分化の可否だったのだ。だから、STAP細胞のニュースを聞いて、あらま、ES細胞の混入じゃないの?とは思ったわけだが、誰もが考えることがES細胞の混入だから、Natureの査読者もチェックしているにちがいない、だとすると、スッゲーなと思ったわけだ。
んで、すったもんだして、ES細胞を使ったインチキだったことが判明したわけで、なんだかな、管理者が通学の時に地下鉄で読んでいた岩波の生物学講座だったっけ?=教科書なんかなかったからね=から、進歩したんだろうけど、誰も制御できない世界になっちゃったんだね。管理者が読んだころの論文には捏造がないという前提で、お互いに、そのデータは事実として議論できたんだよね。
金が絡むから、訳のわからない人が紛れこんで、それぞれがうまい汁を吸えるのではないかということになった結果なんだろうね。

パーソナリティ障害の問題

第50回作業療法士国家試験問題 午後47
作業療法中に簡単な作業であっても頻回に助言を求めるのはどれか。
1. 依存性パーソナリティ障害
2. 演技性パーソナリティ障害
3. 妄想性パーソナリテイ障害
4. 非社会性パーソナリティ障害
5. 自己愛性パーソナリティ締害
正解 1 解説するまでもないでしょ
 
さすがに
STAP細胞問題の中心人物の精神障害はどれか。
1. 依存性パーソナリティ障害
2. 演技性パーソナリティ障害
3. 妄想性パーソナリテイ障害
4. 非社会性パーソナリティ障害
5. 自己愛性パーソナリティ締害
正解 5
精神科医の解説:ドラマ人格の時代?小保方氏と自己愛パーソナリティ
というのは出題されないか。判定もどうやら人によって違うようだから、不適切問題になっちゃうかもね。

コピペレポートの結果  他の大学では

東大教養学部であるレポートの75%がコピペだったそうな。

期末レポートにおける不正行為について
本学部後期課程において、平成 26 年度冬学期の期末の課題として提出されたあるレポートの文章の約 75%が、インターネット上に公開されている文章からの引き写しであることが判明しました。言うまでもなく、他人の文章の無断借用は剽窃であり、その行為が学問倫理上許されないことは明らかです。教養学部では、前期課程・後期課程ともに「成績評価に関わる試験やレポート作成において、不正行為が認められた者(協力者も含む。)は、その学期に履修した全科目の単位を無効とする」という申し合わせをおこなっており、学生の皆さんへの配布文書にもその旨明記してあります。今回もこれに基づき、厳正な処置をとったことを周知いたします。
今回、こうした不正行為が発見されたことは大変遺憾なことです。今後はこのような事案が二度と起こらないよう、学生の皆さんは学問的倫理を十分に自覚して勉学に励んで下さい。
平成 27 年 3 月 10 日
教 養 学 部

あっちの大学で、同じようにしたら、何人、引っかかるかな。コピー元も同じ処分だから毎年必ず2名はいる。かなり強く警告してもだ。該当実習の評価を0点にしているだけだ。このくらいの大きな処分にしないとだめかな。

ずんずん運動

首も座らない乳児の首を捻って、死亡させ逮捕されちゃったNPO法人元代表というのがいる。ずんずん運動というらしい。ひどいね、しかしこの容疑者は、看護師等の資格が一切なく、「子育ての免疫学 単行本 – 2004/7/6 姫川 裕里  (著), 安保 徹 (編集)」という著書がある。でこの運動を行うと免疫力が高まると主張しているのだが、その根拠がこの安保 徹という新潟大学医学部教授の教えだ。この安保徹という先生の著作の一覧にはこの姫川 裕里の本はでていない。この著作一覧をみると「「白血球の自律神経支配」の法則」なんて言葉がでてくる。げげげ。そんな法則なんか聞いた事はないぞ。「ガンもアルツハイマーも高血圧もアトピー性皮膚炎もどんな病気も同じ原因から発症していた。すべての病の原因は自律神経の乱れにある。」だって。あーひどい。「新がん革命」では船瀬 俊介というインチキ野郎のコメントがある。「史上最強図解 安保 徹のこれならわかる! 免疫学 ナツメ社」というのも出している。あーこのナツメ社のシリーズには管理者の生理学がある。いやだな、こんな連中と一緒にされるのは。そんで、この安保徹とつるんでいるのが福田稔医師というひとでたった74歳で肝不全でなくなったらしい。このページを見ると松井良業という人が「春ウコン療法 癌は感染症であり、春ウコンで抑えられると言う20年に渡る研究」を実施しているらしい。福田稔医師というのは気血免疫療法というのを主催していたらしく、気血免疫療法士なんていう資格をでっち上げている。
このようなトンデモ医療のページをたぐっていたら、「エナビューティスト河村直子」というカイロプラクティックをやっているらしい人ページにぶち当たり、「カイロプラクティックは、予防医学であり、対処療法ではありません!」とか「自律神経、運動神経、交感神経、副交感神経、全ての神経を正常に機能させることで体の中の情報伝達が全てうまく行き、それではじめて子どもはその能力を発揮できるのです。」なんて表現している。これもひどいね。カイロプラクティックは医学じゃない。自律神経と運動神経を並立させているし(本来は自律神経と体性神経とすべき)、自律神経と交感神経、副交感神経を並立して記述するのはあまりにもひどい。わかるよね、理学の2年生諸君。自律神経が交感神経系と副交感神経系にわかれるんだから、並立して記載してはいけないんだよね。解剖学も生理学もなんも知らないでいい加減なことを言っている。

