初めての現象だ。実習のレポートの考察部分の図に、参考書・教科書の模式図をスマホで撮影し、その写真を貼り付けている。
レポートそのものが、手書き原稿の写真だといっておったまげた教員がいて、ワードでないと受け付けないとしたようだが、こちらはすでにワードファイルであることが必須になっている。
メールに添付して提出させているのだ。レポートが同級生や上級生のコピペであってはいけないので、これをチェックするため、電子化したファイルが必要だからだ。
だからレポートはワードファイルなのだが、その中にスマホ撮影の写真があるのだ。教科書の図を撮影して考察に挿入されているのだ。
M波、H波の成因を説明しなさいと書いたら、その答えが参考文献の図の写真なのだ。
板書をスマホで撮影するのにはもう慣れている。実習ではグループで実施するわけで、計測数値や刺激条件は手書きの表に実習中に書き込むわけだが、この表は、班員で共有するためにコピーするのではなく、各自がスマホで撮影するのだ。これらは許されるけど、レポートに教科書の図を撮影して貼り付けるのは許されないよな。
考察なんだから、自分らの結果と比較検討するわけで、何故このような結果になったかを説明するのに、教科書や参考書の図の写真を貼り付けるのは、今年度になって始めて発生した現象だ。
スキャナーで取り込んでいるのと、同じといえば同じだが、スマホの写真だと、斜めだったり、影があったりしてきれいではない。
教科書・参考書の文章での説明を、要約して文章として引用し、自分らの結果と比較検討してほしいのだ。
そんでもって、神経軸索上で、活動電位が末梢側からと中枢側からやてきて、中央で衝突するとどうなる?と講義で誰か説明しなさいといったら、できない。レポートには書いてあるのにもかかわらずだ。つまり教科書の解説をそのままコピペするのは禁じているから、その解説を丸ごとコピペではなく、少し変えて書くわけだ。でも理解していないわけだ。読んだのだから理解して書けよな。
理解していると思われる学生に、皆に説明してあげてといったらきちんと説明できた。それを聞いて、約半数の学生は、初めて活動電位が衝突すると消失してしまう理由が理解できたようだ。当然、期末試験に出して理解度をチェックしてみる。
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「Education」カテゴリーアーカイブ
あんたの絵は何故へたくそ?
あんたの絵は何故へたくそ?という講義を予定している。現在は視覚と視覚情報処理の講義をやっているところだからだ。
我々は外界から得た情報から、生得的なフィルターを通し特徴を抽出、不要なものを破棄という処理を行い(ここで錯視が発生するんでしょ)、再構築して記憶と照らし合わせ情報が何であったかを認識し、絵を描くというような出力を行う。

下のような写真を見せて大人や子供に絵を描いてもらった。

ま、5才児だからこんなもんでしょ。雲と木と山と野原ですな。よく描かれています。
ある成人の方に「時は初夏の昼ごろ、場所は北海道。天気は晴れですが、ところどこに雲が見られます。 広大な緑の原野が広がっています。この原野に白樺の木が1本だけ立っています。遠くには霞んだ丘が見えます。」というこの写真を記述した文書だけを見せてその様子を絵に描いてもらったのです。

どうでしょ、極めてよく似ていると思いません?両者とも「雲」「木」「山」「原っぱ」という要素をきちんと描いています。成人の方にはこの要素を示したので当然ですが、5歳の子供には何も言ってません。写真のように絵をかいてねと言っただけです。5歳の子供は、各要素を認識し、雲はこうあるべきだと描いているわけですな。成人の方の頭にある雲とよく一致していますね。白樺の木なのに「木」と認識したので幹は茶色です。成人の方も白樺を「木」と認識したからなんでしょうね。白いという特徴は「木」という言葉のためにぶっ飛んじゃったのではないでしょうか?
別のある一人の成人の方には、この写真を見ながら2回絵を描いてもらいました。

