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半透膜

浸透圧の実習で半透膜について学生と話していたら、学生は「半透膜は金魚すくいの網と同じでしょ。水は通すが金魚は通さない。」だって。うーん、正しいけど、管理者のイメージとしては、大きな分子を通さないが低分子を通すということで、大きな分子といっても目にみえるわけではなく、タンパク分子とか蔗糖分子のようなもの、低分子とは水とかイオンを描いていたのだが…..
大きな分子には金魚を例えないといけないのか。なんか小学生並みだな。せめて中学で習った事は頭の中に入れておいてほしい。
「金魚は混んでいると苦しいので、半透膜で仕切られた金魚のいないほうから水だけが移動して、金魚のいるほうの水量(空間)が大きくなり、金魚が楽になるのだ」と説明するのかなぁ。まちがいだけど、イメージはわかり易いことになるな。

血液循環はいつどのように習うのだろうか

文科省の中学理科の指導要領 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/chu/ri.htm によると
「血液の循環についての観察,実験を行い,動物の体が必要な物質を取り入れ運搬している仕組みを観察,実験の結果と関連付けてとらえること。また,不要となった物質を排出する仕組みがあることについて理解すること。」
とある。
FdData中間期末」といページでは,実際に全国の中学校で出題された試験問題をワープロデータ(ワード・一太郎文書)にした過去問集を販売しているところで、サンプルであるhttp://www.fdtext.com/dat/fdata_r2s5_hh.pdf を見ると循環系の大まかな部分は学習済みなはずだ。
有名市立中学の入試問題にも心臓が4つの部屋に分かれていることを題材にしている。ということは小学校の進学塾では教えているのだ。
にもかかわらずだ。
で酸素化された血液(動脈血)は肺静脈から左心房へ流れる。左心房から2枚の弁膜からなる二尖弁(僧帽弁)を通り左心室に血液は流れ込む。左心室が収縮すると血液は大動脈弁を通り大動脈へ流れる。その後分岐した動脈を流れ、末梢組織の毛細血管で血漿と間質液(組織液)との間で物質交換が行われる。物質交換が行われるのは毛細血管のところだけである。
物質交換を行ったり、酸素を放出し二酸化炭素を吸収した血液(静脈血)は大静脈に集まり、右心房に流れる。右心房から三尖弁を通り右心室に血液は流れ込む。右心室が収縮すると右心室の血液は肺動脈弁を通り肺動脈から肺へ流れる。」
という文章から循環系の絵を描いてみろといった。赤字は循環系のパーツだからこのパーツがどこにあるかも記入しなさい。という課題をだしたらほとんど全員が絵を描くことができなかった。弁の名前は中学では習わないが他の赤字の単語は中学で習っているのだ。心臓が4室から成ることすら知らないようだ。
門脈も中学で教えているようだ。なんてこった。これまで何をやっていたんだろうか。こういうことから講義を始めないといけないというのが現実なのだ。情報量が多いと学生に文句を言われても、その情報の大部分は中学や高校ですでに学んでいることなのに。高校の生物の繰り返しで終わってしまう。ここは大学なんだろうか。

