講義の中間試験は5肢選択100問だ。105名の採点が終わって100点満点で平均点は68点、最低点は20点台。どうやったらこんな低い点数になるのだろうか。60点を合格点とすると60点未満を数名以下におさえるためには平均点は70点の後半である必要がある。ちと平均点が低いがまぁまぁかな。まだ1年生の始めての試験だからな。期末試験は学生も要領が分かってもっとできるようになるだろう。平均点が上昇したからといって学生がより勉強したことにはならない。どのような問題がでるかがわかって対策ができたことになるだけだ。今年は上級生から情報を仕入れている学生が少しはいたにちがいない。昨年は、赴任して始めての、学生にとっても始めての試験だったから学生も先輩からの情報がないからか、ちと低く65点だった。これが期末試験になったら73点にあがった。今年もそうなるだろう。昨年の最低は32点でこの学生は退学してしまった。最初からやる気がなかったにちがいない。
試験とは、学生の到達レベルを評価することで、教員の評価でもある。教員の描いている基準に達したかどうかを調べるのだが、そんなことやったら大変だ。悪い成績は、教え方が悪い/基準が高すぎるということになってしまう。基準を定める方法はない。教員の大昔の自分の学生時代の良い記憶だけにたよってつくられてはかなわない。教員だって当時の成績が良かったわけじゃないだろう。良い記憶しか残っていないにちがいない。管理者の大学の成績なんでカフカ全集だしな。逆にその程度でいいというのも間違いだ。というわけで、自分の勝手な基準に外部情報が加わって、教員の悪い評価にならないような適当な基準を作るわけだ。外部情報は学生の資質も含むわけだ。しかしこの外部情報が問題だな。どんどん基準が下がってくる傾向にある。
こっちの大学での通常の試験での試験問題は、過去問に変化を加えたもの+新規の問題 ということで作成してきた。全部新規の問題だと成績がものすごく悪くなる。平均点が低すぎると問題なので、平均点を上げるような操作も必要で、学生との駆け引きにもなる。学生は過去3年くらいの問題を集めている。その周期を上回る問題数を作成するのはしんどいこともあるんだよね。管理者が転職したあと、担当していた講義を新たに担当することとなった教員は、当然、管理者とは違った問題をだしたわけだ。過去問がない。成績は最悪になったようだ。こっちの学生は悪知恵が発達しているから過去問しか勉強しないわけだ。教員と学生の間の暗黙の約束が破られてしまったのだ。管理者がいなくなったという情報を得なかった学生のfault だな.次回、つまり今年はちがったことになるだろう。
講義の試験は5肢選択なので、チェックするため選択肢をランダムに選んだら20点だった。当然だな。2と3を交互に選んで行くと23点取れた。2と3と4を交互に選んで行くと17点だった。3と4を交互に選ぶと20点であった。正解の選択肢は適当に散らばっているという証拠だな。
それにしても20点台というのはどういうことなんだろ。去年と同じくやる気がない学生なんだろうか。