あくまでも被害者

あくまでも被害者なんだ。
BPOがNNHK(日本放送協会)は2014年7月27日、大型企画番組『NHKスペシャル』で、英科学誌ネイチャーに掲載された小保方晴子氏、若山照彦氏らによるSTAP細胞に関する論文を検証した特集「調査報告 STAP細胞 不正の深層」を筆頭著者のクレームについて審査した
その結果とそれぞれの反応をまとめると;

審議事項 審査結果 小保方側の反応 NHKの反応
タイトルでの「不正」という表現の与える印象 問題なし 了承 了承
専門家の指摘の与える印象 問題なし* 了承 了承
CGやナレーション、その他演出の与える印象 独立して評価しない 了承 了承
申立人が若山研究室のES細胞を盗んだという印象を与えるか 人権侵害あり** 了承 了承できない
実験ノートの引用方法とその放送に著作権法違反があったか 問題なし 了承 了承
申立人と笹井氏との間の電子メールの放送に問題があったか 品位がないが問題なし 了承 了承
取材方法に問題があったか 問題あり 了承 お詫びした
*:冒頭に持ってきたのはフェアでないという委員がいた
**:9名の委員中2名が問題なし(「人権侵害があったとまでは言えない」「委員会があえて名誉毀損とするべきものではない」

ここで問題なしとしたのは、この件の公共性・公益目的と照らし合わせて問題とされないという意味である。著作権については判断しないが、放送倫理上としては問題はない。この表の「申立人が若山研究室のES細胞を盗んだという印象を与えるか」の項目を当初2名が「問題無し」としましたが、おかしいというクレームが16. 愚民さんからあったので( )内に加筆し、「ここで〜問題はない。」は表の一部にのみ適用されるので削除しておきます。 (2017.2.13)
この判定結果を聞いた筆頭著者のコメントはNHK産経によると;

「正当に認定していただいたことを感謝している。NHKスペシャルの放送が私の人生に及ぼした影響は一生消えるものではない」

だそうであくまでも被害者なんだ。この事件を起こしたのは誰かということは全く意識しておらず、このような最後っ屁を言い放つ神経がわからん。多分、もはや、というか最初からご本人は不正したという認識がないと思われてもしょうがないね。ご当人の人生に及ぼした一生消えることのない影響とはご本人の不正行為でしょうが。あ、ちがった不正がばれちゃったことか。
より詳細に記述している審査結果の文章「放送と人権等権利に関する委員会決定 第62号 」によると、
6ページに;

本来、STAP研究に関する事実関係をめぐる見解の対立について、調査権限を有さず、また、生物学に関する専門的な知見をもち合わせていない委員会が立ち入った判断を行うことはできない。

とあるのにも関わらず、その13ページに

② 真実性・相当性について
「STAP細胞が存在しないことは科学コミュニティの共通理解となっているものと思われる。」
「申立人(筆頭著者)は、刺激によってOct4遺伝子が陽性となって細胞が発光する現象が見られることをもって、STAP現象が存在すると主張しているが、ここで問題となるのは、キメラマウス実験の成功などによって万能性がより厳密に証明されたSTAP細胞のことであり、そのような現象の存在(刺激によってOct4遺伝子が陽性となって細胞が発光する現象)によって上記の判断(STAP現象が真実ではないこと、ES細胞説が有力な仮説であること)を覆すことはできない。

とSTAP現象を否定してしまっているのだ。これが、理研の報告書等の結果から非専門家が下す普通の意見ですな。もちろん、この分野を専門とする方々も同じ意見、より正確にはSTAP現象は証明されたとはいえないですけどね。
[ 追記 ] 2017.2.11PM
1235. 感想 2017年02月10日 16:55 さんが今回の裁定の結果、「ありうる曲解の例:」として研究不正認定が間違い、ES混入という科学調査の結論の否定等をあげておられます。
しかし、もっとひどい曲解が;
13. 南青山 2017年02月11日 11:01