修理

講義にはパワーポイントを使っている。一昔はPersuationというソフトがあって、こっちを使ったこともあったが、マイクロソフトに駆逐されちゃった。板書はほとんどやらない。生理学は絵が多いからだ。いい加減な絵を板書しながら説明するより、スライドで表示し、同じ絵を配布資料としたほうがいいと思っているわけだ。板書の方が学生の理解も多分良いのだろうが、なんせ教える必要のある情報量が生理学は多いからな。絵をいちいち黒板に書いていたら時間が足りない。心臓が4室からなるということも知らない学生さんなので。
昨年のいつからか、いつも使う教室のパソコン(ノート)とプロジェクタを接続するRGBケーブルの接続口が死んで、別のケーブルが用意されていることになった。接続口はプロジェクタとか電動スクリーン、オーディオ機器を集中的にコントロールする教卓にある。「このコネクタは使えません」という張り紙がある。
そのうち修理されるのだろうと思っていたが、一向に修理されない。講義にはその教卓に別途用意されたRGBケーブルを直接パソコン(ノート)に接続すればいいので問題ない。スライドを進める・戻すはレーザポインタがリモコンにもなっているので、この教卓から離れて講義を進めても問題ない。パソコンはRGBケーブルが届く場所におき、説明は離れたところからレーザーポインタ・リモコンを使って行うというスタイルなのだ。
リモコンの受信機はUSBポートに差し込む。差しこんだままでも構わないような受信機ならいいのだが、管理者の持っているのは小さいのだがノートに差し込んだままにするような形状でない。講義が終わると、受信機を抜いてズボンのポケットに入れるわけだ。
容易に想像されると思うが、ポケットに入れたままだと、忘れちゃって洗濯されちゃうことがある。受信機は密閉されていて洗濯されても、ドライでなく水洗だったら大丈夫だ。
先日、さって講義だなと準備していたら受信機がないのに気がついた。きっと、ズボンのポケットに入ったままで、そのズボンは洗濯されて自宅のタンスの中だ。リモコンが使えない。RGBケーブルが長ければノートを手元に置けるのでいいのだが、短い。しかも用意されているのは直接ノートに接続するタイプ(オス)なのだ。延長ケーブルはたいてい両端がオスだ。だから延長ケーブルがあっても、オス―メス変換アダプタがないと使えない。本来の教卓のコネクタはメスなので延長ケーブルが使える。
講義はなんとかやったのだが、もう本来のコネクタが使えなくなって久しいので、ラウンジの秘書に「あの教室の教卓のコネクタはいつになったら修理されるの?」と聞いた。「修理の予定はない」だと。    うううう。なんてこった。
しょうがない。ケーブルから先は生きているのでコネクタの部分を修理すればいいはずと思い、管理者が修理することにした。教卓の中を空け、状況を調べて、必要な部品を考えた。
ねじとかスペーサーが必要なので、近くの(といっても車が必要だ)ホームセンターへ行って購入した。60円。(もっとも、こういう部品は多くそろえておくと後々役に立つので、何種類かの長さのねじを含めて1000円の支出だったが)。
部品の購入の時間も含めて2時間。修理完了。
しかし、「修理の予定はない」とはどういうことだ。多分業者にやらせると2,3万円とられるんだろうな。機能的には問題がない状況なので、修理しないと決めたんだろうな。なんか、あっちの大学ではたとえ2,3万円でも会計(庶務)に権限がなく、いちいちお伺いをたてないといけないようだ。修理なんだからお伺いを立てなくてもいいと思うのだが。事務は機能的に問題ないのなら修理しないと判断したんだろうな。問題があるんだよ!!
ラウンジの秘書は修理されたので大喜びだったけど…..他の教員はわからんだろうな。こんなこと、わからなくていいけどね。
こういう修理は、こっちの大学にいたころもやってたなーと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?(きっこ風)。

お子様ランチ

学生食堂にいったら、本日のメニューにお子様ランチがあった。結構、人気で良くさばけている。当然プリンがついて、旗が立っている。
大学生として、馬鹿にされたとは思わないようだ。実習中の騒がしさは幼稚園並みだからな。当然か。
写真を撮りに行ったら、売り切れでもうなかった。

