医学学系棟のトイレが、X棟の様に照明が人の存在で自動的に点灯するようになったところがある。オフィスの方である。今朝、雑誌を持って読みながら用をたしていたら、まだ済んでいないのに照明が消えて真っ暗になってしまった。
人が居るか居ないかは人が発する赤外線を感知するセンサーで行う。ところが赤外線センサーは、その性質から変化分しか感受しない。つまり人が動かない/赤外線の量が変わらないとだめなのだ。そこで静的な対象のときは、あえてシャッターを設けオンーオフして感知する。呼気ガスの二酸化炭素モニターは赤外線の発生源とセンサーの間にセルを置き、そのセル内に呼気ガスを通す。二酸化炭素は赤外線を吸収するので、センサーに当たる赤外線の量が違うことにより二酸化炭素の濃度を検知するのだ。しかしセンサーは動的な変化しか感知できないので、セルとセンサーの間に遮蔽する板を定期的に置き(モーターで羽を回転させ、この羽が赤外線を遮断する)赤外線の量が周期的に変化するようにして、そのピーク値を読むことによって二酸化炭素濃度を測定するのだ。
しかしトイレでは、必ず人は動くのでこのような機構は必要ない。が、座って用を足すときはあまり人は動かない。だから人が居ないとなって照明が消えてしまったのだ。
この仕組みを知っているので、真っ暗なトイレの個室で体を動かしたり、手を振ったりしたのだが、だめだった。原因はセンサーの指向性にあった。センサーが個室には向いていなかったのだ。知らない人が見たら滑稽だな。もっとも知らない人がいたら照明は消えないけどね。
で、なんとか個室から出て、再度照明を点灯させ、センサーの向きを変えて指向性が個室もカバーできるようにした。その結果は試していない。今日は用が済んだからだ。なにやってんだろうね。