DellのPC

医学の新人教員から、ネットにつながらなくなっちゃうというクレームが来た。
新しく立ち上げた研究室には壁のあちこちにLANコンセントが配線されており、それらをまとめたハブが1台あって、学系のネットに接続してある。業者にやらせたらしい。基盤室のパソコンをそのハブの下流に接続しても、問題ない。
障害のあるパソコンも再起動して接続するととりあえず問題ない。考えられるのはハブのポートの故障、配線されたLANケーブルの損傷(工事中によくある。業者がいいかげんだとありうる)、壁のLANコンセントでの接触不良である。そこでケーブルを差し替えたり、ケーブルのコネクタにカバーがついていて、ポートが密集しているのでコネクタがしっかり刺さらないのでカバーを取り除いたりしてみた。しばらくしていたら接続ランプが切れたので、ハブのコネクタ部分を動かしたら再接続できた。というわけでハブのコネクタ部分がおかしいと、とりあえず結論して終了。
しばらくして、また電話がありまた接続できないと言う。15分くらいするとまた切れちゃうとのことだ。
再現するため、パソコンを再起動。別のノートも接続する。しばらく放置。部屋の住人は外出するので、だれもいない環境で調査する。このほうがいい。いちいち今なにをやっているかを説明するのも面倒だからね。で放置しておいた。
30分後部屋にもどったら、こちらから持っていったノートは異常ないが、問題のPCの方は休止状態になっていた。で、気がついた。15分という値である。チェックすると、デフォルトのままで、モニタ電源OFFもハードディスクOFFも、スリープも休止もすべて15分に設定してある。こいつが怪しい。モニタやハードディスクが落ちてもネット接続には関係ないだろう。スリープと休止だな。普通はスリープや休止になるとネットワーク接続は切断され、ハブのリンクランプも切れる。このあたりが怪しいということで、スリープや休止を1分とか2分に設定してみた。
すると、なんと、設定時間の1分前から、ハブのリンクランプが1秒間隔で点滅を開始する。これは物理的に接続されているがなにか異常があるということだ。たとえば10Mbpsと100Mbpsとのnegotiationがうまくいかないとかである。この点滅がはじまるとネットワーク接続はうまくいかない。この点滅時にPCをいじると、スリープとか休止へのタイマーはリセットされちゃうのでPC自体は問題な使えるが、点滅のほうは点灯に変わらないで接続が切れたままになってしまう。
このまま放置して、スリープあるいは休止のどちらかあるいは両方になると、今度はハブの方は10Mbpsで接続しているという表示になる。 でスリープや休止からもどっても接続できない。
スリープも休止もしない という設定にしておいた。これでいいだろう。
というわけでDellのパソコンのNIC(そんなのがあるかどうか知らないが、この部分)のできが悪いのと結論した。Dell は安くて普及しているがどうも品質が悪い。数が多いから故障が目立つのか、本当に故障が多いのかわからないけどね。経験だとIBM(レノボ)がいままで一番トラブルがなかった。HP(コンパックを吸収したやつ)を電算機室に今度15台導入するが、どうなるかな。いままでは15台のDellで無傷に3年間使えたのは10台くらいだった。MacはOSXになってから安定している。故障もない。
研究室で買ったDellのモニタはちょうど1年の保障が切れたときに蛍光管の発信回路がつぶれた。研究室の別のDellはときどき画面が青くなる。自宅のDellは購入直後メインボードを交換した。さらに時々画面が青くなる。この画面の青くなるのはメモリを差し替えたら出なくなったようだ。というわけで、身近にあるDellは3年間で1/3くらいが修理あるいは廃棄なのではないだろうか。