この番組が笹井氏の死の直接的なきっかけ(主因)になったのは明らかです。
責任の所在(NHKにこのような番組を作らせたグループ)を明らかにし、笹井氏の死の責任を取らせなければいけないと思います。

どこが明らかなんでしょね?どうして根拠のないデマを撒き散らすんでしょ。単に時間関係だけでしょ。昨日、南青山が渋谷のスクランブル交差点で滑ってコケたのは一昨日鳥取が大雪だったからだといっているに等しい。今回の裁定があってもなくてもなんでしょうけど、ひどいもんだ。ま、惚れたら「あばたもえくぼ」だからな。なんと言おうと意見が変わらないんでしょうね。
[ 追記 ] 2017.2.12
一研究者のブログでこの管理人の方はブログの再開と言う記事で;

 さて、「結論ありき」の科学者陣であるが、相変わらずとしか言いようがない。委員会決定文を読んで「申立人の主張の大半は退けられていることが分かります」とのこと。この表現を使えるのは、大半が「放送倫理上問題がない」と判定された場合であろう。少数意見の二人(奥委員と市川委員)も「放送倫理上は問題があった」と認めている。日本語がよく理解できないのか、あるいは「結論ありき」なのかはわからないが、いずれにしても文章をねじ曲げて伝えることは本当の科学者ならばやめるべきだろう。

と記載している。上の表をみればわかるが7つの問題点で、問題ありは2点、判断しないが1点、残り4点は問題なしなんだから大半は退けられているという表現のどこが捻じ曲げているのかわからない。この一研究者の管理人さんと、当方あるいは結論ありきの軒下管理人さんのどちらが日本語を理解できないのか、どっちなんでしょうね。当方のような者にはわからない読み方があるんでしょうね。

「あくまでも被害者」への13件のフィードバック

  1. この掲載した表について;「申立人が若山研究室のES細胞を盗んだという印象を与えるか」に9名中2名が問題ないと記載した。これについてhttp://blog.livedoor.jp/pyridoxal_phosphate/archives/69276943.html#commentsで16. 愚民さんが「「問題なし」とは捻じ曲げすぎでしょう」とコメントされています。
    より正確には「……人権侵害があったとまでは言えない」「名誉毀損とは評価しないとしても、不正確な放送で、勇み足である。」が二名の意見です。端的に表に有無を記するためには、中間的な表現を右左どっちかに決めざるを得ないのでこうなったわけで、明らかに、人権侵害があったという7名の委員とは区別するために示したわけで、9名全員が問題ありと表現するのがいいのか、意見が別れるかもしれません。したがって、これをもって捻じ曲げたというのは言い過ぎと思います。
    少数意見として、あえてあげているのだから「申立人が若山研究室のES細胞を盗んだという印象を与えるか」の項を9名すべてが「人権侵害あり」にしたら間違いになるでしょう。当方が2名を「問題なし」に分類するより、もう少し正確に「全く問題がない」という意味ではないという注釈をつけたほうがいいというご意見なら、はい全くその通りですと反応したところです。
    結論ありきの管理人さんの意見「全文に目を通すと、申立人の主張の大半は退けられていることが分かります。」は7項目中2項目だけに明らかな人権侵害があったというので、大半(4/7)が「放送倫理上問題がない」と記述していると思われます。記事の冒頭にあり、個々の項目についてではないですからね。これを一研究の管理人殿は誤解(あえて曲解?)して「申立人が若山研究室のES細胞を盗んだという印象を与えるか」の項だけをとりあげ2名だって全く問題がないとはいってないぞとしているのではないでしょうか。誤解・曲解?してねじ曲げていると批判するのは筋違いでしょう。