その一部の丘の部分を拡大して表示してあります。上が原図の写真ですね。左下の絵の丘・山は、写真より起伏が激しいのに対し、右下の絵ではより写真に近くなだらかな丘になってます。どちらも、より写実的な結果になっています。
この描画の違いは、左は正立した写真を見ながら、右は逆さまにした写真を見ながら描いてもらったものでした。
ここでもわかりますね。丘・山は出っ張っているものであるというa認識が働いてより山らしく描いちゃったんですね。ひっくり返すと、その認識が薄れ、見たまま描くことになったものと思われます。
そうです、あんたは、5才児と同じく、見たものを記憶と照らし合わせて認識し、記憶通りに、あるいは認識に必要な特徴を強化して描いてしまうのね。ですから写実的にならないのね。
今年のイグノーベル賞をもらった日本人の方のテーマは「股覗き効果」で、知覚される物体のサイズが股覗きで小さくなるということでしたが「股覗き」はサイズだけでなく認識にも大きな影響があるんですな。
こういう講義を興味を持ってく聞いてくれるとうれしいと思うのですが、独りよがりだな、きっと。
不正な報道を追及する有志の会という共鳴箱になっているブログにコメントしている管理者を含めた方々には、どんな情報を送り込んでも、偏見でできた記憶に則って出力するだけですので、この成人の方の文書を見ただけで描いた絵のようになるんですね。新規な情報が入力されても「ゴミ箱」に破棄しているんでしょ。白い幹の木なのに、木と思っているから茶色の幹になっちゃうんですな。周りから「白だってば!」と言っても受け付けてくれないんですな。
アルコールのせいだ
今週はちと講義、実習、講義と実習の準備とちといそがしく、くたびれて、帰宅してアルコールを胃に注ぎつつ、最近、静かになった他所様のブログなんか見ていて、まだ日本シリーズも始まってないしね、他所様のブログにコメントしてしまった。意見を述べる場があるのだから、何も他所様にお邪魔することはないのにね。
アノ姐さん すんません。敬称をわすれちゃった。
[ 追記 ] 2016.10.22
武田センセは昭和18年(1943)6月生まれで、現在73歳。中部大学の定年は70歳だろ。だから現在は毎年更新の特任教授なんだろ。実験室はない可能性がある。総合工学研究所に所属しているがこの研究所は研究プロジェクト単位で構成されているようで、普通の大学の講座制ではないので弟子が教室を主催しているというような形ではないのかもしれない。そうだとすると小保方氏を受け入れる余地はないのかもね。
違う人だよ
剽窃と断定されておとなしくなったあっちのブログですが、「ため息」さんという方がコメントしていました。どうやら、アク禁になったようです。あそこは、少しでも批判すると、あるいは異議を唱えると排除されるブログですからね。
この「ため息」さんは、当方とは全く関係ありません。誤解されちゃうと困るので。ま、表現スタイルも違うし、ここがそんなに有名でもあるわけがないので誤解されることはないと思いますがね。ため息を商標登録しているわけじゃないからね。
Article Fig.5cのグラフ
捏造と断定されたArticle Fig.5cのグラフなんだけど、「結論ありき」さんが取り上げているので、連休だったし…
Aticleのpdfファイルをダウンロードし、問題の図のあるページをイラストレータで開き、グラフ部分を見たわけです。
不思議な点はプロットのマークが2つのオブジェクトからなることです。外側の黒い線の◯と中の塗りつぶしが黒と白の二種類のマークである。この図では塗りつぶしの白を黄色に変更してある。

普通、イラストレータで作図するときは黒丸を描きその中を黒または白で塗りつぶすから1つのマークが2つのオブジェクトでできていることはない。
すべてのマークに番号をつけた。それぞれ最も若い日を1とするとES細胞はES1からES45、STAP StemCell はSTAP_SC1からSTAP_SC45となる。

それぞれのマークの番号を、マークの中心(目視で決めた)を通る青い線で判別しやすくした。この青い線の傾きが最終日間際に急になるのが、おかしいことは先に述べた。 また、3つのプロットがコピーではないかと「結論ありき」さんで問題となっているのをP1~Y6と加筆してある。STAP_SC21〜23がピンクの1〜3、STAP_SC24〜26が黄色の4〜6に該当する。 ピンクの2が一番上にあって、エクセルのような表計算ソフトではZ軸(重なり具合)は一定だからおかしいと指摘している。このようなところは他にもある。 マークをESは一つ置きに外側の◯を黄色の線に、STAP_SCも同様に一つ置きに赤丸にすると、重なり具合がわかる。

ESのプロットがSTAP_SCより後(上にある)ということがわかる。ES10は前後に比べ上におかれている。ES13も同様だ。STAP_SC11は両隣より下に配置されている。
イラストレータで各マークの中心位置を読み取り、表にしてみた。単位は mm でグラフの原点は(0,0)である。これで、何かがわかるだろうか?
[wpdm_file id=13]
ここまでで、力尽きた。風呂、酒、飯だからな。
捏造と断定され、不服も申し立てず、「あの日」で自由に反論できたのにやってないし… これ以上やってもしょうがないけど、グラフの捏造方法について考察できるかもね。
[ 追記 ] 2016.1011
イラストレータで読み取ったマークの中心の位置が、オリジナルの図と一致するかをチェックしないといけない。数値を読むためにオブジェクトを選択するとマウスを誤って動かしオブジェクトの位置がうごいちゃう。そこで数値化したエクセルの表からグラフを作成し、そのマークを図と重ねてみた。

