Walking をやり始めたと、前に書いた。ロウソクを長くするためではなく、ビールを美味しく飲むためだ。今朝も歩いたのだ。遊歩道の途中には両側を石やコンクリートで覆われた溝のようになっているところがある。
ここに、こんな物がころがっていた。
そ、
通称、mじゃなくてミドリガメです。T. s. elegans ミシシッピアカミミガメ (Red-eared slider)ですね。環境省によると特定外来種にはまだなっていない要注意外来生物のようです。
最初の写真の右側奥に池があるので、そこからのこのこ出てきて、この崖の上からコケてup side down になったんだろ。すぐアカミミガメであることがわかった。多分、近所の元ガキが縁日で買ってきたミドリガメを放したんだろう。
さて、外来性生物なので、このまま放置はまずいのでは?と思ったわけだ。どこかで処理してもらう必要があると思ったわけだ。しかし、甲羅の大きさは20 cm 近くあり、手で持って walking を続ける訳にはいかない。甲羅に取っ手なんか付いていないからね。袋のようなものがないと持てない。この遊歩道は、m とちがって倫理感のある方が利用するので、レジ袋など落ちていない。ゴミが落ちてないのだ。しかし、この先の公園になっているところに公衆トイレがあり、そこにはゴミ箱がある。ゴミ箱の中にはきっとレジ袋があるだろう、あるいは犬の散歩をさせている方は必ずゴミ袋を持っているので、余分な袋があったら分けてもらえるのでは と考えたのだ。
だから、とりあえず、このまま放置して、1 km位先の公園のゴミ箱でレジ袋を見つけ、戻ってきて、まだいたら袋に突っ込んで持ち歩くことにしたのだ。その間、誰かが持って行っちゃったら、それはそれでいいということにした。通学時間でもあるので、中学生が自転車で何人も通る。walking やjogging している方もいるからね。自転車乗りは多分、気が付かないだろう。後者は気がつくはずだが、この間に通る方はそんなに多くはなく、10名に満たないだろう。
というわけで、犬を連れている人とはすれ違うことがなかったので、公園のゴミ箱を漁って、コンビニのレジ袋を見つけ、戻ってきたのだ。拾ったら処理をどうしたらいいのかわからないしぃ、面倒だから、誰かが拾ってくれること、あるいは、どっかに逃げちゃっていることを期待しつつ…
まだ、いたのだ。しかも2匹!!
んが。上の黄色いのが27 cm のスニーカーです。大きさがわかるでしょ。
コンビニのレジ袋は小さく、2匹入れたたら、破けそう。そこで、もう一箇所の通過地点の別の公園のゴミ箱で、再度レジ袋を漁り、幸い少し大きいレジ袋があったのでこれに詰めて持ち歩いた。どこまで??
この遊歩道沿いに KOBAN があるのだ。朝一だけど、おまわりさんいるかなぁ?ここにとりあえず持ち込んで相談だ。
おまわりさん:「拾得物になるのかな?本署の生活課に聞くから待って…」
管理人:「ひきとれないよ、外来生物だから、元に戻すのはまずいんじゃない?」
おまわりさん:「拾得物だと、落とし主が名乗りでるのを待つしかないな…」
おまわりさん:「落とし物ではないのはわかるけど、でも1%でも落とし物の可能性があるとすると、保管しないと…」
おまわりさん:「生活課では、拾得物として取り扱えないと言っている。市役所かなぁ?市役所はまだやってないな」
管理人:「爬虫類だから、処理するには安楽死にしないと。カエル以下だったら踏み潰しても動物愛護法に抵触しないけどね。」
おまわりさん:「もうちょっと検討するから、ちと持ち帰ってちょうだい。市役所と相談してすぐ連絡するからね」
で、自宅に戻り、シャワーを浴びて、今日は遅刻だな。まいっか。と電話を待っていたら、おまわりさんから電話で、「まだどうやって処理していいかわからないけど、生活課と相談した結果、おまわりさんの方であずかることになったので、取りに行きます。」ということになった。
管理者が KOBAN に持っていきましたよ。今は、 KOBAN のバケツの中です。
おまわりさん、余計な仕事を作って、すみませんでした。
しかし、ネットでみても、こういう外来種を拾った・捕まえたとき、どうしたらいいのか定番はないようだ。
(1)自分で飼う
(2)ペット屋、動物園で引き取ってもらう
(3)iZOOで引き取ってもらう。
(1)はできない、(2)の引き取ってもらえるペット屋なんかあるんか?近くに動物園なんて無いぞ。(3)伊豆の河津まで行けるかよ。
というわけで、おまわりさんも、管理人も困るわけですな。
食べている方がいた。このページが秀悦だ。唐揚げがいいらしいが、手間が掛かりそうだ。
駆除ガイドがおもしろい。いろんなことが書いてある。安楽死は冷凍することのようです。その後、腐葉土と一緒にして肥料にするようですな。近くにこのような組織があれば、ですね。
ミドリガメ、あちこちにいっぱいいますね。
亀を見かけると、殆どが伸ばした顔の横に赤い線が入っています。
土曜日に、とある小学校に半日いたのですが、そこの池(?)に多数のミドリガメがいました。それもかなり大きな。
水量も多くなく、池の底面も凸凹に作ってあるので、ちょうど良い甲羅干し場にもなっていて、うじゃうじゃ状態でした。
学校で飼っているのでしょうか?
