田舎モンが都会に行く

学会でもなく単身で都会のホテルに泊まることになった。誰もつるむ者がいないという状況だ。
一泊だけビジネスホテルに仕事で泊まるわけだが、連れ合いがいるわけではないので、夕食は一人寂しく食べることになる。学会とかだったらワイワイ飲み屋で騒ぐことになるのだが今回はそういうわけにいかない。
田舎者だから、寿司屋といったら回転寿司か本格的な古典的寿司屋しか知らない。ホテルに到着し、さって、夕食はどうするかな、へたするとコンビニ弁当かな、バーガーキングなんていやだな、いや都会だからなにかあるにちがいないとうろつくと、寿司屋があった。古典的寿司屋(きっと高くつく)でもなく回転寿司(そこそこの価格だけど一人で入る気はしない)でもない会計明朗な、吉野家みたいな寿司屋だ。吉野家だったら一人で入る店だから、入ってみた。
熱燗2合、限りなく薄く切った刺し身盛り合わせ、天ぷら盛り合わせ、6貫の握りで3千円。
一応、カウンターがあって、一人なので座って、握っている職人さんとちょっと会話。そこそこの受け答えをしてもらった。
客は、管理人と同じような一人だけのジジイが、カウンターのあっちに二人。
大学院学生風おにいちゃん。なんで寿司を食いながらスマホだよ。管理人は同じ年頃ではインスタントラーメンをすすりながら実験していたけどな。寿司かよ。
30歳位のカップル。マスク外さないと食えないのはわかるけど、マスクを顎の下にずらして食うなよな。はずせよな。
50歳台のカップル。なんだよ、もうすこし高級な寿司屋にいったら?
子連れの30台夫婦。一番、金がない時期なのに…と思うのはジジイだからか。
レジのおねいちゃん。ブスなのは、本人のせいではないことがほとんどだからいいんだけど、愛想よく笑えよ。笑ったらモテるよ。
なんて、勝手に思いつつ、ホテルに戻ったわけです。明日の朝は早いんだよな。ぶつぶつ….
朝、ホテルの食堂で朝食をとっていたら、地下足袋、ダボダボのニッカボッカを履いた建設作業員らしき方が、グッチのロゴのシャツを着て食事されていました。
やっぱり、都会には色んな人がいますなぁ。田舎モンだからめずらしくてね。地下鉄の車内広告なんかめったに見ることがないから、80平米くらいの3LDKマンションをパーティションで分けて1Kの部屋を作って、こいつを賃貸ししてマンションのローン返済に当てるなんていう広告を見て、都会の方はいろいろなことを考えているんだなぁと改めて感心しました。

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