出欠データの採取

こっちの大学でもあっちの大学でも、学生証をかざすとlogが取れる機器(出欠管理システム)を導入した。こっちでは昨年度から、あっちでは今年度から。
しかし、導入の動機はかなり違う。こっちの大学では、そもそも学生の出欠などいままでとっていなかった。時々、あまりにも出席する学生が少なくて怒り狂った教員がいた。100名中、出席したのが10名なんて講義があったらしい。
東大や京大で非常勤講師をやったときは100名近い学生がいるはずなのに50名もいない。途中からのこのこ教室に入ってくる。こっちの大学ではもっと多く70%くらいだったろうか。東大や京大には遊ぶ場所がいっぱいあるが、こっちの大学は陸の孤島の感があって学生が遊びに行くところがないからな。今は電車も通ったし、ちと違うけど。
こっちの大学でチュートリアル制度を導入したら、講義数が半減し、学生もそれではあんまりにも少ないと思ったのか出席率が100%近くになった。チュートリアルでは系統的な授業が少なく、学生は自分で系統的な勉強ができないので、あせったのだろう。出席率を上げるには良い手段だ。
なぜ、こっちの大学でカードリーダー式の出欠管理システムを導入したのかわからない。ほとんどがオムニバス形式の統合カリキュラムで、一応、紙ベースの出欠を採取するのだが、だれも集計しない。本来はコース・コーディネータが集計すべきなんだろうが、教員はだれもやらない。管理者も生理学のコース・コーディネータであった期間が結構長かったが調べる気も起らなかった。問題学生が出てきたとき、初めて事務が該当学生の出欠状況を調べるのだ。だから事務に負担がかかっているわけでもない。機械でカウントして何に使うのだろうか?というのがこっちの大学の状況だ。必要性が余りないのではないだろうか。多分、予算を取ったから、あるいは定員増に伴う予算措置で付いて来た予算の使い道にちょうど良い物がなかったからか。
あっちの大学では状況がちがう。私立の中小大学では、文科省の締め付けが厳しく、学生の出欠状況が記録されていないと文科省から怒られる。だから出欠記録は必須なのだ。たとえ、いい加減であってもともかく記録されていないといけないのだ。あるとき、Faculty Development (FD)と称して、他の教員の講義参観をしなさいというおふれがあり、ほかの先生の講義の参観に行くことになった。その先生は出欠を授業開始時に、学生名を呼び上げ、学生が返事するという手段で出欠をとっていた。10分はかかる。管理者はそんな無駄なことをしたくないので、講義終了時、小テストを実施することで、講義のポイントを学生に知らせるとともに出欠採取としたのだ。もっとも一人一人名前を呼ぶのは、学生の顔と名前を一致させるのに良い手段かもしれないし、授業時間が90分で学生は90分も集中できないので暇つぶしにいいのかも。また、50名くらいのクラスだからできるのであって、管理者の講義のように100名近いと無理だ。だから、この出欠管理システムの導入は、講義時間をいっぱい使えるので必須なシステムなのかもしれない。必要に迫られての導入だ。この点がこっちの大学と異なる。
あっちの大学では、学期が始まって1/3くらい経過したとき、3回以上欠席している学生のリストをよこせと要求される。学生のフォローに使うらしい。担任が学生を呼び出したりするのだ。管理者は記録しているので問題ないが。この報告を今後しなくていいようになったようだ。教務で調べることができるからな。この集計の手間が省けて楽になる教員がいるのだろう。管理者の場合はあまり関係ない。むしろ出欠兼小テストと、この出欠管理システムとの食い違いの処理が面倒だ。しかし、出欠の報告をしなくていいので、食い違いがあっても無視すればいい。学生は友人の学生証を何枚も持って記録するだろう。管理者の行っている出欠兼小テストは、講義終了時に学生がひとりひとり管理者に手渡すことになっているから、こっちのほうの記録が正しい。
2コマ連続の実習が面倒だ。正当な出席を記録できるのは、授業開始前10分から5分後までの15分間だけだからだ。もっとも講義毎にこの期間を延長できるが。実習中に、学生は現在行っている操作を中止し、カードリーダーに記録に行かねばならない。これは実習の妨げになる。かならず、記録し損ねたと訴える学生がでてくる。これを実習担当教員が修正しないといけないのだ。
そこで、この出欠管理システムを導入した部署に、2コマ連続の場合、1コマ目に出席、あるいは遅刻となった学生はデフォルトで2コマ目は出席となるように設定しろと伝えた。途中でドロンした学生は教員が把握して欠席扱いにするからと言ったのだが….教務の事務員の答えは否定的だ。「既存のシステムは変更しないで人間の方が対応しろ」というのは、役所仕事の典型だ。システムを管理する部門の職員は、考慮しますという返事だ。新宿という文系のもう一つのキャンパスの事情も考慮しないといけないという。そっちのキャンパスの事情なんかこっちにはわからない。というわけで実現できそうにないな。
あっちの大学では、キャンパスが2つに分かれていて新宿にあるキャンパスは文系の学部が存在し、こっちの方が古いのだ。でなにかというと新宿キャンパスの都合があるからと言われる。
この出欠管理システムはネットワークで事務のサーバに接続されている。もっともカードリーダーにフラッシュメモリもあり、スタンドアローンで記録し、後日ネットに接続して集計することもできる。出欠管理システムを管理する職員の話では、新宿キャンパスではこのカードリーダーを壁から取り外し、ハブを付けて、別のネットワーク機器に接続する奴がいたらしい。なんてやつだ。当然、運用しているネットのセグメントはことなるだろうし、インターネットにはこのカードリーダーの配線では接続できないのではと思うのだが。なにやら新宿は教員も学生も問題が多いらしい。その新宿のご意向が大学の方針を決めるのに大きな力を持っているのは……..