  2. 日本語としての論理構成について、ご意見を申し上げたのですが、スルーのようです。面白い方も応援においでになっています。
    予想通りの反応です。

  3. 澪標さん
    あちらのブログでのフォローのコメントありがとうございます。心強かったです。

  4. 拙ブログに言及下さり、ありがとうございます。当該記事でのコメント欄にも投稿していますが、私は以下の内容を以て「申立人の主張の大半は退けられている」と考えています。
    18. 軒下管理人で総括した通り、委員会の示した論点は7つ。その内1つは既にNHKも謝罪済みであり、争点にはなっていません。実質的な争点6つの内、4つまでは『問題があるとは言えない』、1つは『門前払い』。従って、私は、論点の大半が『問題があるとは言えない』『門前払い』=『申立人の主張の大半は退けられている』と考えます。
    どうも私にはわからない読み方があるようなので、ご教示いただきたいところですが、あちらのブログにお邪魔できるほど、残念ながら私の肝は大きくありません。
    ため息^2先生の食材には適さないようで(^_^;)。

  5. 申立人が勝ち取ったのは「人権侵害」という言葉を委員会決定に盛り込ませたことだけで、実質上はNHKの放送内容は事実であるという認定だと思います。放送人権委員会の構成は、弁護士3名、法学者3名、社会学者2名、画家1名ですから、申立人の代理人とは言わば同業界の人たちの判断です。しかも申立人の代理人は業界のトップクラスの大物です。
    華々しく申し立てをしたのにまさか0回答で代理人の面子を潰す訳にもいかなかったということでしょう。逆に人権侵害という言葉を入れさせて委員会決定を受け入れたということは、これ以上闘えないという宣言にも思えます。委員会決定を受け入れたということは法廷に再度判断を求めにくくなったと思いますから。だから実質的にNHKの勝訴だと私は思います。
    しかし、代理人もなんか自分の信用を落とすことばかりやっていると思えてしまうのは私の考え過ぎでしょうか?2014年4月9日の記者会見も決して筆頭著者のプラスにはならなかったと思うし、不服申し立て書では、科学の問題に対して半数以上の弁護士を入れた新たな調査委員会で調査するよう、調査される側が注文をつけるという異常さでしたしね。科学の問題を科学の枠を超えて法律論にすり替えるという問題もありますし、また法律家が法律の論理で科学の問題に土足で踏み込むという悪しき例でもあります。後は筆頭著者の言い分を垂れ流すだけで、その言い分はことごとく否定されていますし、とりわけ博士号取り消しのときの反論コメントが事実に反するとして完全否定されたことは無様でした。ただ代理人が筆頭著者についていて訴訟をちらつかせて恫喝することで、調査委員会の結果が不正と認定すべきものが不正と断定できないという結果になったり、自主退職を理研に認めさせ処分が骨抜きになったこと(結果として返還金も論文掲載料のみという軽さです。)が代理人の成果だとしたら、その意味では代理人は腕を発揮したと思うけれど、今後の不正調査で早々と弁護人をつければ有利になるという悪しき前例になって、不正調査が歪められていくのではないかと危惧します。これは科学の自浄作用を歪めることに繋がると考えるからです。
    その意味では法的に突っ込まれないために慎重すぎる結論を出した桂調査委員会ではあるけれど、科学のことは科学で解決するというギリギリのところで踏み止まったと評価しています。その意義は重いと思います。この騒動がいろいろな意味で悪しき前例とならないことを願いたいです。

  6. ”当方あるいは結論ありきの軒下管理人さん” の日本語の読み方に両手をあげて同意いたします。
    BPOの全文は、クドいほど丁寧に書かれた文章ですね。
    裏の意味や行間を読むとかが不要な。
    澪標さん、本当に完全にスルーされていますね。
    どうしてああやってご自分の都合の悪い意見には耳を貸さずに、独善を貫けるのでしょうね。

