「Education」カテゴリーアーカイブ

Mailman と Gmail の相性

Mailman(メーリングリスト)経由でメールを送付するとき、送信者のメールアドレスがそのメーリングリストに登録されている必要がある。メンバー以外がメーリスでめちゃくちゃなメールを配信してくれては困るからだ。 このとき、送信者のメールアドレスがGmail だと、メーリングリストから送信者へメールが送付されたとき、送信者の送信簿に同じメールがあるわけで、Gmailはそのようなメールを破棄してしまう。つまり、送信者にはメーリス経由で送信されたかが確認できないわけだ《下記の追記》。
次に判明したのは、メーリングリストを使った配信の最初の1,2通はいいのだが、すぐメーリスからのメールは迷惑メールフォルダに収まっちゃうのだ。Gmailはともかく同一内容が多数の宛先に送付去れる場合、迷惑メールと判定してしまうようだ。これを防ぐ方法は、メーリングリストを動かしているサーバのDNS設定に加筆する必要がある。 Mailman Gmail 迷惑メール で検索すると このコードわからん というブログがヒットし、多分、ここに書いてあることを実施すれば解決する。問題はただちにできないことがあるのだ。
というわけで、例によって姑息な手段を利用者にお願いすることにした。利用者レベルでフィルタで「迷惑メールではない」と設定してもらうのだ。利用者に徹底するかどうかわからないけど、すぐにできる他の方法がない。
20160728Mailman-Spam
なんか、管理者として情けないのだが、こういう学生のメーリスの構築なんて大学当局がすべきなんだけどね。いっくら口頭でネットの委員会でわめいても動かないんだよね。事務経由でも言ったんだけど。特定科目履修者のメーリスはあるようなんだけど、そんなの使う先生はいないんだよね。講義担当者でない教員が、事務連絡(国試対策の不定期講習があるとか)のとき必要なんだけどね。
稟議書を書くことになるんだよな。面倒だな。
[ 追記 ] 別にメーリングリストだからではない。自分自身(勿論Gmailで)にメールを送信すると届かない

ポケモンGO

話題になっているし、ただだし、暇だし、インストールは数回クリックして、選択余地がさほどない外観と、名前を決めればいいので簡単だし… 土曜日インストールしたら、その場にいた、ポケのつかないモンが外に出て行って一匹捕まえてきた。
月曜日、こっちの大学で起動したら、大学の入り口とか図書館、バス停に何か(まだ名前を把握していない)があって、ボールをゲットできて、ポケモンもそこそこいた。
火曜日(本日)今朝、あっちの大学に出勤して、玄関でアプリを立ち上げたら何もない。なんてこった、やっぱし地方の中小私立大学なんて相手にされていないわけだ 。学生もスマホを持ってウロウロしていないからいいことだ。
20160726pokemongo
遠くの駅とか国道近くにもないな。

STAP細胞株

STAP細胞株の一覧を
1)理研 桂委員会の報告書 p3
2)片瀬久美子ブログ warbler’s diary
3)Natureの STAP cells are derived from ES cells
当然ながら1)と3)はほとんど同じ。一部OCRだからミスがあるかも。
年譜は以前の在米ポスドクさんを基礎にして加筆したものです。
20160721Chronological_Table_Obokata-3.xlsx
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細胞株の議論は推測ばかりでもはやついていけない。上田こと木星が手に入れたサンプルリストのラベルだってどこまで信用していいのか、O嬢はノートもないし、記憶だけじゃな。

