学とみ子説:T細胞は寿命が短くキメラに貢献できない について

学とみ子氏のブログに狸さんのブログにNHKのナレーションの文字化があるよとか紹介し、狸さんに解説してあげて と言ったら解説してくれました。
それに対する、当方の考えを、本来なら学ブログのコメント欄に投稿すればいいのですが、あっちのブログは承認制になったり、ならなかったりして、コメントがすぐ反映されたり・されなかったりですし、500字制限があって超面倒なのでここに書きます。頭の部分は学ブログにもコメントしています。
学さん
当方は免疫を専門としていませんので、知識はアレルギー専門医師である学さんにははるかに及ばないので教えを乞いたいと思います。
「元の動物固有の持ち物であるTCRを発現している分化したT細胞は、次の別の動物の中では増殖しないと考えられます。分化済(痕跡のある)T細胞はすでに用済の細胞であり、細胞死に向かうタイプの細胞だからです。」の根拠をご提示ください。
確かにほとんどのT細胞の寿命は短いようです。これは通常の生体内での話のようです。生体内でも長寿命のT細胞があるらしいですけど、一般的には寿命は短いようです。
もし、学とみ子説のように短寿命であるT細胞は(初期化されても)キメラに貢献できないのがわかっているのなら、「STAPの実験系では達成不可能なのだから」、TCR再構成を調べる実験を示唆した西川氏、実験したあるいは実験結果を論文にした笹井、丹波氏等はアホだったのでしょうか?
「笹井氏、丹羽氏もこの考え(学とみ子説)を支持しており」という根拠はどこにあるのでしょ。学さんのブログ以外にですよ。
TCR再構成されたT細胞が初期化されたら寿命がどうなるかを調べた報告はないでしょ?初期化されたのなら、DNAは再構成されたままですが他の性質が全く変わるわけで、寿命が通常の成熟T細胞と同じに短いのかどうかはわからないでしょ。
T細胞からiPS細胞を作り増殖させるのに成功しているようで、TCR再構成のあるT細胞が、初期化されうること、増殖し、三種類の胚葉になることが証明されているので、初期化されたらキメラ動物の組織の一部になる可能性は大いにありますね。
どうなるかわからないけど、キメラの体細胞にTCR再構成が確認できたら、分化したT細胞が初期化され、多能性を持つに至ったといえる=(2)を調べたんでしょ。で、結果は曖昧で論文にしたけれど、結局はネガティブだったわけですね。
学さんの(2)は達成できないという根拠をお示しくださいね。「慶応大学医学部教授の吉村昭彦博士の考え(管理者注:キメラ動物は免疫不全動物になる、だったと思う)は間違っていると想像します。」は想像ではなく、間違っているという論拠をお示しくださいね。上記のように「T細胞は寿命が短い」は説明になりませんよ。
NHKの以下の2文のナレーション、
「証明が十分できていなかったのではないか。」
「科学者として立ち止まるポイントじゃなかったか?」
が(1)のように持っていくように操作していると思うほうがおかしいのでは。誰の発言かわからないけど、まともな考えだと思いますね。