電子ゴニオメータのプロトタイプその2だ。その1と何ら変わりないが、実際に配線して測定してみた。
左の赤い定規が右上腕に右の青いアルミ定規を右前腕に、それぞれ2本のマジックテープで取り付ける。可変抵抗器(ポテンシオメータ)の軸と肘関節の回転軸をおおよそ一致させる。正確に一致させる努力は無用だ。そのうちずれちゃうからな。屈曲伸展運動が妨げられなければいい。
そんでPowerLabで筋電図とともに記録した結果だ。
上から上腕二頭筋(屈筋)の筋電図、その積分波形、上腕三頭筋の筋電図(伸筋)とその積分波形、そして、一番下がこの電子ゴニオメータの出力だ。上向きが屈曲、下向きが伸展方向だ。上腕を垂直(鉛直)に垂れ下げて、肘を前腕が水平になるまで屈曲・伸展を繰り返した場合で、初め、ゆっくり次いで早く繰り返したときの結果だ。拮抗筋が逆位相に活動しているのが分かる。ゆっくり屈曲したとき伸筋である上腕三頭筋は屈曲開始時にも小さく活動している(上腕二頭筋と同相)のがわかる。
ゴニオメータが、肘関節が伸展したとき0度になるようにゴニオメータを固定するのがいいのだが、肘関節の回転軸と、ゴニオメータの回転軸を一致させるのは難しい。軸が一致していないから測定値は必ずしも関節角度の値と一致しない。この程度で屈曲・伸展の開始時がわかればいいでしょ。
関節角度を正確に出力するわけじゃないのでゴニオメータというよりポジションセンサーに近いね。
上腕を水平に保持して、屈曲伸展を行ったときは様相が異なる。学生さんは、どうしてか?なんて考えてくれるかな?
[ 追記 ] 2016.10.18
腕に取り付けた写真だ。上腕二頭筋と上腕三頭筋の筋電図の電極は、ノリの付いたディスポ電極なのだが、これが運動で剥がれかけたりするので、伸び縮みする包帯で覆うのだ。
自分の腕を折り曲げて三角定規をあててみると、120度位の変化であった。折り曲げても、伸ばしても、角度変化がB型でないのは個体差か年齢か、面白いものです。