首尾一貫

あっちの大学は最寄りの鉄道の駅から離れているので、電車通学の学生は駅から大学までバスか自転車となる。自転車ではちときついところもあるし、夜間は危険だ。田舎の農道が広がったような道路で、歩道と車道が分かれていない。分かれている道路でも歩行者用は幅が狭く自転車ではちと危険だ。
というわけで、朝の通学時のバスは満員だ。大学が負担して私バス会社に増便させているのだが、それでも駅前は学生の長い列ができ、バスは満員で、次の便になってしまうことは普通のことだ。バスに乗り込むのも時間がかかり、定刻に出発できず、駅から大学までは国道16号を横切らないといけないので、信号待ちが長く、バスも遅れがちになる。朝一番の講義は遅刻学生が出てくる。
噂によると、某先生は、朝一番の授業にバスに満員で乗れず、定刻に間に合わないときがあったらしい。そのときはタクシーで来たようだ。教員の方が遅刻はまずいと思ったようだ。そして、そのタクシー代を大学に請求したらしい。もちろん、大学は支払わない。
この連休前が締め切りのレポートがあって、その先生から、連休中に採点するから送付してほしいと依頼があった。着払いでいいですか?といったら「いい」との仰せだ。
タクシー代を要求したり着払いでいいといったり、どうも考え方がわからんな。

連載中止になったら….

連載中止になったH君の近況シリーズだが、その後、あちこちからクレームがきた。なんで止めたというのだ。あんな面白いのを止めるとは残念だ、続けてくれというのだ。
さって、どうしたもんか。名前を変えて続けることにするか。このブログで面白い投稿はこれだけだからな。Macサーバの記事なんて、ほんの一握りの人しかわからないしな。
極細の熱電対の溶接方法は、役にたったらしい。といってもレスポンスしてくれたのは一人だけだが。
他に人様に役に立つ記事なんかないからな。人様にサービスするのが信条の管理者としては、喜びを与えるシリーズが中止になったのは寂しい限りなのだ。

被験者は測定中に結果を見てはいけない

実習装置の使い方として1回目の実習は互いに握力を測定することを実施した。PowerLabを使った実習だ。結果はペンレコーダのようにパソコンモニターに出力される。
どのような測定でも、被験者は測定中に測定状況を見てはいけないと教えた。被験者がモニターを見ているとその結果をみながら動作を変化させるからだ。
学生は、どうしたかというと、パソコンのモニターをノートで隠したのだ。
なんてことだ。測定者が見えないではないか。どういう発想なんだろ。

副交感神経系の活動を高めて血管を拡張する….