家庭で飼っていた亀を放したような感じもしました。
外来種だと知る前は、池の浅瀬で亀の姿を見つけると「自然がいっぱい♪」と思っていたのですが、その時に一緒に居た人が少し説明をしてくれてからは、姿を見る殆どがミドリガメだということに気がつき、少々気味悪さを感じています。
外来種の問題は一筋縄ではいかない。
まず人為的な国境で外来種を定義する意味が生態系に対してあるのか?
地域的に定義するとしても、造山活動で接続した離島と大陸間はどう考えるのか?
ガラパゴス化した種の個体数が減少していくと、あるしきい値を境に劣性遺伝が加速し絶滅の方向に向かうので、ある程度の交雑は種の保存のためにはプラスではないのか?
気候変動がある程度避けられないのであれば、種の保存だけではなく、むしろそれに適応できる亜種の発生をうながすのも多様性確保の点から意味があるのではないか(たとえば遺伝子操作によらず交配によって植物の品種改良をしてきた営みは、多様性の拡大に寄与していないか)、などなど。
対処の方法として、4番目に『食べる』を追加されてはいかがでしょう(´・ω・`)
日本の固有種(動物・植物)を食い荒らす外来種は意外と美味なんです。
ミドリガメは鳥のささみのような食感。
調理で注意する点は、3つ。
1. 最初に泥抜きをする
2. 次に血抜きをし、消化器官系の内臓を捨てる
3. 殺菌の為、70度以上で加熱調理する(食中毒の原因になる菌と亀は相性が良いので、生では絶対だめ)
(つづき)
亀を食べるというと何でも食べる中国人のようですが、過去にイギリスやフランスでも亀(ウミガメのスープ等)を食べることが流行し、大変グルメなものだったようです。そういえば、日本でもスッポンのスープがありますね。ただ、ウミガメは希少種で高価な食材なので、仔牛の頭を使って、ウミガメの代用としていたようです。イギリスの児童文学『不思議の国のアリス』に出てくる仔牛の頭をしたニセウミガメ(Mock Turtle)は、この代用スープ(Mock Turtle soup)が由来です。
oTakeさん
すごい、相変わらず博識ですねぇ。
(4)食べる はちと脳裏を横切ったのですが、このページを書く前には、食べた方がいるのを知らなかったし、どう考えても肉の量は少ない、ウシガエルより少ないのではと思い、選択肢にしませんでした。
どうやら陸生のカメはサルモネラ菌の巣窟らしく、きちんと滅菌しないと食中毒になるようですな。
ウミガメのスープは聞いたことはありますが、もはや見ることもできないでしょうね。
科学誌印刷業者さん
そうですね。外来種はすべて排除などはどの時期からなのか線引できないですね。日本列島に縄文人が来たとき、すでにいる哺乳類からみると外来種だし、その後、弥生人が来て、縄文人を駆逐・と混合したわけで、弥生人は外来種だから駆除しろなんて誰も言えない。
ウシガエルやアメリカザリガニは外来生物だが、もはや駆除はできない。ミドリガメも日本全国で繁殖していて、駆除はほぼ不可能ですね。カミツキガメはまだ数が少ないなら駆除が可能かも。ワニは駆除すべきと誰もが思うでしょうね。
どの時期から入ってきた生物を駆除するのかとは決めることができず、結局は、日本人の生活に影響を及ぼすか否かで、駆除すべきかどうかは決まっちゃうんでしょうね。
外来生物だけになって多様性を失うのは、一時期だけかもしれません。長い目でみると、はびこった外来生物が少なくなり生き残った在来種が復活するかもしれません。
飛び出た杭を打って沈める位しかできないでしょうね。
広葉樹林を伐採して杉・檜などの針葉樹にしたけど今では放置したままという現状を元に戻す運動のほうが、ミドリガメ駆除よりいいかもね。
食べるに一票。食いしん坊な私らしい?(笑
でも人類の歴史を考えれば、我らホモ サピエンスは、どれだけの種の動物を食べ尽くしてきたか。ミドリガメもブルーギルもブラックバスも天敵のいない外来種は、我らが天敵として美味しく頂くのがよいのではないでしょうか?そうすれば生命を無駄にすることにもなりませんし。
ミドリガメは子どもの頃、夜店で買って貰った覚えがあります。甲羅が500円玉くらいの小さなものです。水槽で飼っていてもすぐ死んでしまうのでガッカリしたものです。父から「夜店の亀は万年目」なんてことを言われました。(笑
oTakeさん
実際に召し上がったの?
