アルミ板へ文字入れ

自作オーデイオアンプとかを趣味で作る方なら、苦労するのがわかると思うが、作成した回路等の部品を収めるのに箱が必要で、その箱の表面にはスイッチや調整用のつまみなどを取り付けることになる。とするとそのスイッチとかつまみの機能をパネル表面に示す必要がある。文字入れだ。
その2最終的な方法の結果はこっち

メーカーは数多く作るからパネルの文字入れ等は印刷することになるが、素人さんの一点物には印刷屋さんに依頼したら購入したアンプ等の部品全部より高く付いちゃうからできない。

かつて、論文に投稿するグラフには墨入れとかいって製図同様の黒インクで線や数字を入れていた。そんなことは普通の研究者はなかなかできないから、線だけは自分で描くが文字は雑誌社が行うことになっていたのもあった。そのうち、インスタントレタリングという文字に糊がついたシートがでてきて、一文字ずつこすりつけて作図できるようになったのだ。線は墨汁のような黒いインクで烏口で引くのだが失敗ばかり。上から白いペンキをぬって隠すのだ。モノクロ写真にして製版するからね。この線引きとレタリングが辛かったわけだ。Appleがレーザープリンタを発売したのだが1台100万円というわけで小さな研究室では購入できない。しかし、このレーザプリンタ(トナーを熱で溶かして紙にくっつけるやつ)でイラレで作図して投稿したら受付てくれたのが、ものすごく嬉しかったという記憶がある。

閑話休題
で自作機器のパネルに文字入れをする必要があるのだが、研究機器なんで1台こっきりなんでマジックで手書きなんてのは普通だったのだ。次に糊つきプラスチックテープにアルファベットの型を押し付けるというのが米国帰りの研究者が持ってきたりしてこれでラベルを作って貼るという時代があり、アルファベットの金型を打ち付ける、刻印ポンチという方法も使った。次に上記のインスタントレタリングという糊付き文字をこすりつけるというのが主流になった。この方法は今でもあって、リンク先レタリングシートとして販売されている。一文字ずつこすりつけるわけで、きれいに一列に並べるのは大変なのだ。しかし上からクリアラッカーを吹き付ければ、一見既製品のようにもなったわけだ。テプラとかでラベルを作成して貼り付ける方法もある。

レーザープリンタのインクは、トナーと言ってプラスチックの粉で、これを熱で紙にくっつけるのがレーザープリンタとかコピー器だ。このプリンタで紙にくっついたトナーを金属板に転写できれば文字だけでなく絵もパネルに表示できる。何と言っても自由度が大きく文字もきちんと並んでいるし、いくらでも凝ったデザインにできる。

「金属板」 「転写」 とかのキーワードで検索すると色々でてくるが、電子機器を収めるのは普通アルミが多いわけなので、アルミ板への転写を探したのだが、あまりない。プリント基板を作るのは銅箔に転写するわけでこれが一番参考になりそうである。

転写する方法は、トナーが熱で溶けるから紙から板にアイロンで熱を加えて転写する方法と、トナーがプラスチックでなのでアセトンなどでで溶かして浮かしてくっつける方法がある。マニキュアを取り除くのにアセトンを使うわけなのでアセトンを含んだ液を除光液といって100均で撃っている。アセトンを含まない除光液というのもあって最近はこちらが主流のようだ。

まず100均でアセトンを含まない除光液(税込み110円)を買ってきて、ピュアなアセトンもあったので比較した。結論はピュアなアセトンのほうがうまくいくかと思いきや、転写できることはできるのだが転写される量が少ない。アセトンフリーの除光液のほうがいい。そこで試したのが以下である。

ダイソーでアセトンフリーの除光液ノンアセトンネイルリムーバーが売っていたのでこれで試した。
普通紙に印刷した(下図の下)。フォントはトナーがいっぱいのほうがいいと思い、凸版文久見出しゴシックエクストラボールドというのがパソコンにあったのでこれが一番太そうなので選んだ。
まずは印刷だが転写なんで鏡文字(イラレで垂直軸でフリップ)で印刷する。アルミ板(下図の上)はアセトンで脱脂した。

トナー面がアルミ板に接触するように置いてテープでずれないように止めた。スプーンが写っているがこの柄のプラスチック部分がこするのに都合がいいのではと、手近にあったから使ったわけだ。左下に見にくいがクリアフォルダを切ったシートがある。紙を直接こすると破けちゃうから、この透明シートを被せてこの上からこすりつけるのだ。

除光液を垂らすと紙が透けて文字がみえるようになるからこの時点で位置決めが可能だ。

プラスチックの柄とか定規のようなもので上にかぶせたクリアファイルのシートの上からこすりつける。このデザインで1分で十分だが、こすりつけるのがむらになって、こすってない部分は転写されないから、むらなく擦ると2分はかかる。それでもむらになってしまった。
紙をはがすとほとんどのトナーがアルミ板の方へ移っているのがわかる。一部、紙にのこったままだ。失敗部分だ。

これが結果だ。こすっても落ちない。

拡大すると転写されなかった部分がわかる。また絵柄の赤い部分に白くゴミがついている。これは紙なので水中で、あるいは水を流しながら指の腹で軽く擦ると取れる。トナーはしっかりついて取れない。

トナーはへばりついているけれど、やはりこすったら落ちるから、この上から水性アクリルつや消し透明スプレーを2,3回吹き付ければいいかと思う。

かなり良い結果だが、一部うまく転写できなかったわけで、次は熱転写を試みてみる。熱転写シートMoechando パターン転写シート 回路基板熱転写紙というのがあるのだが、これは紙にあるトナーをアイロンで溶かして金属板の方へ移すわけだ。この熱転写と、この転写紙を熱でなく除光液でやったらどうなんだろ。転写シートを発注したから手元にきたらトライしてみる。

プリント基板の作成で銅箔を溶かすというようなときは、このかすれた、転写がうまくいかなかった部分をレジストペンとかマジックで上から塗りつぶせばいい。機器のパネルの場合は黒ベタの中の部分だったらいいが、文字や図のエッジの部分は手書きではむずかしい。きれいにすべてが転写できないとまずい。

tattoo(タトゥー)シールTransOurDream タトゥーシール 透明 高粘着タイプというのもあって、こいつはインクジェット印刷でできるようだが、貼り付けるとき文字や絵柄が裏から見えないこともあり手順がより多いので、手に入れたが、トライは後だ。しないかもしれない。

まだ本番を実行する前にテストが必要だな。もう機器のパネルの加工とか回路は完成しているので、この文字入れができたらほぼ完成ということになる。

「アルミ板へ文字入れ」への2件のフィードバック

  1. >自作オーデイオアンプとかを趣味で作る方なら、苦労するのがわかると思うが、作成した回路等の部品を収めるのに箱が必要で、その箱の表面にはスイッチや調整用のつまみなどを取り付けることになる。とするとそのスイッチとかつまみの機能をパネル表面に示す必要がある。文字入れだ。

    うわー。
    私の父がやってました。
    昭和の話ですけどね。ダイモでした。ダイモテープライター。
    一文字ずつかっちょん、かっちょん。
    アルミのパネルを黒のラッカースプレーで塗って、同色のダイモテープを貼ると黒地に白文字になってちょっとそれっぽい仕上がりに。
    特別なところだけ赤または青のテープを使ったり。

    アマゾンを覗いたらいまだに売っていることは売っているんですね。
    なつかしー。

  2. Plus99%さん

    そっか。ダイモテープというのね。ちょっとしか使ってなかったので、名前を失念していました。まだ売っているのですね。

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