朝のラジオでは、中高年向きの健康番組がある。別に、朝のラジオに限らず健康番組はいっぱいある。たまたま聞いたから朝のラジオ番組というだけだ。
この手の番組では、話の信頼性を保つために、医師がコメントする。たいていは、健康維持/増進に関する一般向けの著書がある医師だ。
多くの場合、過剰なストレスがよくないという話だ。ストレスがあると交感神経系活動が優位になり、血管が収縮し血圧が上がってよろしくない、副交感神経系の活動を優位にして血管を拡張しなければいけない、という話だ。
自律神経系は交感神経系と副交感神経系の2区分に分けられる。別に神経の色が違うわけではなく、二つに分けて考えると理解が容易になるということが二つに分ける理由だ。自律神経系によって活動が調節される器官−心臓や胃腸−はこの2種類の神経に支配されている。支配とは解剖学的に神経がその器官に到達しその器官の活動を調節するということだ。一方の神経系の活動が増えその器官の活動が亢進されるとすると、他方の神経系の活動は逆にその器官の活動を抑制する。これがよくある支配様式で、心臓がその典型である。心臓を支配する交感神経系の活動が増えると心拍数が増え、心筋の収縮力が増えより多くの血液を拍出することになる。逆に副交感神経系の迷走神経の心臓枝の活動が増えると心拍数が減る。心臓は袋に溜まった血液を絞り出す器官だから、1分間あたりに絞り出す回数(心拍数)が減ると拍出される血液量が減る。
また一方の神経系の活動が増えるときは他方が減るとされている。しかし、これは血圧調節時の心臓の交感神経と副交感神経ではあてはまるが、他の場合、必ず当てはまるかどうかは明らかではない。器官に対する作用が促進性と抑制性だから両方の活動が同時に増える/減るというのは矛盾するかもしれないがあり得ることだ。特に心臓では交感神経の活動が非常に高まると心拍数が高くなり過ぎ、かえって心拍出量が減ってしまうので、迷走神経もそこそこ活動して心拍数を上げすぎないほうが有利になることもある。
すべての自律神経系によって支配される器官が心臓のようだったら単純なのだが、残念ながらどちか一方の支配しか受けない器官もいくつもあるのだ。その一つが血管なのだ。血管(一番細くなった動脈=細動脈、毛細血管の一つ手前の動脈)は交感神経活動が増えると収縮する。したがって血圧が上昇する。しかし、副交感神経系がそもそも支配していないので副交感神経活動を高めても血管は弛緩しない。交感神経はどんなときでも活動しているので、交感神経の普段の活動をより少なくすることで血管は弛緩する。つまり、血管の収縮の程度は交感神経の血管を収縮させる神経の活動の増減で調節される。副交感神経は関係がない。
おしっこのとき膀胱が収縮する。膀胱を収縮させるのは副交感神経系だ。膀胱を支配する副交感神経(解剖学的には骨盤神経という)の活動が増えて膀胱が収縮しても、血圧は影響を受けない。胃は平滑筋でできた弾力性のある袋だ。ゴムの袋に水を詰めて行くと、中の圧力は次第に増えて行く。胃の内圧は食物をどんどん食べても増えない。中に物があると平滑筋が弛緩して膨れるからだ。この反応は胃を支配している迷走神経=副交感神経の活動が増えて平滑筋を弛緩させるからだ。このときも血圧に変化はない。
副交感神経系は特定の支配臓器の活動を調節する(局所的)のが主であって、全身の副交感神経系が一斉に活動が増減することはあまりない。これに対して、交感神経系は一斉に活動が増加することがある。Emergency のときだ。1930年代にW.B.Cannonが概念を作った。その弟子がC.M.Brooks でその弟子がK.Koizumiでその弟子が管理者だ。
このCannon の提唱した交感神経系の概念が、実験的な裏付けもあり、世の中に受け入れられたことと、交感神経と副交感神経の対比が極めてわかり易かったために、副交感神経系の活動を高めて血圧を下げる…という誤解を、現職の医師がもっているわけだ。一般人に説明するのが簡単だからな。
慢性的なストレス過多で生じる様々な症状は自律神経系だけでは説明できない。ホルモンとか、視床下部のようなより上位の中枢が関係する。末梢神経だけで説明するのは無理がある。
自律神経系の研究は、皮膚感覚とか骨格筋の収縮。運動とかの研究に比べ研究者が少ないこともあって遅れて来た。ON-OFFがはっきりしないこともあるからだ。だからなんだかわからない症状を自律神経失調症とか名前をつけるのだ。名前を付けて解決したような気がするだけなのだ。

StatPlus

MacのExcel にはヒストグラムを描くアドインがない。
StatPlus:LMac LE をダウンロードして別プログラムとして起動させる必要がある。Win のExecl ではアドインとかであらかじめ加えておかないと行けない。学生実習でこれが面倒なのだ。いまだにExcel2003 がインストールされている WinXP があって、ようやく今年度Win7に更新されるのだが、実習では4月中は2003 なのだ。2003でアドインを組み込むと、エクセルを再起動する必要がある場合とない場合がある。何故かわからん。教えるのに面倒だ。一応、再起動しろとマニュアルに書いておいたのだが、学生は誰も読まない。誰か一人インストールや操作がうまく行くと、その学生に教えを乞うが、マニュアルを読まないのだ。なんということだ。
Macの場合、上記のようにStatPlus をダウンロードして使うわけだが、ヒストグラムを作る際、勝手なことをしてくれる。たとえば階級を10以下、20以下….100以下と区切るのだが、もし10以下にカウントがなく、20以下にもカウントがないと、Up to 10 がなく、Up to 20 のカウントが0となってしまうのだ。ヒストグラムの図も一発でできるのはいいが、101以上の階級もグラフに表示されてしまうのだ。結局コピーして、10以下の階級を0とし101以上の階級がない表を作成し、グラフを作成しないといけない。
Basic Statistics … というのがあって、平均値や標準偏差等を一発で計算してくれるのはいい。win の場合の様にいちいち関数を挿入する必要がないからだ。もっとも関数の挿入で、このソフトがなくても計算できるが。
計算ではデータのセルを指定するわけだが、デフォルトでLabels in first rowにチェックが入っているので、セルの選択は一つ上からするか、このチェックをはずさないといけない。何回やってもnが1つ少ないなと悩んだ。
計算結果はエクセルの新規のウインドウに出力されるのだが、そのウインドウがモニター画面一杯の大きさになってしまう。Preferenceにも設定するところがないようだ。