どこの大学でも多くの学生が受験してほしいわけで、高校生相手に大学紹介のためのOpen Campusを開催するわけだ。受験生数が募集定員を下回ることがない国立大学でも実施する。受験生が少なくて困る中小大学では年間に数回のOpen Campus が開催される。今日はその日なのだ。高校生だって平日は授業があるわけなので、日曜日に開催されるのだ。秋初めには推薦入試とかが始まるし、年度初めは高校生の方もまだその気でないから、年数回とすると、高校の1学期終了の6月末から9月までの週末が開催に適した日になるわけだ。これはどこの大学でも同じなので、大学同士でバッテイングすることになる。足のある高校生はどっちにも行くけど、多くは1校だけだ。そのために複数回開催する必要があるわけわけだ。
7月のOpen Campusにはどういう高校生が来るかというと、9月頃実施されるAO入試についてを知りたい学生さんだ。管理人は所属学科についての情報を提供する個別面談を行うのに駆り出されるので、こういう学生と面談するわけね。だから学生さんのAO入試に対する考えがよくわかるのね。
本来AO入試とは、通常の学力試験とは関係なく一芸に優れているとかいう学生を選抜するはずなのに、いまや、有名無実で、ともかく学生を確保するためにあるのだ。受験する学生だってわかっているわけだ。
AO入試で入学して、その後大学院、ポスドク、研究者になって、えらい騒ぎを引き起こしたO嬢の大学進学の動機は、このOpen Campus にAO入試の情報収集に来る学生と同じだ。
「あの日」によれば、O嬢は友人の病気を見て、医学方面を志望したはずなのに、何故か早稲田大学理工学部応用化学科でドロの中の細菌なんかを研究するところに進学したのだ。受験勉強したくなかったのね。こいうのがAO入試に受験する学生のほとんどなのね。
STAP細胞が華々しく発表されたとき、早稲田は鼻高々だったんだよね。素晴らしい学生をAO入試で選抜したと。当然面接が重視される入試だったわけで、早稲田も、理研同様、騙されちゃったんだね。早稲田はどのくらい反省しているんだろうね?
大学側も、高校の先生が添削した志望動機とかの小論文と、高校で十分練習を積んだ面接だけじゃ選抜にならないので、名前は小論文テストとかいいつつ、学力テストを実施しないと不安なわけだ。AO 入試の学力試験の問題を作ったことがある。レベルの高い試験だと、受験生皆ができないので意味がないわけで、そのためどうするかというと、高卒が受ける公務員試験問題を参考にするわけだ。より簡単な問題に改変して出すのだけど、悲惨な結果だったよ。ま、ほんの少しだけしか採用しないから、この学力テストでトップに近くないと採用されないからいいけどね。