60点未満は不合格

大学の規則では60点未満は不合格ということになる。かつての大学では、そんな規則は有名無実で、教員が勝手に合否の線を決めていた。いまでは、モンスター・ペアレントが恐ろしいので、ともかくはっきりデータを数値で示すことができないとまずい。すなわち、大学の規則に則っておかないとまずいということになっている。もっとも大学での成績・合否判定は裁判にはならないらしいけど、それでも親とのトラブルは、時間もエネルギーも使うし精神的な負荷が大きいから避けることになる。
というわけで、試験終了後、例えば15点下駄をはかせるとかいうことにすると、どうやって15点と決めた?A君を合格させるために決めたんだろ?うちの子が合格させるためになんで20点の下駄にしないのだ?なんてクレームがくるのがいやだから、一発で決めたいのね。
60点が合格ラインなので、平均点が60点だと半分不合格になるから、大体75点位にするわけだ。
20160720exam_results
平均点が50点くらいにするとベル型あるいは正規分布に近くなるのだが、平均点が高いと、当然、高得点側が詰まり、低得点のが尾を引くようになってくる。
平均点が高くなるように設定しても60点未満が96名中16名もいた。まだ前期の試験で通年の授業だから後期に頑張ればいいのだ。そして再試験という救済処置もあるのだ。しかし、この調子だと今年も再試験は10名を超えそうだな。再試験50名なんて科目もあるんだけど、そうなると学生が悪いというより、教え方が悪い、試験問題が悪い、要求レベルが高すぎるなんて言われちゃうので、そんなことはしたくない。5肢選択100問のマークシートで答える問題だぜ。猿でも20点とれるわけで、20点台がいるというのはどういうことかな?こいうのを引っ張り上げるんだけど、つらいな。無理だよね。少子化の私大ではしょうがないか。
平均点を高くする問題だと、上が詰まっちゃうから、平均点は50点でも、この平均点が70点とするように補正したほうがいいかも。つまり0点は0点、100点は100点とし、平均点50点以下と以上についてそれぞれの2つの補正直線を作って補正するのだ。それでも上は詰まるから同じことか。
60点未満の学生で心配なのは女子学生なんだよね。一般的に言って、こういう筆記試験は女の子が得意だからね。男にはまじめに勉強していない奴がいるからね。女の子は一生懸命やってこの結果だと….勉強の方法が間違いなのか… だからといって個別対応なんかできないしね。

熱中症対策の飲料

9名しか部員がいない野球部で、公式試合中、一人が熱中症で倒れちゃうと9対0で没収試合となり負けになっちゃうらしい。で、そのような試合が毎年甲子園夏の予選で結構あるらしい。
熱中症になるような場合は、発汗が多く、水分と塩分が汗として体外に出てしまうので、塩分を含んだ水を摂取すべきだというのが一般的な解説だ。
しかし、これは違うと思う。飲んだ水分は胃では吸収されず、小腸に送り込まれてから吸収される。ここでの吸収は共役輸送タンパク SGLT(sodium-dependent glucose transporter)が重要なのだ。ナトリウムイオンとグルコースの両方が消化管内(体外になる)にあると、小腸上皮細胞膜に発現しているこのトランスポーターが細胞内にナトリウムイオンとグルコースを取り込むわけだ。細胞内に取り込まれたナトリウムイオンはナトリウム―カリウムーポンプで細胞外に、グルコースはGLUT(glucose transporter)ファミリーのGLUT2という別のトランスポータで細胞外へ送りだされる。この細胞外とは組織側・血管側なのだ。その結果、組織側にナトリウムとグルコースが蓄積し浸透圧が高くなり、この浸透圧で水が消化管内から組織側へ移動するのだ。
水とナトリウムが汗となって喪失するから、水とナトリウムを飲料とするという説明が間違いというわけではないだろうが、ナトリウムとグルコースを含む水溶液を飲むと、水とナトリウムの補給になるという説明のほうが正しいのではないだろうか。
スポーツドリンクには必ず糖分を含んでいるからいいのだ。
熱中症対策のページは一杯あるけど、こういう説明のあるページはないな。
20160719heatstroke
漫画が正しいと思うところです。

池田 信夫ー癌治癒の確率

いやー池田信夫て、思いついたことを勝手に言う、いわゆる評論家だけど「鳥越俊太郎氏は知事の座より命を大事に 」というアゴラ 7月15日(金)の記事で;

ステージ4というのは末期癌で、大腸癌の場合は5年生存率は15%、手術しても17.9%とされている。鳥越氏が手術したのは11年前だというから、この17.9%の中に入っているわけだが、他に3ヶ所も転移しており、5年生存率は肺癌が11.6%、肝臓癌が19.9%である。この積をとると、鳥越氏の生存率は0.3%という奇蹟的な数字だ。

と書いた。でその結論は;

「安保法の廃止」など彼のいいたいことはわかるが、都知事になっても何の役にも立たない。酷暑の中の選挙運動だけでも、末期癌患者には大きな負担だ。それより選挙を辞退し、残り少ない命を大事にしたほうがいい。日ごろは「命を大事に」という左翼の人々が、こういう人命軽視の選挙運動をやるのは信じがたい。