  7. アノ姐さん
    あの代理人さんの今までの筆頭著者に関する言動を見ると(代理人は本人の意向を確認しそれに沿った代理人活動をしますから)、筆頭著者の研究者の道を完全に断つ言動である、即ち本人が研究者の道を完全に諦めたと考えていいのじゃないかと私は思っています。
    HPや対談などで未練がましい言葉を連ねていますが、まぁそれは彼女の身に染み付いたパターンが出ていると。
    しかし筆頭著者のみならず、かの代理人さんも、私のような門外漢から見ると頭をかしげてしまう、彼の氏名をニュースを見ると最初に苦笑、それからついつい恣意的に(依頼者は難がある人かも?)と見てしまう。
    彼が弁護士としてトップクラスであるというのは何故なのだろうか?本当?とか。
    弁護士さん達は、依頼を引受けるかどうかの判断をする時に、相手側の弁護士名も一つの判断材料にするそうです。
    「○○さんが相手側の代理人か、じゃぁ相手には理があるのだろうな。自分は引受けるのをやめておこう」とか考えるとか。

  8. はなさん、本当に予想通りなんです。
    その為に、最後の一文でおまじないがかけてあります。

  9. はなさん
    筆頭著者の代理人は、大阪大学法学部卒。司法修習36期。1984年弁護士登録。2010年度には大阪弁護士会副会長、近畿弁護士連合会常務理事、日本弁護士連合会理事などを歴任しています。私たちの記憶あるところでは、船場吉兆のささやき女将会見、阪急阪神ホテルズの食品偽装事件の第三者委員会で調査に携わったことが有名です。この他にもたくさんの役職についています。(詳しくは大阪弁護士会三木法律事務所ホームページ、Wikipediaで確認してください。)ですからやはり弁護士業界の大物と言えると思いますが。

  10. アノ姐さん
    確かに、経歴を拝見すれば大物ですよね。
    大物≠尊敬できる活動をしている (私見です)
    私の癖で ”地位” ”職業” で人物は図れないと思い込んでいるものなので。
    勿論その方の専門性に対しては敬意を払うものです。
    その専門性を如何に活かしているのかを問いたいです。
    弁護士の方々とは、関わってきた事柄から複数の先生方と存じ上げました。
    その知識で、相手側の被害を受けた人物(子ども達です)をより傷つける言動を繰り返した弁護士もいますし。
    という事で、その業界の ”大物” というには、専門活動の内容も問うものかと。
    一つ前の私のコメントの最後のパラグラフに書いておりますが、それだけの影響を与える弁護活動があってこその ”大物” であって欲しい。
    まぁ、これはあくまでも私の考え方で一般的ではありませんよね。
    経歴的には三木弁護士が弁護士業界において大物である事はわかります。

  11. はなさん
    弁護士業界も御多聞に漏れず、〇徳弁護士と呼ばれる人から金儲け主義やら、〇力団のお抱えやらいろいろいますからね。業界で重い役職についていると言うことは、業界でそれなりの評価を受けているという目安にはなるでしょう。但し弁護士として社会的、人間的に尊敬できるかはまた別でしょう。会社でも必ず出世した人が尊敬できるかというとそうではないようにね。出世するにもいろいろありますから。私も仕事上接したり、私自身がお世話になったり幾人かの弁護士と出会っていますが、まあ、人それぞれですね。基本的に組織として仕事をする業種ではないので、個人差が大きく良い弁護士を選ぶのは難しいですね。

  12. >この番組が笹井氏の死の直接的なきっかけ(主因)になったのは明らかです。
    これは突っ込む所が違いますね。
    勧告では、「笹井氏の自死」については「申立人自身の人権侵害とは直接関わらないため、本決定ではこの点は取り上げない」と名言しています。
    勧告について報道しているのだから、まともな報道機関なら、勧告が「取り上げない」と名言していることを勧告と関連付けて報道するわけがありません。
    「ほとんどの報道がこのことについて触れていません」のは当たり前のことなのに、それが理解できない…ということを突っ込まないと。

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