自由民主党(自民)総裁の選挙がどうやって行われるかよくわからないのでまとめてみました。まちがえていたら教えてください。
衆議院と参議院の自民党議員の総数は2025年7月現在衆議院議員196名、参議院議員101名の計297名です。議員票が297票あるということです.
これと同じ数が党員票となり、総数が594票となります(党友には投票権はありません)。
2025年7月現在の自由民主党党員=選挙人数は令和6年 総裁選挙 党員投票結果によると1,055,839人です。
北海道は38,758人、青森県12,115人、 … 沖縄県9,466人となってます。この都道府県別選挙人の割合で297票を各都道府県に割り当ます。
北海道は 297*38758/1055839=10.90…=11名、青森県3名、 … 沖縄県3名(小数点以下を四捨五入としましたが実際はどうなのかわかりません。四捨五入だと総数が ± 1ずれちゃうことが出てくる場合がありますが、そのときどうするのかはわかりません)ということになります。
北海道では、高市 早苗7,651、小林 鷹之1,766 、林 芳正1,842、小泉進次郎3,555、茂木 敏充1,183 というのが得票数だったとします。投票率は60~80%くらいですかね。前回は鳥取県が80%を超えていますがこれは石破候補だったからでしょう。沖縄県は50%台で最低でした。
これをドント方式で配分すると、北海道は11名ですかから上から11件をカウントすることになります;
| 候補者 | 高市 早苗 | 小林 鷹之 | 林 芳正 | 小泉進次郎 | 茂木 敏充 |
| 得票数 | 7,651 | 1,766 | 1,842 | 3,555 | 1,183 |
| 割る1 | 7651 | 1766 | 1842 | 3555 | 1183 |
| ① | ⑧ | ⑥ | ③ | ||
| 割る2 | 3826 | 883 | 921 | 1778 | 592 |
| ② | ⑦ | ||||
| 割る3 | 2550 | 589 | 614 | 1185 | 394 |
| ④ | ⑪ | ||||
| 割る4 | 1913 | 442 | 461 | 889 | 296 |
| ⑤ | |||||
| 割る5 | 1530 | 353 | 368 | 711 | 237 |
| ⑨ | |||||
| 割る6 | 1275 | 294 | 307 | 593 | 197 |
| ⑩ | |||||
| 割る7 | 1093 | 252 | 263 | 508 | 169 |
| 獲得票数 | 6 | 1 | 1 | 3 | 0 |
| ①〜⑪は順位 |
結果は、高市 早苗 6票、小林 鷹之 1票 、林 芳正 1、票、小泉進次郎 3票、茂木 敏充 0票 となります。この47都道府県の各候補者の合計を算出して党員297票の配分が決まります。この票数と国会議員による297票の得票数を合計し、過半数の297票を超えていたら、総裁が決まります。
もし過半数を超えた者がいなければ、上位2名の決戦投票になり、国会議員297名と各都道府県の47票の344票の投票で多い方が総裁になります。都道府県の47票は決選投票で残った二人についてその支部でより多くの投票数があった方に、上記の北海道例では高市 早苗に自動的に決まります。
党員の投票締め切りは、選挙日の1週間前、各支部で決まった方法(郵送が多い?らしい)で行われます。国会議員は当日の投票となります。国会議員の不在者投票の可否はわかりません。
党員票が米国大統領選挙のように選挙区ごとの総取りとなると、2極化が際立つことになるのですがドント方式だと、少数得票者が生き残ることになります。
ドント方式と似た方法にサン=ラグ方式というのがあって、これは1, 3, 5, …と奇数で割るものです。こちらのほうがより少数得票者を優遇することになるようです。
比較すると;
ドント方式:割る数が1,2,3,…なので、大政党の「最初の数議席」が取りやすくなる → 大政党に有利。
サン=ラグ方式:割る数が1,3,5,…なので最初から大きめに割る → 小政党にも議席が行きやすい。
単純比例:理論上は公平だが、実際には議席数が整数なので「端数の処理」が問題になる。
ということのようです。