理学療法の国家試験が終わった

理学、作業の国家試験が終わって、学生が業者の作った正解例をもとに自己採点した結果が教員に配布された。学生の自己採点というのが当てにならない、さらに業者の正解例も当てにならない、その上さらに厚労省が問題のミスを認めカウントしないなんてことがある。しかしそれしかデータがない。彼らが管理者が最初に教えた学年なので、1年生のときの生理学の試験の結果がある。国試の点数との相関を調べることができる。1年生の生理学は国試対策の科目ではないから相関がなくてもいいのだが、ないというのはおかしいだろ。
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相関係数が0.55だ。ま、そこそこ相関がある。こんなもんだろ。これが相関がないとなったら、国試に役に立つ生理学にしろと公式には言われないけど圧力がでてくるかもしれない。私立大学だからね。もし相関係数が0.9 なんて値だったら。どんどん落とせ、そしたら大学の合格率が100%になるということになる。どっちでもないから、今後は、いままでの方針でいいんだろ。1学年だけだけど、1年生の生理学が平均点以上をとり、その後順調に行けば国試も合格するだろう、平均以下の何人かは国試に失敗するだろう、ということかな。

アンケートに答えると景品が当たる

アンケートに答えるとクオカードが当たる、というのはよくある。管理者は、当たるではなくて答えたら必ずくれるというのには答えている。回答者全員に1000円の図書カード10枚なんていう景気のいいのがあったこともある。こういうのは特別なターゲットの場合で、多くは500円程度だろ。
国試過去問の問題とその解答・解説をメーリングリストで配信するサービスを3年間続けてきた。1年間、生理学、解剖学、運動学分野で、それぞれ200問、合計600問を配信するのだ。毎週送付するわけだ。すごいね。力ずくで合格率を上げてやるという意気込みだったのだが、効果はよくわからない。
本年度はもうすぐ国試だから、終了した。このシステムが良かったか、役に立ったか等を答えてもらうようなアンケート用webページを作った。4年生だけでなく2,3年生も含めて総計450名以上に送付しているのだが、アンケートに答えてくれたのは、今日現在で、わずか73名。この過去問の送付システムはあまり効果がないと判断すべきなのかな。教員側にとっては毎週5問を選びその正解と解説を作成するというのはかなりの負荷だ。カリキュラムにあるわけではない。ボランティアなのだ。
アンケートの回収率を上げるため、抽選で1000円の図書券があたるとしたが、どうやら意味がないようだ。景品(incentive)の有無・大きさと回収率に関係はないというレポートがある。
Academic Research on Use of Incentives in Surveysという記事があって、その中にThe Impact of Lottery Incentives on Student Survey Response Rates Stephen R. Porter and Michael E. Whitcomb Research in Higher Education, Vol. 44, No. 4, August 2003 という論文が引用してあって、
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「Our results indicate that more is not better: increasing the size of the prize did not result in a linear increase in response rates. 」訳すと「結果はご褒美の大きさは回答率の増加に直線的に結びつかないことを意味している。」この表の値を見ると3回の催促のあとでも、ご褒美の額(0〜200ドル)に関係なく15%前後だ。現在の回答率 73/450=16% だからよく一致している。200ドル=2万円だぜ。それでも回答率は、ご褒美なしと大して変わらない
1000円の図書券が抽選で当たるというのは餌にもならないんだ。そういえば、去年も同じ景品にしたのだが、3名の当選者の名前を公開したんだけど、一人はついに取りに来なかった。景品になってないんだ。
自分の行動を見れば、わかるね。1000円の図書券だったら、後で答えよう、ということにして忘れちゃうな。答えた人全員が当たるとしたらもっと増えるだろうが、そんな金はない。用意した図書券は、管理者がなんかのアンケートに答えて手に入れたものだからな。