というわけだ。癌の5年生存率は確率じゃないのね。大腸癌から肺や肝臓に転移したかもわからないのね。これまでの成績なわけで、今後どうなるかわからないわけで、サイコロの確率のように掛け算するなよな。
完治した癌患者というのはいるわけで、鳥越氏が完治しているかどうかしらないけれど、これじゃ癌患者あるいはあった者は立候補するなと言っているに等しいじゃん。「癌と戦っている、頑張って欲しい」ならわかるけど。これじゃ糖尿病患者は立候補するなと言っているに等しく、もしそのような発言があったらボロクソに叩かれるだろうが。最悪な評論家だな。
[ 追記 ] 選挙が終わってから以下は公開
立会演説も時間が短いらしい。どうやら体力がないのかな?どうも池田氏の体力に対する指摘は正しいかも。でもこれまでの成果である生存率を掛けあわせて確率として取り扱うのは誤りだ。もう一人の女性候補者に病み上がりとなじられているけど、その助成候補者も子宮癌手術をしていたらしい。女性問題が取りざたされているな。選挙にでると、女性問題や金の問題で突っ込まれる。どこまでホントかわからない。

Open Campus

どこの大学でも多くの学生が受験してほしいわけで、高校生相手に大学紹介のためのOpen Campusを開催するわけだ。受験生数が募集定員を下回ることがない国立大学でも実施する。受験生が少なくて困る中小大学では年間に数回のOpen Campus が開催される。今日はその日なのだ。高校生だって平日は授業があるわけなので、日曜日に開催されるのだ。秋初めには推薦入試とかが始まるし、年度初めは高校生の方もまだその気でないから、年数回とすると、高校の1学期終了の6月末から9月までの週末が開催に適した日になるわけだ。これはどこの大学でも同じなので、大学同士でバッテイングすることになる。足のある高校生はどっちにも行くけど、多くは1校だけだ。そのために複数回開催する必要があるわけわけだ。
7月のOpen Campusにはどういう高校生が来るかというと、9月頃実施されるAO入試についてを知りたい学生さんだ。管理人は所属学科についての情報を提供する個別面談を行うのに駆り出されるので、こういう学生と面談するわけね。だから学生さんのAO入試に対する考えがよくわかるのね。
本来AO入試とは、通常の学力試験とは関係なく一芸に優れているとかいう学生を選抜するはずなのに、いまや、有名無実で、ともかく学生を確保するためにあるのだ。受験する学生だってわかっているわけだ。
AO入試で入学して、その後大学院、ポスドク、研究者になって、えらい騒ぎを引き起こしたO嬢の大学進学の動機は、このOpen Campus にAO入試の情報収集に来る学生と同じだ。
「あの日」によれば、O嬢は友人の病気を見て、医学方面を志望したはずなのに、何故か早稲田大学理工学部応用化学科でドロの中の細菌なんかを研究するところに進学したのだ。受験勉強したくなかったのね。こいうのがAO入試に受験する学生のほとんどなのね。
STAP細胞が華々しく発表されたとき、早稲田は鼻高々だったんだよね。素晴らしい学生をAO入試で選抜したと。当然面接が重視される入試だったわけで、早稲田も、理研同様、騙されちゃったんだね。早稲田はどのくらい反省しているんだろうね?
大学側も、高校の先生が添削した志望動機とかの小論文と、高校で十分練習を積んだ面接だけじゃ選抜にならないので、名前は小論文テストとかいいつつ、学力テストを実施しないと不安なわけだ。AO 入試の学力試験の問題を作ったことがある。レベルの高い試験だと、受験生皆ができないので意味がないわけで、そのためどうするかというと、高卒が受ける公務員試験問題を参考にするわけだ。より簡単な問題に改変して出すのだけど、悲惨な結果だったよ。ま、ほんの少しだけしか採用しないから、この学力テストでトップに近くないと採用されないからいいけどね。

ダウンロードしてかまわないけどアップするなよな

あの日の著者の起こした事件の年譜をアップロードしたわけだ。誰が利用してもかまわないと思ったわけね。単なる事実の羅列だからね。在米ポスドクさんが作ったのに加筆したわけだ。だからその由来もちゃんと記載してある。在米ポスドクさんの許可なく加筆しちゃったんだけど、事後承認してもらったような形になっている。
アップしてあったファイルをダウンロードして、その由来も示さず、別のサイトにアップした奴がいるのね。
20160708ShimanoKouichi
誰でも自由に使っていいのだけど、これをさらに配布するというのは不快ですな。引用元もないんだぜ。個人的な忘備録として個人として保存するのにとどめてほしいね。コメントできるんだから許可を得てほしいね。マナーというもんだろうが。

