以前にも書いたが学生が提出してくるレポートは金太郎飴なのだ。
実習では必ず学生個人個人がレポートを提出させることになっている。多くの実習では数人が1つの班になって実施するのだが、それでも班で1つのレポートとはしない。その理由は(1)班で1つとなると、レポートを作成する者が決まってしまい、毎回同じ学生が作成することになる、(2)学外実習(臨地実習とか病院実習)では一人だけでクリニック等に配属されるので、実習を担当していただけるクリニックの先生とマンツーマンになり、報告書を要求されることになる。学内での実習でレポートを書く経験がないと、レポートが書けなかったと泣いて大学に戻っていることになる、からである。
数人で構成される班で1通のレポートとなると、レポート総数が少なくなり評価する教員は楽になる。全員がレポートを提出するとなると数が多くて、またなおかつ金太郎飴のレポートになるので、採点が大変である。たとえ金太郎飴でも1通1通同じように「赤」をいれなければならないから、嫌になっちゃうわけだ。しかしそれで給料を頂いているのだからしょうがない。
金太郎飴になるのは学生同士が相談して書くからである。誰かが突出して早く仕上げたとかになるとそれを見て書くとかすることになるからである。これはしょうがない。いままで経験したことがないわけで、見様見真似になるのは当然である。中には、ユニークなレポートもあって、こういうのがあると、嬉しくて高い評価になる。
金太郎飴はまだ許されるが、これがコピペとなると問題である。必ずコピペのレポートが出てくるわけで、これを検出するのにソフトがあるので、紙媒体のレポートと電子ファイルの両方を提出させることにしている。学生は最終的にはパソコンを使いワードのファイルを作成し印刷するわけなので、同じワードのファイルをサーバにアップロードする、メールに貼付させるのは学生に負担にはならない。
そんな、アプリケーションを使わなくても、30通位だとコピペが紙ベースのレポートを採点していてもすぐわかる。コピペレポートは、上記にあるようユニークなものではなく、つるんでいる学生はどちらかというと質の悪いレポートを書いていて、元のレポートの誤字脱字があってそれがそのままなわけで、すぐバレちゃうわけだ。
さらに、電子ファイルにすると、ワードではファイルのプロパティがあって、学生はこれをブランクにする、パソコンの時計を変えちゃうようなことはしないので、どっちがオリジナルかすぐ判明する。小保方氏が早稲田に提出した博士論文の電子ファイルは日付が昔ではないので、嘘がばれちゃったように、だ。
んで、発見してしまったのだ。事情聴取したとき素直に認めると心象が良くはななるわけではないが情状酌量の余地が出てくるが、ぐちぐち否定するとこっちのほうがむかついてきてペナルティが大きくなってしまう。試験のカンニングと同じわけで、学部あるいは学科が正式に懲罰委員会を立ち上げるなんてことになると、面倒なことになるから、なるべく教員レベルでできるペナルティだけにしたいわけだ。正式な委員会を立ち上げたら、不正が認められるわけで、処分せざるを得なく、規則に従うときっと留年ということになる。ご両親・保護者は100万円以上の追加授業料を負担することになるし、4年で就職できないので、1年余計に餌や住む場所を与えるためもっと負担が増えるわけだ。学生はそんなことは考えていない。かといって穏便に済ませるのが教育上良いとは思えない。
2通のレポートを比較すると、全く同一なのだが、図の大きさがわずかに違う。事情聴取した学生が指摘したのだ。しょうがないから印刷までどのような経過だったかを聞いて、再現したら、ワードから印刷した場合とpdfに変換してこれを印刷した場合でpdfのほうが96%とちと小さくなる。学生は自宅にプリンタがない場合はpdfにしてコンビニで印刷できると教えているから学生によってはどこでも印刷できるようにpdfに変換したファイルを作っているのだ。またプリンタによって大きさが少し違う。学生が大学で使うプリンタは有料で、当方が再現に使うためには、教員だからといって無料にできるようにはなっていない(できるはずだが担当者が面倒なもんで嫌がった)。というわけで2枚印刷することになって20円払う羽目になったのだ。
この件はどうしようかと現在〜長や担任の先生と協議中なのだ。
花の名前はわからない。小さい花です。Google画像検索でも水仙がひっかかるけど水仙ではなさそうだ。