STAP HOPE PAGE にNwes というタブが出来て、こここでも、あっちこっちでも問題になったATP濃度について、訂正が書かれている。本人が気が付いたのか、あちこちで問題にされているのを誰かがご注進したのかわからない。
当ブログでは200 nMは200 mMの間違いだろと指摘したがその通りだった。でそんなに高濃度になるかということについては、溶けると書いてある。しかし1 mLのミリQ水に溶かすというのは非現実的だろ。濃度はそうかもしれないが、プロトコルなんだから xx mg を溶かして10 mL にするとかにすべきだよな。pHは調整はしないのだろうか?
訂正があるのはいいことだが、それにしても、こんな誤植?があるのは、注目されたいのに、迂闊というか理解しがたい性格の人ですな。
挙足取りだけど、200mM、 500μL という表記は誤りである。数字と単位の間には半角スペースを入れるのが決まりだ。200 mM、 500 μL が正しい。卒論で指摘される、あるいは修士論文作成時に教わることだ。自分で論文書いたことないんだな。$40 とか 40%、40℃ の時は半角スペースが入らない。何故かは知らない。
単位表記にスペースを入れる、っていうのは、英字論文を自分で書いた事がある人なら誰でも知っていることですよね。一度意識し始めると、スペースを入れて表記するのが当たり前になるので、間違う事はないはずです。日本では、新しくラボに入ってきた学部生が初めてのスライドを作製する時に指導するようにしていました。
それはそうと、Newsの訂正欄のアデノシンの綴りが違うよ、って誰か指摘してあげて〜。
ほんとだ。気が付かなかった。adenosine ですね。プロトコルのタブのページでもまちがえている。
Vacantiのプロトコル(http://web.archive.org/web/20151009073931/https://research.bwhanesthesia.org/research-groups/cterm/stap-cell-protocol)とか、最初のProtocol Exchange (http://www.nature.com/protocolexchange/protocols/3013)では、adenosine は正しく綴られているし、数字と単位の間にスペースが入っているから、このSTAP-HOPE-PAGE を迂闊なご本人自身が書いたことがわかるよね。
博論は草稿だったとか、OCRでコピペしたからKCl が KC1 になっているとか、なにか出力するたびにボロがでてくるから、もうやめたほうがいいのにね。
自然科学系の論文ではスペースを空けますね、SI単位系のルールにならって。
$のような通貨記号では経理畑の人々は極力スペースを空けない(ゼロをあとから書き込まれるのを防ぐため)。
%はスペースを空けられている方が多いような気がします。
℃ではなくK(ケルビン)の場合はスペースが空けられています。
米国慣用単位の略号(インチ=”、フィート=’)ではスペースが空いていない。
漢字の年月日の前にもスペースが入った原稿が多いのですが、見栄えが悪いので、前後にスペースを入れることが多いですね。
2016 年4 月2 日 → 2016 年 4 月 2 日
私の分野でも、%にはスペースは入れていません。なぜかは分かりません。
これもまた何故かは分からないのですが、m法で長さを表すときだけ、-(ハイフン)を入れる人が多いようです。後ろに10^6とかがついているときはハイフンは入れません。
例)
200 µM (濃度)
200 µm (長さ)
200-µm (長さ)
2.00 x 10^(-4) m (長さ)
ハイフン (-) とダッシュ (–) の使い分けも、いまいち理解しておりません。業者さんなら詳しそう?
ところで、試薬の分注の記載のところに、incrementとかゴチャゴチャ書いてあるのを見ました。こんな書き方はこれまでに見た事がないのですが、どういう意味なんでしょう?
いや、印刷する際には事実上、使い分けてないですね。文脈から明らかなので。
実際に読むときに発音しないのがハイフンで、なにか発音するのがダッシュ程度の認識です。すみません。
T Fujiwara et al Journal of XXX pp 123-129
の”-“は読むのでダッシュみたいな。