学会では研究分野毎に、すべてではないが懇親会が行われている。参加する人数が、その分野の盛衰を示している。幸い、管理者が参加する懇親会は毎年70名程度を前後して安定しているが、ほかの所は人数が少なくなっちゃったのがあるらしい。
懇親会は学会が開催される都市に距離的に近い大学のメンバーが幹事となる。会場の設定等は学会開催を請け負う業者が行うのでそれほど大きな負担にはならない。参加メンバーの確認と会費徴収と参加者リストの作成、会の進行くらいだ。10年くらい前、管理者が属する懇親会では参加会費が高くなり、学生が負担するのがつらく、参加者が少なくなってきた。会場はホテルの宴会場が用意されるので、どうしても高くなりがちである。懇親会では若い研究者を紹介し、プロモーションのきっかけにもなる場なので、若い学生の参加が必要なのだ。
管理者が幹事のとき、会員同士の連絡を行うとして、当時は誰もやってなかったメーリングリストを作成した。そもそも、懇親会とは国内の研究者相互で人事交流ができる、研究上の問題を解決するというのが目的でもあるのでメーリングリストはその目的に合致するのだ。
管理者が考えたのは、このメーリングリストに業者を入れ、1年間メーリングリストで広告を配信していいという規則だ。もちろん業者からは料金をいただくわけで、この金を懇親会の費用に当てることで、学生の参加費を下げることに成功したのだ。
それが代々続いていたのだか、最近、業者がこのようなところに宣伝広告費を支出するのが、利益相反とか、医の倫理に引っかかる可能性がでてきて、協力する業者がいなくなってしまった。学会誌に広告を出すのと違いがないように思うのだが。残念だ。
今回の鹿児島での学会でも懇親会があったのだ。もはや、管理者は年齢からいうと上から数えた方が早いことになってしまったのだ。それでも、遥か上の先輩が来ていたので最年長というわけではない。で、一人一人自己紹介をかねた挨拶があるわけだ。最高齢者の先生は、長年貢献してきたので敬意が払われているのだが、その挨拶が大変だった。普段から、行う挨拶が小箇条書きにするので、その通り、第1に… 第2に… というパターンではじまったのだが、第2で始まったときからはなにがなんだか分からなくなって、自分の研究歴を延々と話初めてしまったのだ。いつ終わるのかわからない。
管理者は久々に会った教え子と並んで着席していたので、その教え子に、管理者もああなったら横からマイクを取れと命じておいた。そんなことにならないように祈るだけだが。