堂ヶ島渓谷遊歩道

堂ヶ島渓谷遊歩道<というのが箱根の宮ノ下温泉にあるのです。またの名前を「チェンバレンの散歩道」ということになっています。

堂ヶ島というと伊豆半島西海岸の方が有名ですが、どうやらこの宮ノ下の崖を下った早川沿いに堂ヶ島温泉というのがあるからのようです。温泉と呼ばれるけれど宿は1軒だけ、エスパシオ箱根迎賓館 麟鳳亀龍のことのようです。早川沿いにあるのですが、その温泉地が島のような形だったから堂ヶ島と名前がついたようで、箱根の7温泉、湯本、塔ノ沢、宮ノ下、底倉、木賀、芦之湯、堂ヶ島の一つということになっています。

チェンバレンとはバジル・ホール・チェンバレンのことで英国人で明治時代の”雇われ外国人”の一人だそうです。宮ノ下に富士屋ホテルというホテルがあって、このホテルは明治時代からある旅館で、チャップリン、ジョン・レノン&オノ・ヨーコ等が泊まったというのが、宮の下の写真館のショーウインドウに写真があります。チェンバレンはこのホテル(当時は旅館)に泊まって、早川の渓谷を散歩したから「チェンバレンの散歩道」という別名があるようです。

この遊歩道を歩いたのです。下の地図にあるように、宮下の市営駐車場の道(国道1号線)を挟んだ向かい側に堂ヶ島遊歩道入り口という看板があります。ここから渓谷に下って、川の上流に向かって木賀に抜けるという全長1.5 kmの遊歩道というわけです。遊歩道というよりトレッキング・コースで、最低スニーカーが必要です。できたら軍手も。両手を空けて歩いたほうがいいような道です。普通は宮ノ下から木賀に歩くようですが、木賀のあたりが急坂でしんどいということなので、先にしんどい方の木賀(下図の右)から早川に降りて宮ノ下駐車場の方(同左)へ歩いてみました。
道は箱根町道と東京電力の水力発電所があって、東京電力の私道とが混ざった道です。境目はわかりません。

木賀の入り口は国道138号線にあります。

看板は板に紙が貼ってあるということからみても、訪れる方はあまりいないというのがわかります。また端から階段ですがかなり急なのがわかるかと思います。

熊が出るぞという注意があります。熊がでてもおかしくないような森の中を歩くことになります。熊がでたことがあるから急ごしらえの紙の注意書きなんでしょうね。

このような急坂で石で作られたステップとコンクリートで作られた階段とかが混在します。雨の翌日でしたからビチャビチャでしたが、快晴の日でも道は濡れているのが苔が生えていることでもわかります。苔があるので滑るのではないかと気をつかいました。

人がほとんど通らないからでしょうか、管理が生きどいているとは言い難い道で、道を塞いだ倒木を切っただけ

あるいは塞がれたままなんてことになってます。

降りていくと沢を流れる水音が次第に大きくなって滝が見えてきました。

吊り橋が見えてきました。この吊り橋は「桜橋」と呼ぶようで、

東京電力の架けた橋のようです。重量制限があって、

一人で歩いていてもフラフラ揺れます。

スリリングで面白いです。

この川が早川で小田原に流れていきます・吊り橋から上流に滝のように見えますが直線的なので堰なんでしょうね。

下流の方です。流れは結構急で、沢遊びなどは危険ですな。渓流釣りはできるでしょうけど沢に降りるのはしんどそうです。

橋は東京電力のものだとの注意書きです。

この吊り橋を渡ったところに金網で囲われた水力発電所があります。小規模な発電所です。

ここから夢窓橋までの沢沿いの道をチェンバレンの散歩道というわけですが、散歩なんてものではなく、ちと厳しいトレッキング・ロードです。


小さな沢を横切らないといけない

獣道のようなところもあって

支柱とロープがあるけれど壊れているから触るなとか

落石はごろごろなんで

道は一本なんで標識があるけど間違いようがない

ようやく夢窓橋が見えてきました。

夢窓橋は桜橋とはちがって立派な鉄骨の橋です。

橋を渡る前に左に少し入ると夢窓国師山居の跡とかいうところに立つお宮があります。

橋を渡って宮ノ下側に移動します。

ここから登りで宮ノ下に向かうのですが、途中なにか工事中の場所があって鳥居と滝が見えるのですが入れませんでした。

登りの道は、木賀側より幅も広いし整備されていますが、坂自体は急です。

雨上がりでビチョビチョなんでカエルがいたりしました。

国道への繋がる部分です

途中、デジャブの坂という意味不明な部分がありますが、行きませんでした。
宮ノ下からの入口の看板には、ホテルが営業を止めましたという張り紙が貼ってありましたな。

晴遊閣大和屋ホテルがあってゴンドラで国道1号から沢までを結んでいたのですがホテルは営業停止ということで、堂ヶ島温泉行き自家用ロープウェー 夢のゴンドラは撤去されたようで、もう一つの旅館「対星館」も営業停止。こっちはケーブルカーで沢まで降りるようになっていたらしいけど撤去された?

というわけで1,5km のトレッキングは小1時間というところでした。紅葉の時期だと桜橋のあたりがいいらしいですn。

「堂ヶ島渓谷遊歩道」への1件のフィードバック

  1. ため息さんの新しい記事を楽しく読ませて頂きましたが、その中でクマ注意の看板の写真を見て、ふと北海道のある自治体に対し、報酬等の関係から地元猟友会が協力を自体したニュースを思いだしました。
    自治体側の事情からすれば、内袖は触れないということでしょうが、ニュースで流れた報酬額を見る限り、あの金額でヒグマと対峙せよというのは、猟友会の人でなくともふざけるな!といいたくなるでしょう。熊の被害がここ数年で急増する中、これまでのボランティア精神頼みの延長ではたちいかなくなってるのは明らかです。
    考えてみれば、これまで日本の社会では、サラリーマンのサービス残業は言うに及ばす、教育機関の教師の過重労働、休めない医師、更に研究に専念できない大学教授や国会対応に明け暮れる省庁の職員まで、このボランティア精神が諸々の体制を維持するために、最初から制度として組み込まれ過ぎてるんですね。だから北海道の猟友会の人達は良く勇気をもち声を上げてくれたなと思います(勿論、差し迫った目前の熊の被害には対応が必要ですが)。
    伸び切ったゴムの様な社会は、長持ちする訳ありません。

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