ES細胞は黒または黄色の枠に黒の塗りつぶし、STAP-SCは黒または赤の枠である。赤いビットの荒い☓が、表から作図したSTAP-SCのエクセルのマークをイラストレータの図にコピペして縦横のサイズを右上と左下が一致するように変えて重ねたものだ。一部のみ拡大してある。数字は上の図とおなじだ。拡大したことになってエクセルの赤い☓はベクトルデータでないのでピット表示になっている。1ビット位の差がある、つまり数値化は問題なかったと判断した。
コピペではないかと疑われているマークの位置(STAP-SCの21から26)をエクセルでグラフにし

21~23 を24〜26に重ねてみた。

結果は21と23、24と26の位置関係はよく一致、22と25はずれているということになった、だから「結論ありき」さんの結果と微妙に異る。pdf → イラストレータ で数値化するときにどのくらいの誤差がでてくるのか、エクセルのグラフをイラレにコピーするときどのくらい精度が落ちるのか等、調べないと一概には言えないのかもね。
O嬢は元気なようだ
肉体的にも精神的にもデプレっているということだったが、元気を取り戻したようだ。良かったね。
おさがわせで、皆さん情報がほしいようなので、あのHopeとかいうページでもいいから提供してほしいもんですね。
賛成
あちらの一流の研究者を嫌っているところがあるけれど、そして向こうも嫌っているだろうけれど、管理者はあちらの全ての意見に異議唱えているわけではない。最近のあの方の発言
121. ブログ管理人 2016年10月04日 08:51
略
今、ノーベル賞が日本からたくさん出ている理由の一つは、「バラマキ」と言われた研究費分配法時代に行われていた研究です。「選択と集中」による現在の方式を続けていけば、10〜20年後にはノーベル賞は出なくなるでしょう。
という考えには賛成します。こういうことを発言していただけるといいのですが、正直言って結論ありきブログの「レベルが低いと考えるのが最も妥当」についてのコメントはもう辟易としています。
最近は、法人化された国立大学のいわゆる基本校費とかいわれる、文科省から配分された経費のうち各教員に無条件でばらまかれる経費はどうやら教授でも数十万円以下のようですね。かつては、教室運営費となる経費は教授、助教授(准教授)、講師、複数助手(助教)という1講座に割り当てられた経費は合計300万円くらいあったのでは?
数十万円だと、科研費では支払えない事務経費、共同機器の負担分などを支払うとおしまいになっちゃう。多様性を維持するのならバラマキかもしれないが、最低の研究ができる経費を分配すべきだと思います。そのときの風潮で集中配分してもいいですけど、その他大勢も研究できるようにしないと、それこそユニークな研究がでてこないと思うところです。
グラフの捏造
例のNature論文の細胞増殖曲線のグラフ、筆頭著者は捏造と判定されて異議を申し出なかったので、桂委員会の判定が最終決定だと思っていたのだが、阿塁未央児という方が、グラフのプロットのx方向の間隔(時間)が一定でないというのと、筆頭著者の桂委員会での正確に3日毎ではなく、できるときにやったとかいう供述に一致しているのでは?と言い出した。つまり実測値からプロットしたのでは?というわけだ。ツイッターの記事なので意味がわからないところがある。もしプロットが下記の指摘のようにコピペだったらx軸方向の間隔を細かく見ても意味がない。逆にx軸方向の間隔が一定でないのはコピペというかマークをマニュアルで適当な位置に置いた証拠なんだろ。エクセルの表の横軸を時間単位で入力したとは思えない。日の単位だろ?だったら等間隔あるいは一定の比になるだろうな。
阿塁未央児さんの考えに対して「結論ありき」のブログの管理者の一人の方がコピペだと指摘している。プロットのマーク(丸)が大きいと隣のマークと重なる。この場合、普通グラフ作成ソフトでは表示は後から(この場合x値の大きい)のマークが上に重なるように表記されるが、そうなってない、重なり具体が一定でない、つまりグラフにはコピペしたプロットがあるのではと、このグラフが捏造されたことを指摘している。
一方、本ブログの管理人は最初にグラフを見た時、おかしいと思った点は、120 日間なのに45 回、つまり平均2.6 日毎に測定していることと

