慶応大医学部講師・近藤誠の
・がんは発見時に転移が潜む「本物」と、転移しない「がんもどき」に二分類される
・「本物」は手術でも抗がん剤でも治らない。「もどき」は治療が不要。よって、無症状なら治療はしなくてよい
はあんまりだ。池田清彦早大教授のような「がんは放置するのが一番いい」なんていう同調者もいるけどね。
なかには、放置して治癒した人もいるだろうけど、放置が良かったという証拠がない。普通は、癌の前駆体になるような細胞が誤ってできているのだが、免疫システムがこれを排除しているのだろう。その定量的な表現はできないだろうけどね。癌と診断される前に排除されちゃっているわけだ。中には癌と診断されて放置して治った人がいるかもしれないが、きわめて例外的だと判断するのが常識的だろう。
作詞家で直木賞作家のなかにし礼氏(76)が抗がん剤治療で完治したとのニュースがあった。これも稀有の例かもしれないが、抗癌剤で延命効果があるのは間違いない事実だ。
近藤誠はなかにし礼氏の結果となんというんだろうな?うっちゃっておいて、金の箸でこすって治ると信じて死んだ芸能人もいたよね。延命効果が期待できたのに、うっちゃって、早死するのがいいことなんだろうか?
抗癌剤治療でつらい目にあって、挙げ句の果てに、延命効果がなかったのをみたら、そりゃ放置して、苦痛なく好きなことをさせてあげたかったと思うよね。どうしても、自分の経験した1例が、大きな影響を与えるわけだ。その例が、他の人に当てはまるかどうかは、わからないのにだ。だから、定量的な結果が必要なわけで、近藤誠の主張にはそのような定量的な証拠がない。