面白いブログ

管理人の学生時代の唯一の価値観は「おもしろい・おもしろくない」だった。
世の中同じ考え方ばかりだと面白くない。考え方が違う、別の観点からの指摘、自分の専門外からの解説、新規な知識が得られる、とかが面白いわけだ。Curiosity を満足したいわけだ。
STAP細胞事件は科学的には既に終了しているわけだが、相変わらず擁護派の連中の筆頭の木星こと上田がデマを繰り返し飛ばし、ファンを熱狂させているわけだ。このような人々のブログ「小保方晴子さんへの不正な報道を追及する有志の会」は、呆っきれ返る議論で一杯なのだ。この議論については、唖然とするだけで面白いわけではない。擁護派も分裂気味なところがあるのだが、ともかく「あの日」が聖書であって、この本の著者は正しく清い人であるがゆえ、捏造騒ぎの張本人を他に探すしかなく、お一人は亡くなられたので、残るお一人を責める状況なのだ。擁護派だけのコメントなら、たとえ分裂気味でも、全く面白みがないのだが、まともな方のツッコミがあるので、面白いブログとなるのだ。ツッコミにボケの擁護派は返事ができない。話題をそらすわけだ。最近は えり さんという方がツッコミだ。えり さんには、彼らの考えを変えることは不可能に近いから、ご自分の仕事に戻ったほうがいいのではといいつつ、コメント欄を読んでいて面白いので頑張ってほしいと勝手に願っているのだ。こっちの方は漫才の面白い/面白くないに近いですな。
一方、どこかの医学部のPIあるいはその下の准教授クラスの方らしい研究者が立てたブログ「「結論ありき」の非専門家ブログが社会を混乱させている:世界三大不正STAP事件の正しい理解を社会に広める会」は管理人と同じ考えなので全く面白くない。まともすぎるのだ。木星こと上田のデマに腹を立ててブログを立てたらしい。多くの研究者はSTAP細胞事件は終了したし、仮にこの分野の研究に関わって関心が残っていても、積極的に問題にすることはない。時間がないからな。だからこのブログの持ち主に対して、面白くないと言って申し訳ないのだが、管理人はそんなにムキになってやらないで、まだ若い方のようなので、ご自分の教育・研究に力を注いだほうがいいのでは?と心配になるわけだ。擁護派はそのうち沈殿しちゃうから、無理に遠心しなくていもいいのでは?と思うわけね。こっちの面白い/面白くないは好奇心を満足する/しないのほうで、概ね管理人にとっては既知のことだから好奇心が大いに満足するというわけではない。擁護派の上田がこのブログに、まともな日本語でコメントしたら、漫才的に面白くなるかもね。上田がまともな論理の日本語を書くことができたらの話だ。

塩素イオン

とある教科書の翻訳の一部を担当しているのだ。原著の版が改訂されたので、変更部分を翻訳して出版社に送ったので、出版社から校正刷りが来たわけだ。んで、翻訳のおかしい所、誤字脱字等には、編集者が ? マークを付けているわけだ。もうこの教科書は何回も版の更新をしているわけで、これまで何の問題がなかったのに、今度の編集者から ? が付いてきたところがある。
Cl- は塩素イオンと思っていたわけだが最近は違う。塩化物イオン なのだ。同様に、OH- は水酸化イオンではなく水酸化物イオンだし、 COOH- はカルボキシル基ではなくカルボキシ基なのだ。高校の教科書が何年か前から変更になっているのだ。こういうところに ? が付いているので、??? とこっちが思ったわけね。編集者が若くなったからだね。学術的には高校の教科書が正しい。
だからヤフー知恵袋には、若者が、「塩素イオンてなに?」と質問しているわけね。
大学1年生を主に教えているわけだが、わかんね・知らないよ、先生それ何?という質問がないな。彼らは、全く新しい別物と思って聞いているんだろうか?でも、配布するプリントもスライドも Cl- だよ。重炭酸イオンなんて言ったらだめなんだな。医学は保守的だから昔の呼び方のままなんだよね。
神経線維、筋線維は高校の生物の教科書では繊維を使うのね。こっちは学術的には線維が正しいのね。これは生物の入試問題を作成していたから知っていた。化学の問題は作成していないから知らなかったのだ。
もう、ジジイは引退しかないな。とほほ。