ES細胞とSTAP幹細胞は同じ回数測定しているのだが、図でわかるように順番の該当するプロットを結ぶ赤い線の傾きが、最後になって急に大きくなるように変化していることだった。
確か、ES細胞とSTAP幹細胞のプロットが縦に並んでないというのが疑問であるというのが最初の疑惑の指摘だったが、これは、同一日時に測定したのでなければ説明ができる。例えば1回目の測定が3日後と4日後と異なり、2回目以降どちらも3日毎だったら、プロットは縦に並ばず一定のズレのままのグラフになるだろう。ES細胞とSTAP幹細胞それぞれの縦軸の変化が同じようだったら、この赤線の傾きはの変化は最初から一定の傾向になるだろう。この場合ES細胞の増殖率が少し大きいので、赤線の傾きは次第に大きくなっていくだろう。しかし図では、最後の数回だけ傾きが急に大きくなっている。ES幹細胞の増殖スピードが最後の数回のみ急に増加した(STAP幹細胞の増殖が急に低下した)ということになる。これはありえないでしょ。増殖スピードが変化したのなら、グラフの途中とかでもあってしかるべきでしょ。
一番考えられるのは、STAP幹細胞のマーク幾つかを何回かコピペしたら、最後の数点が枠からはみ出し(120日を越えちゃう)ので、これを少しずつ左にずらしたから でしょ。同じ回数測定されてなければならないと思っているからね。ES細胞とSTAP幹細胞でカウント日時数が同じでないといけないということはないからね。むしろ増殖率が異なるだろうから、120日と限定したら、コンフルエントになるたびに入れ替えるのだったら測定数が異なってしかるべきだ(正しいかな?増殖する細胞数をカウントしたことがないからわからない)。
そもそも120/45=2.6 … というのがありえないので、なんで捏造するにしても3日毎なんだから40点のプロットにしないんだろ?
この方については、普通、捏造するならわからないようにこうやるだろという推測が通用しないからな。図でマークをコピペしたり、位置をずらしたりするより、表の数値を変えるほうが捏造は楽なのにね。
ちなみにエクセルでは、後からセルの数値を変更しても、マークの重なり順番は変更されない。マークの重なりはxの値が大きい方が前面に来なければないらないという規則はどこにもない。逆だって可だ。ただし、表からグラフを作るソフトでは、その関係は一定で、セルの数値を変えたらそのマークが最前面にでてくるなどというのはないだろうな。イラレにかぎらず絵お絵かきソフトでは普通コピペすると重なり具合はコピペの順になる。あとから貼り付けたのが前面に来る。
測定した記録がない、これはハーバードではなく理研での実験だから実験ノートがないという言い訳は通用しない。せめてエクセルの表でもあればいいのに、これもなかったんでしょうね。エクセルの表で数値をいじってグラフを作成したら「結論ありき」さんの指摘はなかっただろうね。出張で測定できない時があったはずという指摘にも、測定記録がないから答えられないのも当然と思われるよね。でも図の Legendには8例あると書いてあるよ。「あの日」にはこのグラフの件について何も書いてないのは何故?愛読者のryobuさんだったら答えてくれるかな?
研究倫理eラーニングコース
あの「あの日」の著者が大々的にやってくれたこともあったし、世界変動展望さんや白楽ロックビルさんとかが大量の不正行為を暴いているし、この記事を書いている時点では東大医学部のセンセも疑われていることもあるし、研究倫理は改めて教育しないといけないということになり、あっちの大学では、全員が研究倫理eラーニングコースを受講しなければいけないことになった。パスワード等を含んだ案内メールが9月の30日に来て、10月中に修了書を得る必要がある。テキストは122ページ、ポイント確認集は19ページで、

