普通の大学は講義は90分単位でおこなわれる。うちの学生は90分もたない。今年の学生は30分位経過すると半分は寝ている。1限目の講義で、昼休み直後の講義ではないので、お腹が一杯になったからではない。例年、こんなに寝る学生はいなかった。今年だけだ。来年もかも。
実習レポートの考察部分のみメールに添付して提出しなさいとしている。レポートのコピペを判定するソフトを使うために電子ファイルが必要だからだ。その締め切りは講義前日の21時だ。以前は24時だったので、真夜中にメールをしてきたわけで、これでは翌日の1限目が眠くなるだろうからと21時にしたのだ。それでもよく寝ている。締め切りが24時のときより寝ている学生が多い。
講義終了時に小テストを実施している。その講義のポイントとなる10問を4肢選択のマークシートで答えるのだ。ついでに講義のアンケートも実施する。今回の講義は興味をもてたか?次回の講義は楽しみか?などだ。そのうちの一つに、成績に関係しないから正直に答えてちょうだい。講義中寝た?の答えが下図だ。
ま、そうだろな。講義中の観察結果とほぼ一致している。管理者のようなジジイの講義は内容はともかくつまらないのだ。全く同じ内容を若い教員が行うと、こんなに多くの寝る学生はでてこない。
講義はパワポで実施するわけで、板書より情報量が多くできるからで、パワポのスライドと同じ図を配布資料にしないとまずいわけだ。配布資料には文書を少なくし、図の余白などに講義中書き込んでもらいたいわけだ。そのため、ゆっくり、繰り返し喋るわけね。
今回はホルモンの講義で、甲状腺ホルモンの作用については、配布資料には、代謝活動を高める、その結果体温上昇が生じると書いておいた。で、小テストで、国試でよく出される問題を改変して;
甲状腺ホルモンは
1.体温を上げる
2.代謝活動を抑える
3.酸素消費量を上げる
4.1と3
どれでしょ?
4が正解なわけなのだが、正解率は12%。資料には選択肢1の記載があるから、寝ていた学生でも資料を見ながら答えていいので、1を選択した学生(55%)が多いのはうなずけるけど、2を選択した論外の学生も28%もいるのね。3はあえて講義では説明しなかったのだが、代謝活動を高めるということから推測してほしかったのだ。うちの学生はこんなもんなのだから、あえて解説しなかった項目を選択した正解者が12%もいたことを喜ぶべきなのだ。
推察できること・派生することまで講義で述べると、情報量が多すぎてだめだし、教えたって憶えていないのに、触れないと国試に出るのに教えなかったと言われるし… どうしたもんだろ。
4年生は、1年生のときに配布された資料を見ているというから、教科書代わりにいいとおもっているんだろね。入学時の「勉強の仕方」という大学にはあるまじき講義があって、その際、配布されたプリントは見開きノートの左側のページに貼り付け、右側のページは空白でもいい、講義での解説、自分で調べたこと、疑問点等を書くのだ と教えた。講義は国試の過去問もある程度考慮して行っているので、もし、この方法を実行していれば4年次の国試対策のときに、教科書となって便利になるはずなのだが。