試験のシーズンだ。語群から適当な単語を選び[ ]内を埋めよ。
昨年度の試験問題は
末梢神経は軸索の太さ/伝導速度と機能から分類される。分類方法には2つあり、求心性情報を担うという観点から、GI〜GIV(グループI〜グループIV)という分類と、遠心性情報を担うという観点からA〜Cという分類がある。GI〜GIVの中で最も伝導速度の速いグループは、筋紡錘に発し筋の[ 1 ] 情報を伝える[ 2 ] 線維と、腱近傍にある受容器であるゴルジ器官に発し筋に加わる[ 3 ]の情報を伝える [ 4 ] 線維がある。A〜C と分類される線維のうち、A線維のグループはさらにAα〜Aδ線維に分けられる。錘外筋を支配するのが[ 5 ] 線維、錘内筋を支配するのが[ 6 ] 線維である。
語群
太さ 容積 長さ 角度 速度 重さ 力 温度
GIa GIb GII GIII GIV Aα Aβ Aγ Aδ B C
[ 1 ] 長さ (68.4%)
[ 2 ] GIa (89.8%)
[ 3 ] 力 (59.2%)
[ 4 ] GIb (71.4%)
[ 5 ] Aα (58.2.8%)
[ 6 ] Aγ (55.1%)
が正解で、( )内が正解率だ。
今年は順番を変えた
末梢神経の分類方法は2つある。主に遠心性の機能を中心にして A線維〜C線維に分ける方法と、主に求心性の機能を中心にしてGI線維〜GIV線維に分ける方法である。筋の本体である錘外筋を支配するのが [ 1 ]線維で、筋紡錘内の錘内筋を支配するのが[ 2 ]線維である。一方、筋に関する感覚神経には、筋紡錘に発する筋の[ 3 ]情報を中枢へ伝える [ 4 ]線維、腱の近傍にある受容器であるゴルジ器官に発し筋に加わる[ 5 ]の情報を伝える[ 6 ]線維がある。
語群
Aα Aβ Aγ Aδ B C GIa GIb GII GIII GIV
太さ 容積 長さ 角度 速度 重さ 力 温度
正解と正解率は
[ 1 ] Aα (25%)、 GIa と誤った答えを選んだのが 58%。
[ 2 ] Aγ (17%)、 GIb と誤った答えを選んだのが 49%。
[ 3 ] 長さ (54%)、しかし 力(ちから)が15%、太さが8%、角度が8%、なんと温度を選んだやつが一人いる。
[ 4 ] GIa (GIIも正解だが)(46%)いて、何故か[ 1 ]の両方にGIaを選んだのが99名中19名もいる。うーん、矛盾を感じないのか、理解不能だ。
[ 5 ] 力(ちから) (58%)、[ 5 ] に重さを選んだのが21%もいる。力と重さの違いがわかっていないようだ。
[ 6 ] GIb (48%)
実習で末梢神経を電気刺激する筋電図に2つの波形(H波、M波)が発生するという実習を行った。この実習結果を全員の前で発表するということも行った。実習時とは異なったメンバーで新たに発表班を構成して発表させたのだ。この実習以外の発表もあるので1班5名で構成し2クラスあるから、このH波M波の実習の発表担当者は99名中10名いたことになる。どうして2種類の筋電図(筋収縮)が一回の電気刺激で発生するのかは運動ニューロンであるAα線維と筋紡錘の感覚神経であるGIa線維のことを知らないと理解できない。発表するのであるから、実習のときの個別のレポートは友人まかせでも、発表のときはその友人がいないから勉強したはずである。この10名の中の3名が [ 1 ]線維も[ 4 ]線維もGIa線維であると答えた19名の中にいる。発表の準備も人任せなんだな。
なんてこった。あれだけ講義でも説明したし実習ではH波M波発生機序の説明文書も配り、何回も説明したのに、がっかりするね。
昨年度の学生は同様の過去問がなく、勉強して理解していたから正解率が50%を超えていたが、今年は、理解したわけではなく、昨年の過去問の答えの順番を憶えただけなので、問題の順番を変えたらできなかったわけだ。