メーリングリストの維持管理

こっちの大学で、研究グループの大学院学生と教員のメーリングリストを、かなり以前に作成して、有効に使われている。
あっちの大学では、学部学生のメーリングリストを作成して有効に使うつもりだった。しかし、考えは甘かった。
学部学生の全員が携帯(スマホ)を持っており、この携帯メールが学生がもっぱら使うメールなのだ。大学もメールアカウントを配布しているが、学生はこっちのメールはほとんど見ない。
そこで、携帯のメールアドレスでメーリングリストを作成し運用しているのだ。
携帯のメールアドレスはユーザが自由に変更できるので、学生はしばしば変更する。迷惑メール対策でもあるからだ。しかしメーリングリストへの意識がないから、変更の届け出がない。管理ページで新規のアドレスの登録、削除をユーザ自身ができるようになっているが、そんなの教えたくない。メールアドレスの入力を間違える奴が出てくるに決まっている。学生からのメールでそのヘッダーにあるメアドをコピペして再登録するほうが確実だ。
数が少ないだろうということで、メアドを変更したら管理者へ届け出よとしたのだ。これが敗因だ。半年すぎると1クラス約50名のうち数名はメアドを変更している。その中の多くが、iPhoneへの変更だ。学生の中ではdocomo からauやSoftbankに鞍替えするのが多い。
この秋からdocomoもiPhoneを扱うようになるようなので、ちと少なくなるかも。
2学科4学年各2クラスだから16ヶのメーリングリストがある。維持するのが大変だ。管理者は1年生の講義を受け持っており、しばしば、講義や実習の情報をこのメーリスで送付するので1年生は、メアドを変更してもすぐ届けてくる。メールがこないと不利になるのがわかっているからな。
2年生以上になると、メーリスからの情報が少なく、国試の過去問が毎週送られてくるだけだ。国試対策について意識がないから、受け取れなくても「ま、いっか」ということになる。4年生だと国試対策の意識がでてくるけど、2、3年生はどうでもいいようだ。
というわけで、年度が始まって半年の夏休みの最後はこのメーリスの維持を試みているのだ。メーリスに、「あんたのクラスの誰と誰は、メアドを変更したらしく、メールがとどいていない。このメールを受け取ったらそいつ等に管理者に連絡するように伝えろ。」とメールを出した。該当者は43名だ。クラスの友達から連絡を受けて管理者にメアドを変更した旨のメールをよこしたのは12名。どうやら、クラスの中に友人がいないのがかなりいるのか、それともどうでもいいことなので無視しているのかわからない。
無視されている可能性が大だ……..
メアドを変更したというメールも、ひどいものだ。携帯からのメールなので、送信者名がない。件名がない。「届けなかったのはすんまへん」の言葉も無い。ヘッダーのメアドをみて管理者が判断することになる。なんてこった。
大学が学生に付与するメールアカウントからメーリングリストを作る。学生には携帯に自動転送するように設定させる。という案も考えたが、大学が付与したメールアカウントは、自動転送するとサーバに残らない。Yahoo mial のサービスを使っているからだ。ドメイン名こそ大学の名前だが、実態はYahoo mail なのだ。携帯では読みにくいメールがあるし、添付書類は今時の携帯は受け取れるだろうけど、受け取った添付書類を印刷するのは面倒だし…..彼等にはできないだろうし….
携帯のメアドを変更したとき、大学のアカウントでの自動転送先も変更するなどということは、学生はしないだろうし…….そうなったら、誰が受け取れていないのか把握できるかどうかわからんし(メーリスにエラーが返ってくるはずだけど、xxx-owner のメールはあまりチェックしてないからな)….
だめだな。
そっか、大学のアカウントと携帯両方に送付すればいいかも。で大学のアカウントに来たメールは自動転送するな。大学のアカウントはWebメールになっているから携帯でブラウザを使って読め。いまどきガラ携はいないだろ。みんなスマホだろう。そうすれば、携帯のメアドを変更しても届け出がなければ一切面倒みないとすることができる。
問題は、ブラウザで読むというのはacitveな行為で、携帯に来たメールを読むのはpassiveな行為であることだ。学生はactive に何かをするということがなかなかできない。常に受動的なのだ。これまでの教育で受動的に過ごすことに慣れてしまっているのだ。常に正解はどっかに書いてあると思っているのだ。だから、携帯にメールがこないとそのままで、決して大学のアカウント宛のメールを読まないのだ。国試の過去問を送りつけているのは感心を惹起させるためなので、最初は受動的でないとだめなのだ。いつから能動的になるかは個人によって異なるが、その時期を早めたいのだ。