これらを読めばいいのだが、正直いって読みたくないよね。で、そんなのは読まず実施したのだ。ページが指示する通り行うと1時間半位かかる。確実に読ませるために、次のページ、次の吹き出しがでるのに時間をおいているからだ。設問は、一発で正解しないとまずいような基本的な問題だ。この設問は当然として、例えば、応用問題とかして、もっと微妙な例、判定が白黒どちらもあり得るような例などをあげたら、興味を引いてよかったのではないだろうか。吹き出し内の文書の句読点が , (カンマ)と 。(句点)の組み合わせなんだよね。違和感があったよ。
修了証書は大学当局に届けるのかしらん?それとも、大学単位で申し込んでいるので、大学の管理者は成績(一発で回答できたか)と修了をモニターしているんだろうか?
このコースを修了した後、担当副学長に、うちの大学はこの点が不備じゃないの?とメールしたけどどうなるだろ。
[ 追記 ]午後に、副学長から対処するとのメールがきた。小さい大学は、コミュニケーションがいい。しかし、実行速度は大学の大きさと関係ない。
ゴニオメータ
土曜日で、FD(faculty development 研修会ですな)だから大学に出てきなさいというわけで、出校するのだ。勤務日なんだからブログに投稿するのはけしからんなんて言う輩がいるだろうけど、勤務は午後からだ。
リハビリの分野で働く者にとってはゴニオメータ(角度器)というのが、医師が聴診器を常にぶら下げてるように、というかそこまではいかないにしろ必須なのだ。患者さんの関節の回転角度は障害の程度の定量的評価だからな。
検索すればすぐわかるが、2本の物差しを1軸で止めて、回転させ、その角度を分度器が付いているから読み取る器具だ。プラスチック物差しと分度器なので、価格はそんなに高くなるものかと思いきや、医療用となると、東大式とかいって高いのがある。これらは、目視で関節がどのくらい回転できるかを読み取るわけで、誰が考えても、回転角度を電気信号にして、デジタルで読めるようなものがあっても良さそうだが、デジタル角度計となると建築関係になっちゃって、医療用にはないらしい。2000円程度の米国製があるけど国産はなさそうだ。もっとも、デジタルでそれほど精密に測定するものではないから、物差しと分度器で十分なのだ。
角度を電気信号に変換するのは、アナログだったら誰が考えてもボリューム(volume 可変抵抗器、音量を変えることに由来するのだろうか、日本だけで通用する和製英語だ、英語ではpotentiometer)を使えばいいだろということになると思うのだが、そのようなものは市販されていない。
市販されている電気信号が得られるゴニオメータは、関節をまたがって取り付けた弾力のある棒にストレンゲージが仕込んであり、関節が回転すると内部のストレンゲージが変形して抵抗が変わって電圧変化に換算するものらしい。ストレンゲージは温度に弱いし、直線性がないからこれを角度換算する回路を作成するのも大変だ、だから市販のものは高価で、実習に使うからといって15ケも用意できない。
実習では、肘関節が屈曲・伸展した状況が、筋電図とともに記録できればいいので、物差し2本、分度器1枚ボリューム1ケ、あとは前腕と上腕に固定するマジックテープで構成したら、1ケ千円位でできるだろ。そのプロトタイプだ。回転中心にボリュームを取り付けてある。

ボリュームは10KBで、PowerLabというAD変換する実習機器が±5V を供給してくれるので、この電圧を10 kΩの抵抗を介してボリュームの1,3番端子にそれぞれ接続し、2番端子から信号電圧をとればいい。ボリュームは340度回転できるから測定範囲は問題ないだろ。マジックテープはまだつけていないが、輪ゴムで前腕と上腕に付けて肘関節を曲げ伸ばししたら、関節もこのゴニオメータの動きにも致命的な問題はない。こんなアイデアは誰だって考えつくわけで、何故ないのかわからない。多分、これでは耐久性がないんだろ。プラスチックの物差しを、ボリュームの軸に固定するわけで、多分この固定したプラスチック部分がすぐに、特に学生実習だと、割れるんだろうな。基本的に3次元の関節に2次元の装置を取り付けることに無理があるが、取り付けるマジックテープに弾力性があればなんとかなると思うわけだ。
少なくとも片方の物差しは透明でないと、分度器も透明でないと角度を測定できないので、一方の物差しをアルミの奴にして、20組作ってみようと思うわけだ。
肘関節の屈曲・伸展は上腕二頭筋が屈筋で、上腕三頭筋が伸筋として収縮して行われる。屈筋・伸筋の拮抗性などが説明してあるインチキページには、しばしば、上腕二頭筋が収縮して肘が屈曲するとき、伸筋である上腕三頭筋が活動すると、屈曲運動を妨げるので、よろしくない。拮抗筋は互いに活動時期の相が逆パターンで活動しないと運動がうまくいかないなんて嘘が平気で記述されているわけだ。学生も、こういう記述がわかりやすいから問題としないのだ。学生に、もしそうなら、運動がマリオネットになっちゃうだろ?といったらマリオネットを知らなくて通じななかった。
実際は、拮抗筋の活動相が逆位相の運動も、同位相の運動もあるわけだ。これを見るために、関節角度と上腕二頭筋、上腕三頭筋の筋電図を同時記録して、考察させるのが、実習なのだ。これまでは、屈曲・伸展の開始時に、筋電図にマークを入れていたのだが、記録したマークがどっちなのか学生はきちんと記録していないので、なんだかわからなくなっちゃうのだ。だからこういうものを作るのだが、成功してからこういう記事は書けばいいのにね。どうなるかは、お楽しみに。頭の中のアイデアだけなんで、なんかうまくいかないことが出て来るだろうな。