いえ、経験したからこそのコメントなのでしょうけど、思わず伺ってみたかったのです。
弥生系、縄文系ともに食生活の相互同化が著しいので、どちらを駆除しても生態系に与える影響は十分小さいでしょうね。遺伝子情報では本州は縄文系20%らしいが、話語的には縄文系優勢、文字的には弥生系優勢になってしまっている。イギリスでも話語は先住民のゲルマン系優勢、文字は侵入者のラテン系なので島国で交雑が発生した場合にはありがちなのかもしれない。
牛馬も縄文遺跡から出ないし、魏志倭人伝も「牛馬虎豹羊鵲なし」としているから、外来種と言える。
100年以上の長い視野で、どんな動植物構成が、人類の勝手だけではなく、生態系全体で、互いに望ましいのかという議論がもっと科学者から提起されてもよいように思いますな。
外来種問題で、基本的に「明治期以前に帰化したか否か」で一線が引かれることが多い。
しかし、亀を例にとっても、例えば我々に馴染みが深いクサガメにしても、実は近世に渡来した種であることが判明したのは比較的最近のことだし、それが在来のイシガメの分布や生態にどれだけ影響を与えてきたかなど、研究は進んでいるのだろうか?
「近年のブラックバスやアライグマ等は、あまりに急激かつ広範囲に分布を拡大し、環境への負荷も甚大である。よって、物流や諸外国との交易の速度が緩慢な時代に渡来し、一定の時間をかけ在来種と棲み分けてきた動植物と同一に語れない」という理屈も分かるが、定量的データを元にもう少し冷静な議論を期待したいところである。
なお、少し脱線するが、対馬でユーラシアカワウソの複数個体が確認されたという明るいニュースについて、この場を借り私見を述べたい。
これらの個体は、日本カワウソの残存個体ではなく、朝鮮半島由来であることは確実なようだが、いささかもその価値を損うものではない。
生命が生きる場所を拡張していく、その逞しさの実証だし、何よりかねてから学界で言われてきた「カワウソ再導入」の絶好の機会である。幸い報道を見る限り、環境省も保全には前向きな姿勢なようで、嬉しい限りである。
科学の話題とは、こういう明るく前向きな内容でこそ盛り上がるよう、願う。
一度だけあります。
私は基本、無生物の科学調査分析をしているですが、職場では生物調査分析もやっているんです。生体数などなどの把握が目的の場合、数多くとるんですが、残すものは標本化、他は産業廃棄物の処理になるんです。産業廃棄物の処理といってもその中には食べられるものが存在しますので、それらを捨てないで食べたりするんですよ。職場でペットとして飼うこともありますが…
食べられるものは、よく行く居酒屋で調理してもらって、皆でワイワイやってます。
結果、色んなモノを食べたりすることになるんですが、ハチの成虫の唐揚げの時は…(私は)超の付くぐらい虫嫌いなので、悲鳴をあげながらビールで胃に一気に流し込み食べました(;ω;)
ハチの毒は加熱調理で分解されて、無毒化されるから大丈夫だといってもねぇ。
ハチの形がそのまま残ってるんですよ…
ハチの味? 味わう心の余裕なんてあるわけないので、こちらは覚えてないです。
何やら国連では今後の食料危機のために昆虫食を推奨するとか何とか話がありまして…
私は昆虫食は全力拒否させて頂きます(;ω;)
皆さんが食べろ、食べろとおっしゃるので、次回からWalkingのときはスーパーのレジ袋を常に携帯することにします。飼育が可能なので、泥抜きをしつつ2,3匹ストックできたら、女子会に黙って唐揚げで提供してみるかも。
カワウソは食物連鎖のかなり上の方にいるので、京大のサンゴ白化防止物質発見のほうが生態系の維持・改善には寄与度合いが大きいように思う。