センター試験の監督に当たった。センター試験監督は十数年来やってない。何故かというと、学部では入試業務にあたる教員と教授は試験監督を免除することになっているからだ。で学部ではこの免除資格に十数年あたっていたのだ。しかし学科では、スタッフがすくないので、こんな免除がない。いわゆる座布団が学科に所属が変わったため、学部では免除資格両方をそなえているのに当たってしまったのだ。
入試業務に当たっている者を免除というのは、当然だろ。入試は、推薦、前期、後期と3回もある。教授も免除というのは、教授になると、わがままの度が過ぎるから、センターの指示したマニュアルに従う事なく、独自の判断で勝手に実施してしまうからだ。若者のように従順でないからだ。若者が従順というわけではない。若者はセンター試験のような国家行事に直接接する機会がないから、経験がすくないから、より慎重になるし、責任をとれなから、マニュアル通りやっていれば、すなわち上になげちゃうことができるからだ。教授がえらいから外すのではない。わがままだから外すのだ。
当然ながら、センター試験のマニュアルを読む気なんか起こらない。特に英語リスニングのマニュアルは面倒だ。50万人が受けるんだから500件のトラブルがあって0.1%。今時の機器だったらクリアできる精度だろ。新聞では何件再受験になったと大騒ぎするけど、ほとんどが操作ミスだろ。でも、0.0001%であっても受験生個人にとっては100%だから、マニュアルは懇切丁寧に書いてあって、そのため量が多い。トラブルがあると全て報告しないといけない。でも多すぎるマニュアルは読まない。全国でトラブルは250件くらいだったようだ。再生装置自体の問題は半分以下だろうな、あとは、たまたま生じた騒音とかで受験者がクレームを付けたんだろうな。
トラブルの確率は0.1%以下と予想すると、担当した教室の受験生は90名だから、試験監督員が判断しないといけないようなトラブルは多分ない。教室外からの騒音だとかだったら監督員はなにもできない。だとすると、マニュアルを事前によく読む必要がどこまである?この辺がコストの問題ですな。
で90名のうちトラブルがあった。メモリースティックを挿入し電源ボタンをいれたら点灯すべきランプが点滅する。スティックがちゃんとささってないとか、スティックと本体の間の接触不良とかで本体がスティックを認識していないトラブルだ。面倒だから本体毎交換して解決。実施前だから簡単だ。
2日目になると、全く同じ事の繰り返しだし、新規なことはないので、緊張感がなくなるし、科目によっては受験生が少ないし、教室内の温度は25度と高めに設定してあるし、というわけで、後ろに用意した椅子に座って...風邪引いた。暖かい教室―寒い外部ー暖かい試験本部 を何回も往復する。こういうのはストレスだ。体温調節の研究を動物実験でやるようなプロトコルだ。とほほ。
何故か、我々のグループは試験会場の教室から本部へ戻るのが一番速い。試験開始とか終了は監督二人が持っている電波腕時計と、私が持参した電波置き時計で確認していたからフライングではない。別に急いでいたわけではない。さっさと始末しただけだ。試験本部から距離が遠い教室なのに、一番。で、教務のx塚さん―この人は昔医学にいて、最近また医学に戻ってきた事務職員で、昔の私を知っている―が私のことを指差して「また一番」とけたけた笑ってはやし立てる。なんてこった。試験本部も暇なのがよくわかる。
試験本部は、学部長、学科長、各部門の入試委員会委員長、学部の副学部長、隣の大学の関係者、さらに実際の実務を行う事務員といっぱいいる。なんでこんなに必要なんだ?実務を行う職員以外はすることがないんだろうが。特に副学部長なんか気の毒だ。みんなノートパソコン持参でなんかやってる。
休日出勤なのだが、代休の手続きしていない。あとからでもいいのだろうか。やってみよ。