STAP細胞を語る会 小保方さん擁護派も批判派もというFacebookでバベポ 五十六 さんが2月20日 22:08「冒頭文がそのまんまオボでワロタ」とサイコパスという本を紹介していましたので、手に入れてみました。
中野信子著「サイコパス」文春新書 第1刷 2016.11.20 文藝春秋 ISBN978-4-16-661094-5 ですね。
冒頭の「はじめに」の「脳科学が明らかにする「あなたの隣のサイコパス」」では
ありえないようなウソをつき、常人には考えられない不正を働いても、平然としている。 ー略ー 「自分は不当に非難されている被害者」「悲劇の渦中にあるヒロイン」であるかのように振る舞いさえする。 ー略ー 外見は魅力的で社交的。トークやプレゼンテーションも立て板に水で、抜群に面白い。だが、関わった人はみな騙され、不幸のどん底に突き落とされる。 ー略ー
見逃せないのは、この種の人間を擁護する人が少なくないことです。
「彼/彼女は騙されてああなってしまったのだ」「決して悪い人ではない。むしろとても魅力的だ」といった好意的な反応が、テレビのコメンテーターから一般の方まで、少なからずでてくるのです。時には「信者」であるかのような崇敬を示す人までいます。そうした人たちは、きっと知らないのでしょう。彼/彼女らが、高い確率で「サイコパス」だということを。
とありました。「そのまんまオボでワロタ」という感想が出てくるのは、この本がSTAP細胞事件の発覚のあとに発刊されていることを見ると、筆頭著者を念頭に冒頭部分を書いたからかもしれません。
7ページにサイコパスの特徴が列挙されている
・外見や語りが過剰に魅力的で、ナルシスティックである。
・恐怖や不安、緊張を感じにくく、大舞台でも堂々として見える。
・多くの人が倫理的にためらいを感じたり危険に思ってやらなかったりすることも平然と行うため、挑戦的で勇気があるように見える。
・お世辞がうまい人ころがしで、有力者を味方につけていたり、崇拝者のような取り巻きがいたりする。
・常習的にウソをつき、話を盛る。自分をよく見せようと、主張をコロコロ変える。
・ビッグマウスだが飽きっぽく、物事を継続したり、最後までやり遂げることは苦手。
・つきあう人間がしばしば変わり、つきあいが無くなった相手のことを悪く言う。
・人当たりはよいが、他者に対する共感性そのものが低い。
あなたはどこまで該当する?
まだ、全部読んでないけど、Steve Jobsもサイコパスだったと判定しているから仮にそう判断されてもめげることはないよ。ほかの道があるよ、きっと。 あ、めげるようだったらサイコパスではないのか。
米国精神医学会には、ゴールドウォーター・ルールという規則があり、精神科医が、自ら診察していない公的人物(社会的な注目を集めた人物も含む)について、職業的な診断・意見を言ったり、その人の精神状況について議論するのは、職業倫理に反するとしています。自分で診察して、当人が情報公開を許可した場合は別。また、一般的な精神医学知識について語ることは許されています。
私は、中野信子氏がどなたかは存じ上げませんが、これが本当に中野氏の専門家(正直何の専門家なのかも知りません)としての意見ならば、倫理性の問題もあるのではないでしょうか?直接名前を出していないなら訴訟問題にはならないでしょうが(編集者の配慮でしょうか)、倫理問題は残ると思います。
私はSTAP細胞は存在しない、小保方氏は捏造に関わったと思っています。ただ、研究社会の枠を超えて、徹底的に小保方氏を蔑み人格否定をする社会傾向も困ったものだなと思っています。
特に、倫理や常識の一線を越えた追及を見ると、それは、追及される側よりも、追及する側の問題を色濃く映し出しているようにしか見えません。
ご意見ありがとうございます。一部を改訂しました。管理人が強調したかった部分を赤字にしました。
バベポ五十六 さんも管理人も読んで思った冒頭の部分は、もちろん個人名はあげていませんが、売らんがための序だったのかもしれません。本の内容は、生きている特定個人を貶めるようなものではなくサイコパスの解説書です。ですからこの本自体は倫理問題にはならないと思います。
赤字の部分の方々の心理分析があればいいのにと思いましたよ。
中野信子氏は脳科学者でいらっしゃるようですね。
テレビで色々コメントする専門家もいますが、実際に会って診察した精神科医の話以外は、話半分に割り引いて聞いたほうがいいですよ。
下手に援用して名誉毀損で訴えられないよう、くれぐれもご注意ください。
「ため息先生の食卓」が見られなくなったら、悲しむ人が(私を含めて)きっと沢山いますから。
「赤字の方々」については、どうなんでしょうね~。純粋に騙されたお人好しな方もいれば、恋しちゃったおじさんもいるだろうし、信仰と結びついている方や、擁護にかこつけた誹謗中傷に生き甲斐を見出している方など、色々なのではないかなと想像しています。個人的には、一番最後の方々の心理に興味があります。