管理者の所属するあっちの大学の学部は2つの学科に分かれており、管理者はその一方に所属している。他方の学科には専任の生理学を教える教員がいない。非常勤講師を雇用している。この非常勤講師がH君なのだ。今回の話はH君のことではない。H君の近況については、またトラブルがあったのだが、このH君がらみのトラブルはここに書くのはちとまずい。相手(学生)のあることだからだ。
この他方の学科では専任の生理学を担当する教員がいないので、国試対策のフォローについては管理者に依頼が来る。小さな大学なので、当然だ。所属する学科の講義だけやっていればいいという訳にはいかない。10月に第1回の国試対策模試を実施した。模試といっても国家試験の過去問を適当に選んで学生に解答させるわけだ。模試を実施した翌日、フォローの講義をやれというわけだ。模試に出る試験問題は生理学の分野だけでも多数で、そのすべての解説ができるわけがない。1年間で講義する生理学を1日で出来る訳がない。依頼されたのは問題の解説というわけなので、模試当日、終了後に成績がすぐ出るので、正解率の低かった問題について解説することにしたわけだ。模試が終了するのは午後遅くなので、翌日、朝結果を教えてもらい、午後3時頃に解説する必要がある。これは、かなりタイトである。第1回はなんとかやった。あらかじめ、いくつかの問題については解説の準備をしておいたからだ。
気がついたのは、おなじような問題でも、一方はほとんどの学生が出来ているのに他方は半分以下の学生しかできていない。あきらかに、過去問を学生が単純に記憶しているだけで、問題を理解していないからだ。国試の過去問は公開されており、これを題材にした問題集が売っており、学生はこれを勉強しているからだ。勉強といっても、解けない問題を教科書にあたって再度復習する、理解するというのではなく、この問題の正解はこれだと憶えているだけだ。だから、ちょっとひねると、もうできない。これについては模試を実施した教員もすぐ気がつき、このような模試はあまり意味がないということになったらしい。そこで第2回の模試は、過去問をそのまま出すかどうかを含めて再検討となったらしい。
しかし、その結果は聞いていない。第2回目は昨日の予定だった。昨日は管理人はこっちの大学に勤務する日だ。だから模試が行われたのかどうかは全くわからない。翌日(本日)朝一番に来て、メールボックスになにか情報があるかな?とおもって見たが何もない。ま、連絡がそのうち来るだろと待っていたが、一向に連絡がない。しょうがないから、あらかじめ渡されていた第2回目の模試の問題を解いていたのだ。解説することも含めて。11時近くになっても一向に連絡がない。解説は、問題集に出ている正解とその説明以上にわたってすることにしている。だから準備もそれなりに必要なのだ。これでは、どの問題を解説したらいいのかわからないので、担当者に連絡した。
どて。学科で検討した結果、第2回目はとりあえず昨日実施しないことが決まっていたとのことだ。あー。なんてことだ。もっと早く伝えてくれよな。担当者は、自分の博士論文の提出が迫っていて、どうやらそれどころではなかったらしい。学科会議で議論して中止になったのだったら、他学科の教員はわからないのだから、すぐに連絡すればいいのに。
明日は祭日で、大学は休みなので、今日は日帰りの予定だ。あっちの大学では、講義・実習も会議もないときは、研究日として出勤におよばない日にすることができる。だから今日は研究日にしてもよかったのだ。ま、仕事はあるので、出勤したほうがいいけどね。
学生も学生だな。過去問の正解を憶えていても、同じ問題がでるわけがない。正解がなぜ正解なのかはもちろんだが、他の選択肢はなぜ誤りなのかを理解していないといけないのだ。過去問をベースにちとひねったら出来ないというのでは、おぼつかないな。