修理

講義にはパワーポイントを使っている。一昔はPersuationというソフトがあって、こっちを使ったこともあったが、マイクロソフトに駆逐されちゃった。板書はほとんどやらない。生理学は絵が多いからだ。いい加減な絵を板書しながら説明するより、スライドで表示し、同じ絵を配布資料としたほうがいいと思っているわけだ。板書の方が学生の理解も多分良いのだろうが、なんせ教える必要のある情報量が生理学は多いからな。絵をいちいち黒板に書いていたら時間が足りない。心臓が4室からなるということも知らない学生さんなので。
昨年のいつからか、いつも使う教室のパソコン(ノート)とプロジェクタを接続するRGBケーブルの接続口が死んで、別のケーブルが用意されていることになった。接続口はプロジェクタとか電動スクリーン、オーディオ機器を集中的にコントロールする教卓にある。「このコネクタは使えません」という張り紙がある。
そのうち修理されるのだろうと思っていたが、一向に修理されない。講義にはその教卓に別途用意されたRGBケーブルを直接パソコン(ノート)に接続すればいいので問題ない。スライドを進める・戻すはレーザポインタがリモコンにもなっているので、この教卓から離れて講義を進めても問題ない。パソコンはRGBケーブルが届く場所におき、説明は離れたところからレーザーポインタ・リモコンを使って行うというスタイルなのだ。
リモコンの受信機はUSBポートに差し込む。差しこんだままでも構わないような受信機ならいいのだが、管理者の持っているのは小さいのだがノートに差し込んだままにするような形状でない。講義が終わると、受信機を抜いてズボンのポケットに入れるわけだ。
容易に想像されると思うが、ポケットに入れたままだと、忘れちゃって洗濯されちゃうことがある。受信機は密閉されていて洗濯されても、ドライでなく水洗だったら大丈夫だ。
先日、さって講義だなと準備していたら受信機がないのに気がついた。きっと、ズボンのポケットに入ったままで、そのズボンは洗濯されて自宅のタンスの中だ。リモコンが使えない。RGBケーブルが長ければノートを手元に置けるのでいいのだが、短い。しかも用意されているのは直接ノートに接続するタイプ(オス)なのだ。延長ケーブルはたいてい両端がオスだ。だから延長ケーブルがあっても、オス―メス変換アダプタがないと使えない。本来の教卓のコネクタはメスなので延長ケーブルが使える。
講義はなんとかやったのだが、もう本来のコネクタが使えなくなって久しいので、ラウンジの秘書に「あの教室の教卓のコネクタはいつになったら修理されるの?」と聞いた。「修理の予定はない」だと。    うううう。なんてこった。
しょうがない。ケーブルから先は生きているのでコネクタの部分を修理すればいいはずと思い、管理者が修理することにした。教卓の中を空け、状況を調べて、必要な部品を考えた。
ねじとかスペーサーが必要なので、近くの(といっても車が必要だ)ホームセンターへ行って購入した。60円。(もっとも、こういう部品は多くそろえておくと後々役に立つので、何種類かの長さのねじを含めて1000円の支出だったが)。
部品の購入の時間も含めて2時間。修理完了。
しかし、「修理の予定はない」とはどういうことだ。多分業者にやらせると2,3万円とられるんだろうな。機能的には問題がない状況なので、修理しないと決めたんだろうな。なんか、あっちの大学ではたとえ2,3万円でも会計(庶務)に権限がなく、いちいちお伺いをたてないといけないようだ。修理なんだからお伺いを立てなくてもいいと思うのだが。事務は機能的に問題ないのなら修理しないと判断したんだろうな。問題があるんだよ!!
ラウンジの秘書は修理されたので大喜びだったけど…..他の教員はわからんだろうな。こんなこと、わからなくていいけどね。
こういう修理は、こっちの大学にいたころもやってたなーと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?(きっこ風)。